ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

「好奇心」と「頑固さ」は自分の中の宝・・・

2010年08月14日 | Weblog
「男の顔は領収書」藤本義一著より。

藤本氏は十歳のころから映画の魅力にとりつかれ、多い年には一年で150本を観ていたという。その詳しい話を雑誌の随筆に書いたところ、あるTV局が映画紹介と解説の依頼にきたのだった。

しかし、藤本氏は断っていた。それは自分だけに大事にしておきたいものをTV局に売るわけにはいかなかったからだという。かたくなに自分を守るという姿勢を保ちたかったのだ。

つまりそれが氏にとっての好奇心と頑固さだったのだ。それを土壌としてその後の作家の世界に踏み込んでいった。一生、好奇心と頑固さは自分の宝だと思っているようだ。

そのうち、映画を見る側を卒業して、創作する側にまわってみたいと思うようになっていた。すると今まで映画の世界に入って楽しんでいたものが、冷静な目で見なくてはならない。しかし、映画の世界に入るのは容易ではなかったようだ。

その後猛烈な勢いで原稿用紙に向かい戯曲を書いて懸賞応募を繰り返して、かなりの金額を稼いでいる。その時のライバルが、後の井上ひさしさんだったことは有名な話だ。

藤本氏が文部大臣賞をもらったのは2万枚目の原稿だったという。好奇心と頑固さをどこまで続けられるかが、その後の成功につながるのだろう。それを自分の宝といえるところがすごいと思えた次第。