福井市議会議員、「鈴木しょうじゅ」のふんとう日記

福井市議「鈴木しょうじゅ」です
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原発について思うこと

2011-11-16 11:28:20 | Weblog
●11月16日(水)
 今日は、
 午前中は市役所で職員の給与減額の説明を受ける
 午後は、事務仕事などなどこなさねば^^;
   
 さて、13日の若手議員の会(福井県内の自民党~日本共産党まで40歳以下の市議町議で行うシンポジウム)は今回も開場から様々な意見が出てよかったなと感じています。 こういう取り組みを大切にしていけたらなとしみじみ感じました^^☆
 その若手議員の会の中で、開場参加者から「電気が足らなくなるから原発は必要」という意見が出ました。僕はそのパートの司会補佐という立場上あまり討論に参加するわけにもいかず、反論はしませんでしたが、鯖江市の石川議員が「福島の現状を見たら、議員として原発を容認できない」と答えてくれたことは嬉しかったです。
 私はもちろん、日本共産党の議員ですから原発には反対です。僕が13日に言いたかったことをここで書きたいと思います。

【原発の決定的な2つの危険】
■取り返しのつかない事故を防ぎきれない
 福島の事故後、避難地域の女子高生は「私たち将来、子ども生めないかも」との不安を感じているそうです。避難者にアンケートをとったところ回答者の1/4が「違うところに移り住む」と答えており、しかもその多くが若い世代です。あの避難地域は地域コミュニティやその地域経済を立て直していくことができるのだろうかと感じるほどです。原発事故がいかに取り返しのつかない事故なのか福島の事故は明らかにしました。
 しかし、福島のような事故を、いやそれ以上の放射能漏れを起こす事故が「決してもう起こらないということを保証できる科学者はいません」。
予想を超えた災害などが起こらないとも限らないし、人為的ミスも起こりうります。

■「使用済み核燃料」を捨てる場所がない
 2つ目の危険は「使用済み核燃料」、いわば原発が生み出し続ける「核のゴミ」です。この使用済み核燃料には「死の灰」と呼ばれる危険な放射能物資が含まれます。
 これが無害化されるには約100万年は密封保管せなばなりません。
 100年に一回の大災害が10000回やってくるという気の遠くなるほどの期間、この核のゴミを安全に保管できると言い切れるでしょうか・・・
 現在、使用済み核燃料は、日本政府が進めようとしている再処理工場やその方法はまともに動かず、危険すぎて捨てる場所もないため、原子炉のすぐ近くにプールを作って置いてあり、そのプールもいついっぱいになってしまうかというのが現状です。
 この捨てる場所も方法もない核のゴミが、原発を続ける限り、増え続けることになります。

【どうして原発依存か・・・政治や社会のあり方が問われる】
 どうしてこれほど危険な原発を、私たちの生活になくてはならない「電気を作る」という技術に利用したのか。そしてどうしてこれほどまでに原発の依存度を高め続けてきたのか。その理由はいろいろありますが、私は金(カネ)の力と、政治がどうかかわっているかをしっかり問わなければならないと思います。
原子力発電所の建設には5000億円かかるといわれています。この建設には大手の製鉄会社、土建業者、原発メーカーなどが巨額の儲けを上げることができます。そして建設後発電がはじまれば電力会社が儲かり、その維持点検に無数の業者が恩恵を受けます。そして老朽化し廃炉にするにも大手の土建業者や製鉄業をはじめとした無数の業者が関わります。しかも、原発は建設に30年-発電30年-廃炉に30年かかるといわれ、100年産業と言われています。1つつくるだけで100年間も儲けを上げ続けることが期待できるため、大企業にとってはどうしても手放したくないのです。また、原発は本質的には危険なため、徹底して安全であるということ振りまきつづけなければなりませんからマスコミにも多くの広告料を出し続けます。そして、政治家や官僚や行政にも多額の献金、寄付金、天下り先といった恩恵をもたらしてきました。
 日本政治の中で原発は、カネの力で政治家、行政、地域の経済、マスコミを飲み込み、安全神話をつくりあげながら推進され続けてきました。
  福島第一原発の事故を経験した私たちの世代は考えなければなりません。カネや電気欲しさに子どもやもっと先の世代にまで、危険な原発という技術を残していくのか、捨てることもできない使用済み核燃料を増やし続け、その問題を何百世代も先の人類に押し付け続けていいのか・・・
 原発を無くしていけるかどうかというのは、単なる環境問題ではなく、このような政治や社会のあり方を抜け出していけるのかどうかが問われている問題だと思っています。

【節電がかなりの効果、自然エネルギーは原発の40倍】
 政府や電力会社は冬や夏の電力が足りなくなるため、原発を動かしたいと言います。しかし、この政府などの試算は電力の需要を過大に見積もっており、今止まっている原発を動かさなくても節電などでこの冬を乗り切れることを民間団体が調査で明らかにしています。また環境省の調査では日本の原発54基の40倍にもなる発電エネルギーの可能性が風力、太陽光、水力、地熱などといった自然エネルギーに眠っていることを調査しているのです。

【抜け出すかどうかを選ぶのは、私たち一人ひとりです】
 現在、自然エネルギーへの大転換は、一定の期間があれば可能です。自然エネルギー発電の技術的はかなり進歩していますし、カネの問題は今まで原発に注ぎ続けてきた莫大なお金を自然エネルギーの方向へ転換すれば用意できます。足りないのは科学力やお金ではないのです。日本の政治が、原発から抜け出そうとしていないだけなのです。
日本の政治の現状は原発が生み出すカネ、原発マネーに企業も政治家も行政もマスコミも、地域の人々もくっついているという状況です。しかし私たちはその政治を選び取る力を一人ひとりが持っています。
福島の事故の世代としてどう生きるかが、私たち一人ひとりに問われていると僕は考えています。