福谷章子のまちづくり

さまざまな役割を持ちながら暮らす中で、日々出会い触れ合う人々、街、文化、自然、出来事についてつづります。

行財政改革 北九州市と大分市に学ぶ

2013年10月25日 | 視察

Img_66961

 

 10月22日から24日まで、総務常任委員会で北九州市と大分市に視察に行っていました。

 

【10月22日】

 羽田から飛行機利用のため、午前7時50分に千葉駅に集合。

最近、JRが遅れがちですがこの日も人が線路内に立ち入ったことによる若干の遅れがありました。

移動時間に余裕を持たせることの大切さを感じつつ、北九州に入りました。

 

 
Img_67071 北九州市の人口は約97万人で千葉市との差は5000人ほどです。
それに対する財政規模は千葉市の7500億円に対して北九州は1兆2000億円あります。
   
税収割合は30%とそんなに高くありません。

 

 一方、高齢化率は政令市の中でも高いので今後税収が増える見込みは少なく、扶助費の増加は避けがたいと思われます。

このような状況でも、財政の健全度を表す指標は千葉市の方が悪いのです。

  • 実質公債費比率  北九州市10.8  千葉市19.5
  • 将来負担比率   北九州市170.3  千葉市261.1

 

 北九州市では、平成23年8月に行財政改革有識者会議を設置して、公共施設のマネジメント、組織のマネジメント、外郭団体の見直し、施設・事業の総点検の仕組みづくりについての論点整理を行いました。

その後、平成24年4月に設置した行財政改革調査会において、論点整理で出された課題について踏み込んだ議論を行い、4回にわたって4種類の答申が出されました。

それを受け、これから取り組もうとしている行財政改革について、お話を聞きました。

いやはや、どこの自治体も四苦八苦ですが、千葉市の状況と照らし合わせてみなければ、と考えています。

 

 明日も北九州市議会におじゃまして、ICT化の取り組みについて、公共事業評価に関する検討会議について、お話をうかがいます。

 

【10月23日】

 北九州視察二日目
Img_67101午前中北九州市役所で座学です。

ICT活用と公共施設の評価についてうかがいました。

 
ICT活用というと、ネットが使えない市民への対応はどうするのか、ということを問題にされることが多いです。

    
 しかしながら、業務をICT化することによって市民の利便性を高めることと、市民自身がネットを使って行政サービスにアクセスすることはイコールではありません。

ここを、きちんと切り分けて議論をする必要があるのではないか、ということに気づきました。

 

 公共施設に関しては、今後の維持管理や修繕改修にかかる経費がどこの自治体も膨大で、数を減らすことが喫緊の課題です。

施設を複合化して集約することは効率的ですが、超高齢社会を見据えると、細かく分散していた方が市民ニーズにはマッチするはずです。

かといって今のままでは扶助費にまわせる財源は確保できません。

行財政改革は、改革後の社会の姿を示すことが大切ではないか、と感じます。

 

 昼食後は、市民防災センターに移動して現地視察です。

Img_67481消防局が持っているさまざまな訓練や体験ができる施設です。

 

 ここで、新品の起震車に乗せていただき、関東大震災そのままの揺れを体験しました。

揺れ方は想像外、特に縦揺れは心身ともに衝撃です。

 

 直下型地震が起きた瞬間には、驚きと恐怖で何もできないことを実感し、発災時の心の動きへの想像力を働かせ、直後の行動を想定しておくことが大切だと感じました。

以上のような思いを抱きつつ、大分市に移動しました。

 

 
 大分市内

Img_67701 JR大分駅周辺は、道幅が広く整備されています。

ホテルには午後4時過ぎに到着しました。

小雨が降っていましたが、夕食までの時間を利用して、市街地を歩いてみました。

 

 大型のショッピングアーケードや府内城周辺など、ゆったりと落ち着いています。

特にお城から行政機関が一体となったまちづくりは、都市の重みと落ち着きを感じさせます。

 

【10月24日】

Img_67801 午前中大分市役所で、行財政改革と地域情報化政策についてお話をうかがいました。

大分市は、人口47万人で千葉市の約半数です。

生活する都市としてまとまりやすい規模のように感じますが、ここも行財政改革に取り組んでいます。

 

 昨年までの5年間の実績をまとめ、今年から新たなプランが始まっています。

大分市のプランでは、行革の柱に市民協働を据えているところが目を引きました。
市民協働には早くから取り組んでいたようで、自治基本条例も昨年4月に施行されています。

行政改革は、行政や議会だけが旗を振っていても進みません。
如何に市民とともに考えながら取り組むか、ということが大切なのだろうと感じます。

 

 Img_67831
 一方、大分市議会も議会基本条例を制定していて、それに則って10月下旬から市民との意見交換会が始まるそうです。

こちらは視察項目に入っていませんが、大分市議会の事務局の方から、最近の取り組みとして挨拶の中で説明がありました。

 

 千葉市議会でも取り組みができないかと、議会改革推進協議会で検討が始まりました。

多くの意見は取り組んでいくという流れですが、その方法についてはまだ合意できていません。

 

 台風27号を気にしながらの視察でしたが、すべての行程を終えて、千葉に予定通り戻りました。

視察の結果を活かすために、今後、委員会としてきちん検証総括する必要があると考えています。

 

コメント (4)

少子高齢社会問題調査特別委員会の視察

2013年01月29日 | 視察

Img_30941

     

 チャーターしたマイクロバスで、アクアライン経由で視察に行きました。

場所は、横浜市(人口約370万人)と江戸川区(人口約63万人)。

千葉市議会の少子高齢社会問題調査特別委員会の調査です。

 

 
 横浜市では、生活保護から自立するまでの就労支援と、不正受給対策についてお話をうかがいました。

Img_30891自立のためには、綿密なプログラムで就労に向けた研修をし、就労先の開拓にも力を入れています。

 

 ケースワーカーなどのスタッフは、全員が専門職採用。

専門職採用の良い点は、誰もが福祉をやりたくて来ているので、モチベーションが高いことで、課題は、若い職員が多いことだそうです。

不正受給の防止については、警察官OBを雇用して、対応をしています。

 

 江戸川区では、子育て支援について調査と視察をしました。

江戸川区は、乳児は家庭で愛着をもって育てることを基本としているために、保育施設での0歳児保育はやっておらず、保育ママが自宅でするのだそうです。

保育ママの人数は約200人、預かっている乳児は300人とのことです。

その保育ママ制度について、利用者の料金や、保育ママへの支給額など詳しく聞き取りをしました。

 

 また、0歳児への手当ての支給(所得制限あり)を独自に行っていたり、私立幼稚園の就園費補助率も高いそうです。

というのは、江戸川区には公立幼稚園が3園あり、その月謝との格差是正が、そもそもの理由なのだそうです。

ところで、その後の定着率(江戸川区に住み続けているかどうか)については、きちんと調査はしていないけれど、住み続けたいと思う率は、70%以上とのことです。

 

 
Img_31081 学童については、千葉市でいう子どもルームと放課後子ども教室とが一体となった、すくすくスクール事業について、調査をしました。

江戸川区では、全小学校(73校)を会場にして、すくすくスクールを行っています。

 

 指導員は、すべて常勤か非常勤の区の職員です。

そして、地域の方々が、ボランティアとして手伝っています。

課題は、障害のある子どもたちへの対応が難しいこと。

 

 一方、千葉市では、全ての子どもルームで障害のある子どもの受け入れは可能です。

そして、状況により指導員の加配があります。

ただし、そもそも指導員は公務員ではありませんので、待遇は江戸川区の方が恵まれているかもしれません。

それぞれに、一長一短があると思いました。

 

 ただ、次のような懸念も持ちました。

低学年で昼間に保護者が働いていていない子どもたちが「ホッとする生活の場」と、一旦帰宅し親の顔を見てホッとした子どもたちが「のびのび遊ぶ場」とが全く同じということが、果たして良いのかどうか。

大人の待遇はどうであれ、子どもにとっては、この人なら安心という重要な他者(=信頼できる大人)が、「いざという時には独占できるという安心感」と、スペースとしては「家族的閉鎖空間」が、ある年齢までは必要だと思うのですが、どうなんでしょうね。

 

コメント

宝塚市&神戸市&千葉市の各議会簡単比較

2013年01月25日 | 視察

 Img_29221議会運営委員会の視察から戻ってまいりました。

千葉市議会は、一昨年に設置した「議会のあり方検討協議会」において、議会の見つめ直し(議会改革ともいう)を進めています。

 

 議会改革は、議会制民主主義の健全化においては非常に重要なことなのですが、仮に直接民主主義を志向するのであれば、こんなことに労力を費やすのは議員報酬の無駄遣いだ!と言われるような取り組みだと、日々感じています。

 

 
 もちろん、現段階では議会制民主主義が、合意形成の手段としてはベストだと考えているので、それを如何に機能させるか、調査研究実践する必要があるのです。

とはいっても、議会運営のようないわばマニアックなことは、当事者である議員でも新人の頃はわかりにくいものです。

 

 ましてや、それを有権者のみなさんに、理解していただこうとすると、連綿とここに書き記さねばなりません。

Img_29181そこで、議会改革に限定せず、私たちの地域社会や家族生活の中でも通じるような、「合意形成を専門的に行っている機関と」しての議会の姿を、少しずつお伝えしていこうと思いました。

 

 ということで、今回視察をした宝塚市と神戸市、そして千葉市の各議会の違いを、まずは様々な観点で比較してみます。

取りあえず今回は、その違いをじっくりご覧ください。

 

【人口と世帯数:平成24年12月1日現在】

  • 宝塚市  228,297人     93,739世帯
  • 神戸市 1,542,230人    686,961世帯
  • 千葉市  964,196人    413,248世帯

【議員定数と議員一人当たり人口】

  • 宝塚市 26人   8,781人
  • 神戸市 69人  22,351人
  • 千葉市 54人  17,844人

【予算総額と議会費:平成24年度当初予算】

  • 宝塚市    1368億3900万円   (後ほど追記)  
  • 神戸市  1兆7,999億8,800万円   21億7200万円
  • 千葉市    7,533億5,600万円   14億6200万円

【議会基本条例】

  • 宝塚市議会   平成23年4月1日施行
  • 神戸市議会   平成24年7月1日施行
  • 千葉市議会   未制定 

※)制定済み政令指定都市:川崎市、名古屋市、さいたま市、広島市、新潟市、北九州市

【会派構成】

  • 宝塚市議会  6会派 政党に関係なく混在(最大6人~2人)
  • 神戸市議会  9会派 基本的に政党単位(最大13人~1人)
  • 千葉市議会  9会派 政党・無所属混在(19人~1人) 未来創造ちばは無所属混在です。 

【市民への議会報告会】

  • 宝塚市議会  年に1回、3か所で開催
  • 神戸市議会  開催していない
  • 千葉市議会  議会のあり方検討協議会で検討中

【市長の反問件】

  • 宝塚市議会  条例で「反問することができる」と、明記している。
  • 神戸市議会  条例では反問という言葉ではなく、「質疑又は質問の趣旨を確認するための発言」と明記している。
  • 千葉市議会  明記していない。

コメント

議会運営委員会の行政視察 宝塚市&神戸市

2013年01月24日 | 視察

 Img_29131

 

 今日と明日(1月24日&25日)は、議会運営委員会の行政視察で、宝塚市と神戸市に来ています。

宝塚市には、一昨年、会派でも議会改革の状況を調査しにおじゃましました。

http://blog.goo.ne.jp/shoukosan_001/d/20110713

 

 随分立派な市庁舎だったことを記憶していますが、議会はペーパーレス化が進んでいて、議員へのお知らせは全てメール。

それが不可能な人のために、議会内に掲示板があり、紙類はその1か所のみに掲示することとなっていました。

その他にも、質問の仕方や条例制定など先進的な事例がたくさんありました。

今回は、議会基本条例の運用などについて詳しく調査しました。

その後移動し、今夜の宿泊は神戸市内です。

 

 神戸市は、昨年11月に地方自治経営学会があり、その二日目にスーパーコンピューター京を見学に行きました。

http://blog.goo.ne.jp/shoukosan_001/d/20121111

 

 明日は神戸市議会におじゃまし、宝塚市と同様に、議会基本条例の制定経緯や、運用について調査をします。

 

 ところで、冒頭の写真は、神戸ではありません。

千葉中央から本千葉駅方面の眺めです。

こうして見ると、千葉市の夜景もきれいですね。

コメント (2)

行政視察 苫小牧市&札幌市

2012年07月24日 | 視察

Img_07561


 今日から二泊三日で、行政視察に来ています。

教育未来常任委員会の視察で、子どもに関する施策や教育施策の先進事例の調査や聞き取りです。

 

 今日は苫小牧市で、スクールソーシャルワーカーを導入した経緯について。

困った事例を抱え込んでしまった子どもを支援する「苫小牧子ども支援ネットワーク」にスクールソーシャルワーカーとスーパーバイザーを位置付けています。

 

 学校教育では、学力向上のために取り組んでいる「苫小牧市学力向上アクションプラン」も策定しています。

 

 明日は札幌市に移動して、こども緊急サポートネットワーク事業などのお話を聞きます。

コメント