こんにちは 岡本しょういです

京都の南部、和束町で日本共産党の町会議員をしています。町や議会などの情報をお知らせしています。

学童保育の「移設」は、保護者、子どもの声を反映させて、慎重に検討すべきです

2010-04-27 09:14:14 | 子育て安心の町に

昨日の晴天から一転、今朝はほとんど「嵐」ですね。

今日は1日荒天で、明日は晴れるらしいですが、なかなか天候が安定しませんね。

天候不順で、野菜とかが高騰との話題がありますが、和束ではいよいよお茶が本番です。

この天候不順が、どう影響しているのか、するのか、ちょっと心配です。

 

さて、3月議会に向けて、学童保育の利用者アンケートに取り組んだのですが、その結果をまとめたニュースを、この間ようやく配布しています。

アンケート結果をあらためてふりかえってみると・・・

まず「保育料について」

4月からの月7000円への値下げは歓迎されているものの、それでもまだ高額なのを反映して、「月5000円程度まで引き下げを」が圧倒的でした。開設以来、月1万円という「法外」な負担を押し付けてきたんだから、引き下げを行うなら、やはり他の自治体なみくらいの「月5000円」まで引き下げるのが妥当でした。

次に、「開設時間について」

現在は、早朝は8時半からで、夕方は6時まで、ですが、これでは働く保護者の支援にはなりませんね。アンケートでも、6割以上が延長を望んでいる結果でした。

具体的な希望としては、

まず「早朝の希望」

8割以上が「午前8時から」を望んでいました。

次に夕方の「延長の希望」

6割が「午後6時半まで」を希望し、「7時まで」も4割を占めます。

3月議会で町長は「ニーズを見て」と答弁しましたが、ニーズという点でも十分確認できているので、直ちに早延長の改善をしてもらいたいと思います。

最後に開設場所の「移設について」の意向は

「わからない」が約6割を占めました。
正直、学校への移設を望む声が大きいのではないかと思ってましたが、保護者の意向は意外と慎重というか、判断しかねている感じでした。

この結果を町長にお伝えした時、町長も意外な印象を受けられたようです。

確かに、2年ほど前に、保護者有志で要望署名に取り組んだ時は、当時の1年生の利用が多く、一気に40人近い規模になり、保育場所の改善が急務な感じでした。
学校への移設というのも、当時の保護者の意向では一定の声があったのも事実です。

ただ、当時とはまた状況も変化しているのと、実際に移設するとなると、様々な課題があるのも事実です。

多くのところでは、学校内に学童保育が設置されていますが、空き教室を使うというより、グランドとかに別施設を建てているのが多いのではないかと思います。もちろん、教室を利用しているところもあり、近辺では南加茂台小学校がそうであり、実際に見にも行ってきました。

↑奥の校舎の1階にあります。

ここの児童クラブは、この校舎を入ったすぐの教室を改修した部屋なんですが、ここの場合は、学級が入る普通教室とは、空間がまったく別になっていて、学童独自の空間が確保されています。トイレも部屋のすぐ横にありました。

遊び場所になるグランドも、すぐそこで、部屋から様子がうかがえるようになっています。

和束の場合はどうか。
移設する予定になっている場所は、1階の3年生の教室の隣にある、奥の教室です。先日のPTA総会での教頭先生のお話では、学童保育と3年生の教室を区別するためのシャッターを設置するのと、トイレ利用のルートの確保を要望されているとの事です。

しかし、どんなシャッターになるか知りませんが、壁を隔てた隣は教室であり、真上の2階は6年生の教室になっていて、学童独自の空間が確保されているとは言えません。アンケートでも、授業時間が違う中で、影響はでないのかとの声も寄せられていました。

遊び場所になるであろうグランドからは一番遠い部屋になり、部屋からはグランドの様子は当然ながらわかりません。

学童の部屋は生活の場所なので、部屋の中に給湯など炊事スペースが設置される予定であり、火元が生まれ、これまでとは違う環境になります。
避難経路も、これまでは、学童の出入り口になるであろう非常口が経路でしたが、そこは使えなくなりますし、そこの変更も伴うことが予想されます。

アンケートに寄せられた声では、子どもの所在がわかりにくくなるのではとの意見もありました。学校施設のどこまでを使用できるのかはわかりませんが、今の施設よりも、はるかに広くなるのは明らかです。広いというのはメリットでもありますが、逆の場合もあります。

どこを場所にするにしても、いろいろと考えれば、いろいろと問題も課題も出てきますし、100%というのはないのかも知れません。

それだけに、移設するならするで、様々な角度からちゃんと検討する事が大事ですし、何よりも日々利用している子どもや保護者の声をしっかりと反映させる必要があります。学童保育の問題ではありますが、学校施設を利用する以上は、学校現場への影響をよく考えて、PTA保護者にもちゃんと説明し、意見を聞くべき事です。

でも、いまのところ、そういう動きになってません。
5月に町福祉課と教育委員会、学校が協議の場を持つそうですが、そこに学童保育の保護者やPTA保護者が入ることにはなっていない感じです。

PTA総会では、教頭先生が「まだ保護者にお話しできる段階ではないので」と言われたそうですが、「では、どの段階になればお話しいただけるのでしょうか」と、昨日お聞きしたんです。

校長先生のお話では、工事の日程とかがはっきりした段階で、プリントとかで、との事で、移設協議にPTA保護者を入れる、説明して意見を聞くような事は考えておられないようです。

要は、決まったことだけお知らせする、ということのようです。

保護者には、決まったことしか、決まってからしか情報がこない、というのが多いですね。教育委員会の統廃合にしても、給食費の値上げにしても、説明すらありませんでした。すべて、子どもの教育や生活にかえること、なのに、いつも保護者が蚊帳の外に置かれるのは、どうも理解できないですね。

学童保育の場所を移すというのは、単なる「移動」ではなく、生活の場所を変える、いわば引っ越しみたいなもので、特に子どもたちにとっては大きな変化をともなう事ですし、利用している保護者にとっても大きな関心事です。実際に生活している子どもたちや、利用している保護者の意向を聞かずに進めるものではありません。

沖縄の基地の移設問題とは、もちろん性格がぜんぜん違うものですが、沖縄の問題がこじれているのは、当事者の意向がまったく無視されて物事をすすめようとしているからではないでしょうか。

学校への移設が、学童保育にとっても、学校にとっても、ふさわしいかどうかを、子どもや保護者の声や意向もしっかり反映し、ちゃんとした形で検証しながら、ふさわしくないなら白紙に戻す事も選択肢にして検討すべきと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿