「遅咲き偉人伝」久恒啓一著より。
もうこれだけで誰のことか分かる人も多いことだろう。「二足型」という人生を歩んだ人の代表に森鴎外がいる。「昼は陸軍軍医、夜は小説家としての両輪で生き切った明治の文豪」と久恒さんは書いている。
そのほかには、新田次郎、宮脇俊三、村野四郎、高村光太郎などが挙げられていた。二足のわらじを長年にわたってはき続けるのは並大抵なことではないだろう。
しかも、どちらも世間では相当の評価を受けなければならないからだ。もともとの能力の上に、努力を重ねた結果だろう。好きでなければ続かない。
また好きなことを究めたからこそ世間で広く認められたのだ。趣味だと言っても、軽いものではない。もうその分野では第一人者といわれるほどの趣味だったに違いない。
凡人にはもともとの仕事さえ満足にできないのに、とても二足のわらじなんて考えらない・・・な。せいぜいお気軽な時間つぶしの趣味程度かも。