日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

第68世御法主日如上人猊下御指南(H28.8)

2016-09-03 | 日如上人御指南

 

平成28年8月度広布唱題会の砌

於 総本山客殿

(大日蓮 平成28年9月号 第847号 転載)

(大白法 平成28年8月16日 第939号 転載)


 日は、八月度の広布唱題会に当たり、皆様には多数の御参加、まことに御苦労さまでございます。

 本年「折伏躍進の年」も既に八月に入り、皆様には本年度の折伏誓願達成のため、寸暇を惜しんで御奮闘のことと存じます。
 さて、大聖人様は『法華初心成仏抄』に、
「仏になる法華経を耳にふれぬれば、是を種として必ず仏になるなり。されば天台・妙楽も此の心を以て、強ひて法華経を説くべしとは釈し給へり。譬へば人の地に依りて倒れたる者の、返って地をおさへて起つが如し。地獄には堕つれども、疾く浮かんで仏になるなり。当世の人何となくとも法華経に背く失に依りて、地獄に堕ちん事疑ひなき故に、とてもかくても法華経を強ひて説き聞かすべし。信ぜん人は仏になるべし、謗ぜん者は毒鼓の縁となって仏になるべきなり。何にとしても仏の種は法華経より外になきなり」(御書1316)
と仰せであります。
 この御文の前を拝しますと、二乗について語られておりまして、二乗は現世に対する執着を断った聖者ではありますが、現実逃避的、自己中心的であり、自己の成仏だけを願って、利他の行を忘れた者として、大乗からは厳しく批判され、二乗は永久に仏に成れないと言われてきたと仰せられ、よって釈尊は「たとえ犬、野干すなわち、狐のような畜生の心を起こしても、二乗の心だけは持ってはならない。五逆罪や十悪を作って地獄に堕ちようとも、二乗の心を持ってはならない」と厳しく禁じられているのであります。
 たしかに二乗には、
「悪道におちざる程の利益」(同)
はありますが、それを仏様は本意とせず、たとえ地獄に堕ちても、仏に成る法華経を耳に触れるならば、それが種となって必ず成仏の実を結ぶのであるから、天台大師も妙楽大師も、たとえ相手が信じなくても、強いて法華経を説くべきであると仰せられているのであります。
 故に、大聖人様は『一念三千法門』に、
「妙法蓮華経と唱ふる時心性の如来顕はる。耳にふれし類は無量阿僧祇劫の罪を滅す。一念も随喜する時即身成仏す。縦ひ信ぜずとも種と成り熟と成り必ず之に依って成仏す」(同109)
と、一念随喜の信心を示されるとともに、逆縁の功徳について述べられ、妙法を耳に触れた者は、たとえ信ぜず反対する人でも、その人の心田に仏種が植えられたことにより、これが種となり、熟となり、必ず成仏に至ると仰せられているのであります。
 この御文を拝する時、我々は、信謗共に救済する広大無辺なる御本尊様の絶対の功徳を信じ、一人でも多くの人に強いてこの妙法を説き、折伏を行じていかなければならないことを知るべきであります。
 さらに、末法今時の本未有善の衆生は、直接、法華経を誹謗していなくても、法華経を誹謗している邪義邪宗を信じて、知ると知らざるとにかかわりなく、法華経誹謗の罪を犯していることになり、地獄に堕ちることは疑いないのであるから、とにかく法華経を強いて説くべきである。なぜなら、信ずる者は仏と成り、誹謗する者も毒鼓の縁となって仏に成ると示されているからであります。
 大聖人様は『十法界明因果抄』に、
「慳貪等無き諸の善人も謗法に依り亦謗法の人に親近し自然に其の義を信ずるに依って餓鬼道に堕することは、智者に非ざれば之を知らず。能く能く恐るべきか」(同208)
と仰せられていますが、謗法の人に親近して、いつの間にか影響を受けて謗法に与同してしまうことが間々ありますが、それを避けるためには、とにもかくにも法華経を強いて聞かせることが肝要であります。なぜなら、信ずる人は仏に成り、謗ずる者も毒鼓の縁となって必ず成仏するからであります。また、己れ自身も与同罪を受けることなく、成仏得道の道を歩むことができるのであります。
 もちろん、ここで「法華経」と仰せられているのは、法華経の肝心たる本門寿量品文底秘沈の南無妙法蓮華経のことであります。
 故に、大聖人様は『観心本尊抄』に、
「釈尊の因行果徳の二法は妙法蓮華経の五字に具足す。我等此の五字を受持すれば自然に彼の因果の功徳を譲り与へたまふ」(同653)
と仰せられ、また『聖愚問答抄』には、
「此の妙法蓮華経を信仰し奉る一行に、功徳として来たらざる事なく、善根として動かざる事なし」(同408)
と仰せられているのであります。
 まさに今、宗門は、僧俗一致の態勢をもって、来たるべき平成三十三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築達成に向けて、前進しつつあります。
 この時に当たり、私達は大御本尊様に具わる広大無辺なる功徳を確信し、また、ただいま拝読した御文を銘記し、大聖人の弟子檀那として、御本仏大聖人の御心のままに一切衆生救済・広布達成の大願に立ち、それぞれが折伏誓願達成を目指して、自らの使命と自覚を持って死身弘法の大折伏戦を展開していくことが今、最も肝要であろうと存じます。
 されば、各位には、いよいよ自行化他の信心に励み、もって御本仏の御照覧を仰ぎ奉り、平成三十三年・法華講員八十万人体勢構築達成の目標を必ず達成されますよう心からお祈り申し上げ、本日の挨拶といたします。

 

 

 

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