こんにちは 岡本しょういです

京都の南部、和束町で日本共産党の町会議員をしています。町や議会などの情報をお知らせしています。

決算特別委員会

2008-09-18 12:13:43 | 議会報告&議員活動

 16、17日に開かれた決算特別委員会が終わりました。

2007(平成19)年度の和束町の税金の使われ方がどうであったかを審議しました。
07年度の決算では、一般会計で、5666万7004円の黒字。国保、湯船財産区、簡易水道、老人保健、下水道、介護保険の6つの特別会計でも合計5739万7734円の黒字。あわせて1憶1406万4738円の黒字でした。

「財政が厳しい」と言う割に、大きな黒字。と思われるでしょう。
黒字の大きな要因は、大量の退職者が出て、その分を補充しなかったこと。
町長は「それでも厳しい。先行きも不透明だから」と言います。
確かに、単純に黒字だからと安易には喜べない面もあります。この黒字は、予想以上の退職者が出たことが原因で、何か和束町として新しいものを生み出しての結果ではないから。ある意味、住民生活を犠牲にしての結果だから。

実際、07年度中に人口は91人減少。

赤ちゃんは、20人しか生まれなかった。

転入が90人くらいあったけど、逆に120人くらい町から出て行かれた。

0~19歳までの子どもの人口も、どんどん減っている。20代、40代の人口も特に減っている。

町長は「体力をつける年に」と言っていたが、まちの体力は着実に減退したと言える。

しぼるだけしぼって、暮らしへの支援をしないでは、住民はしんどくなるばかり。
07年度は、定率減税が全廃されて、住民税が大幅にアップした年。その分、町には約2200万円も昨年よりも多く税金が入った。別に住民の所得があがったわけではない。税金が上がっただけ。

私は、税収が増えた分を、少しでも住民生活に還元すべきだったと思う。でも、町はなにもしませんでした。

公明党の議員は、賛成討論で、国が税源移譲をしたが、地方への配分が少なく、恩恵がなかった、住民税は約2200万増えたが、地方譲与税が昨年より3760万ほども減っている、と言われた。だから、住民税の税収が増えたからといっても還元するほど余裕はない・・・ということだろうか。

でも、それって、公明党も参加している政権がしたことでしょ。
特に定率減税を「景気が回復した」とかいって、「100年安心の年金財源にする」とかいって無理やり廃止した張本人でしょ。
減税を打ち切って、住民税を2倍3倍にして、地方自治体への財源はけちる、これって最低最悪のやり方。その責任はどう感じておられるのかな、と思いながら討論を聞いてました。

それでも、一般会計で5600万円以上、特別会計含めて1憶以上の黒字なのは事実です。全部使わないにしても、ちょっとくらいは暮らしにまわせたはず。
たとえば学童保育の協力金の引き下げに必要な予算はだいたい150万ほど。
一般会計の黒字分の2.7%ほどです。

いくら黒字が出ても、結局、暮らしを少しでも支援しようとの気持ちがなければ、住民にとっては、何の意味もないです。

 

さて、決算審議では、いろいろと質問しましたが、印象に残った事で、2つ紹介しておきます。

1つは、東部広域連合、教育委員会統廃合の協議の問題。
本会議初日の一般質問や、広域連合規約の議案審議で、住民無視、議会軽視の実態を厳しく指摘しましたが、ますますその実態が浮き彫りになりました。

まず町長。
広域連合の規約案が出されてきたのが、昨年9月頃だったのですが、当時の「れんけい」を読むと、9月25日の協議会では「各議会での議決が必要なものだから、まず各議会議員に示して意見を集約しよう」となり、意見を集約した後、10月10日にあらためて協議会を開いて、集約した意見を町長が説明した、となってました。

しかし・・・いつ議員に意見集約なんてされたのか?
実は、そんな事していないんです。
してもいない意見集約で出た意見を説明って、どういうこと?
という事を聞きましたが、あいまいな答弁。
昨日、町長が寄ってきて、「10月10日の会議では何も決まってないので、聞くに及ばずです」などと言われていた。要は、その時は何も決定していないから議員からも意見を聞く必要はなかったということらしい。でも、「れんけい」では、「意見集約して、その内容を説明した」とはっきり書いてあるのですが。
いずれにしても、形式的に議会から意見を聞いたかのようにごまかしたわけです。いい加減なやり方であることは明らかです。

次に教育長。
先日の質疑で、私が「統廃合の議論から学校関係者を排除した」と言うと、「校長や現場の教職員には事前に意見を求めた。だから排除してない」と答弁されていました。
では、なぜ保護者や、社会教育委員さんなどには意見を求めなかったの?保護者や社会教育関係者は、なぜ排除したの?と聞きました。
すると、正式には聞いてないが、教育委員会に来られた時とかに、話をしたりしてお聞きしたりしているので、排除しているのはあたらない、と言われました。
たまたま教育委員会に立ち寄られた時に話題にしたから「意見を聞いた」とされてるらしい。でも、教育長も認めておられたけど、保護者などは「たまたま」立ち寄るのもめったにないし、「たまたま」立ち寄る事がなければ意見も聞いてもらえないと言うことのようです。

私はあらためて、「ついでの話でなく、正式の話としてお聞きしている」「なぜ、校長先生などには正式に意見を求められたのに、保護者や社会教育関係者には正式に意見を求めなかったのか、をお聞きしている」と聞きました。

教育長は、統廃合が決まってから「正式に」説明する。だから排除してないみたいに言われました。

なかなか話が通じないな・・・と思いつつ、「事前の段階で、なぜ校長先生などには意見を求めて、保護者などには意見を求めなかったのか、をお聞きしている」と再度質問しましたら・・・

教育長は、学校の先生が直接もっとも学校、子どもたちの事を大事に考えてくれているから、「とりあえず」(と思わず口にされた)、校長先生や先生方に意見を求めたといった事を答弁されました。

この答弁に、正直、失望しました。
学校運営や子どもたちの教育・子育てに関して、保護者を対等な存在として考えておられない、と感じました。
学校の先生方が、教育や子どもたちの事を第一に考えて、がんばっていただいている事は十分わかりますし、感謝もしています。
でも、学校の先生と保護者は、共同で子育てをし、子どもたちの教育に責任を持つ、対等・平等のパートナーだと私は思っています。学校現場だけで教育は成り立たないことは、教育長もよくご存じのはず。学校関係者といった場合、保護者が入ることは当たり前のことです。
同じ学校関係者なのに、一方には意見を聞き、一方には聞かない。これは、学校の先生方と保護者を、対等平等の関係とみておられない証拠だと思います。「そんな事はない」と言われるでしょうが、実際の行動に表れるものです。

私は、事前に保護者などに意見を求めるべきだったし、求めなかったのは、教育委員会の誤りであり、怠慢だと指摘しました。

教育長は、最後には「考え方の相違」と、「岡本議員は、事前に意見を聞くことが正しい事だと言われるが、私は、決定してから正式に説明する方が良いと考えた」と、考え方の違いであって、教育委員会としての怠慢ではないといった事を言われました。

結局はっきりしたのは、教育委員会の統廃合という重大なことであっても、保護者や社会教育関係の方には、事前に説明し、意見を求める必要性はない、決定したことを説明すればそれで良い、という立場を「正しい」とされている、という事でしょうか。

私は、そんなやり方が、子どもたちのクラスでされれば、どうなんだろう?と思います。対等平等であるはずなのに、大事な問題について事前に話をされる人と、されずに決まったことしか伝えてもらえない人とに区別・差別される。教育委員会がされたことは、そういう事だと思います。

 

2つ目は、保育園に関係して。

07年度の決算に関係して、その年度に保育園で取り組まれた「夏祭り」の際の、子どもの安全を基準にした判断について質問しました。
この年は、私も保護者で、保護者会の役員として関わった行事でした。
この年の夏まつりは、台風が直撃との予報が出ている中で当日を迎えました。
他地域の幼稚園や保育園では、安全を第一に考えて、早々と中止や延期を判断された所が多かったようですが、和束保育園は決行されました。
行事の開催を判断する基準は、警報発令でした。当日は確かに警報は出ていませんでしたが、単なる雨ではなく、台風が直撃するという事態だったので、どんな不測の事態が起こるかわかりません。子どもたちの安全を第一に考えたなら、たとえ警報が出ていなくても、延期の判断をするべきではなかったのか。幸い、事故もなく終えられたが、「終わり良ければ」でなく、最悪の事態を考えて判断すべきとの観点から見れば、適切な判断ではなかったのではないか?と園長先生に質問しました。

しかし、園長先生は、「適切だったと考えています」と答弁されました。

あの判断が適切だったら、一体何が不敵切なのか・・・ちょっと唖然とした思いになりました。何も事故がなかったから適切だったとでも言われるのでしょうか。事故が起こってからでないと適切かどうかの判断もできないのでしょうか。
同じ年に、食器乾燥機で子どものご飯を温めようともされましたが、その時も、メーカーにも保健所にも安全確認もせずに、「大丈夫」との根拠のない思い込みで実行しようとされました。これも根は同じです。

保育園の場合、事故が起こってからでは、取り返しのつかない事にもつながるだけに、安易な判断はやめてほしいものです。

腹が立ったのは、というか呆れたのは、そんな園長先生の答弁に「よし!」とか声をあげてエールを送っていた某議員の姿。議会がそんなんだから、あんな事も「大した事がない」ように扱われるんでしょう。

 

ずいぶん長くなってしまい、すみません。とりあえずそんなところです。

議会は、25日が最終日です。

 

 




 


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