ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

「難しいことをやさしく」「やさしいことをふかく」「ふかいことをひろく」

2009年12月29日 | Weblog
「他力」五木寛之著より。

五木さんには「蓮如」という著書もあるが、彼ほど他力を生き生きと生きた人物は珍しいと語っている。法然は難しい往生の修業を「やさしく」行うことを説いていた。そして、親鸞の仕事はやさしく説いた往生の道を、より「ふかく」極めたことだった。さらに、蓮如は親鸞が「ふかく」究めた信仰を「ひろく」人々に手渡そうと生涯を賭けたという。

これらの「やさしく」、「ふかく」、「ひろく」という3つの大きな働きで、日本仏教は日本人の心に長く定着したようだ。ここまで、書いてきたら、似たような言葉をどこかで読んだことを思い出した。

それは、永六輔さんの言葉からだった。以前『人を10分ひきつける話す力』(齋藤孝著)を読んだ時、“話上手に学ぶ”という部分に永さんの講演の時の文章があり、そこで見たものだった。ここで、あらためて、その本を取り出して確認してみた。

永さんは、友人の井上ひさし氏について次のように語っていた。「彼がいちばん大事にしているのは“難しいことを面白く、面白いことを深く、深いことを易しく”で、、これが彼が物を書くときの大前提なんです。・・・」

そういえば、永さんの実家はお寺でしたね。だから、自然に永さんふうに“難しいこと”から始まって、「おもしろく、ふかく、やさしく」という言葉がでたのでしょうね。