四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

今年初めての「月下美人」咲く

2022年07月08日 20時12分56秒 | 作詞、ユーチューブ

 本日午前11時半頃、安倍元総理は奈良県にて参院選に向けての演説中に狙撃され
心肺停止の状態で大学病院に搬送されました。
 一方、現場では、かつて海上自衛隊に所属していた奈良市の山上徹也容疑者(41)が
殺人未遂の疑いで逮捕されました。山上容疑者は手製の拳銃のようなもので安倍元総理を
銃撃していて、今後、取り調べを通じて動機等を解明する方針とのことです。
その後、安倍元総理は入院先の病院で17:03死亡が確認されました。
どんな事由があるにせよ、暴力で言論を封殺し、民主主義の根幹でもある選挙戦の最中、
政治家に向けて問答無用の殺人という蛮行は、あってはならないし個人としても強く
非難致します。
改めて故人のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

 こんな状況下で、花の話は恐縮ですが…。
今年初めて、我が家の月下美人が過日一輪開花しました。当初、花芽は5輪ほど付いていましたが、折からの熱波に負け、次々と花芽を散らし一輪を残すのみとなりました。
昨年11月、咲き終わった月下美人を、細君がその幹と葉をかなり大胆に選定しましたので、
開花はかなり遅れるとの予測がありました。しかし、6月中旬に幾つかの花芽を見つけた時は、正直ホッとした記憶があります。

 ちなみに、つぼみは18時過ぎに綻びはじめ、21時過ぎには7~8割りの開花となりました。
このころには、月下美人特有の芳醇で甘やかな香りが漂い始めます。 22時頃にはほぼ満開となり香りも、 風姿も雅な花が圧巻のオーラを放ち、しばらくは見惚れていました。そして、日の変わる24時過ぎには早、萎み始めました。

 細君の丹精故でもありますが、年々歳々咲いてくれる花ですが、見るたびに新たな魅力を
見出し、惹きつけられる花は他にあまり例がありません。 それはわずか数時間にも満たない
花の命を、装いを極め懸命に咲く、その花の見事さ故かもしれません。 正に、開花の刹那に
命の限りを尽くす、孤高の花の矜持と、生きざまに諭される思いです。 サボテンにも似た
月下美人の平板な葉を改めて眺めると、あの大輪の花を育む造化の不思議を今更ながら感じます。


 この月下美人の儚げでいながらも、凛とした花のたたずまいを「詞」紡ぎ、かつてYokiさんに素敵なオリジナル曲を作曲して頂きました。先に、Yokiさんのユーチューブで公開して頂き、このブログでも一度紹介いたしましたが、今年初めての開花に合わせて、再度掲載させて頂きます。

 「月下美人の香り」
     作詞  :ショー・ジロー
     作曲&歌:yoki

 画像をクリックしますと「Youtube」を視聴できます。



  1.
   宵闇に ひらきはじめた   月下美人  
   甘い香りを漂わせ   一夜限りの命としらず  
   闇にのびゆく花びらは   炎のように揺れている   
   憂いもつ君に君に似て   その刹那に命を燃やす

  2.
   花びらの 白さ際立つ   月下美人  
   雅な香り漂わせ   一夜限りの夢に酔う  
   闇を切り裂く花びらは   炎のように燃えている   
   儚さは君に君に似て   その刹那に命を燃やす

  3.
   花びらが 耀き放つ   月下美人  
   深い香りを漂わせ   一夜限りのものがたり
   闇を照らせる花びらは   炎のように 凛として   
   気高さは君に君に似て   その刹那に命を燃やす


 *************************************
 月下美人の花言葉は「艶やかな美人」「はかない恋」だそうです。
 なお、拙い詩ですが、著作権は放棄していません。
 無断転載等はご遠慮願います。転載いただけるのであれば、あらかじめ当方へ
 連絡を頂き「ポエット・M」の作者名を明記して頂ければ嬉しいです。
 *************************************


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8 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2022-07-11 10:13:00
commentさせていただいて、よろしいでしょうか?

月下美人は女性を体現したような花でございますね。

もともと女性には昼の女も夜の女も区別はございません。また貴賤もございません。高貴な女性と言われております女性も、夜の女と蔑まれやすい女性も夜になれば同じでございます。このお歌はそんなことを思わせてくれると思いました。

もっと言えば、夜の営みには高貴も卑賤もないということでございます。

やんごとなきお生まれのお姫様も、高貴な殿上に嫁がれた奥方様も、夜の営みに区別はないということでございます。

このお歌には我々にそこまで思わしてしまう力があると思いました。

以上の解釈、失礼の段はお許しくださいませ。
色々考えて・・・ (fumiel-shima)
2022-07-11 14:17:53
ポエットMさん、こんにちは。

今週も「水曜サロン」への千恵子の独楽吟を提出させていただきます。

☆たのしみは ガラスの向こう芝に来る 雀のチョンチョン跳ぶを
みるとき 
☆たのしみは 時折メジロ飛んできて パシャパシャ水浴びするをみる
とき
☆たのしみは 笑む幼子と目が合いて 暑さもわすれふと和むとき

一首目は最初に「飛ぶ」と書き、芝の上なので「跳ぶ」に変えたようですがはたして?・・・
二首目は庭の小さいバードバスでの水浴びのオノマトペをパシャパシャ以外にも色々と考えたようですがメジロの大きさからパシャパシャにしたようです。はたして?・・・
三首目はスーパーからの帰り道に出会った女の子の笑顔についほっこりと・・・というところでしょうか・・・
suisenさんへ (ポエット・M)
2022-07-11 15:35:07
suisenさん こんにちは。
「月下美人」の詞に深く妖艶な解釈を付け加えて頂き、ありがとうございます。
私も、詞を作りながらsuisenさんが、おっしゃるところまでは認識が及びませんでした。

開花して、わずか数時間の花の命を咲き切る月下美人の、艶やかでありながらも
一抹の寂しさをまとう花の有様に触発されて、紡いだ詞に新たな方向性を与えて頂き、
目からうろこの想いです。「一夜限りの夢に酔う」のも一興ですね。
fumiel-shimaさんへ (ポエット・M)
2022-07-11 15:36:50
fumiel-shimaさん こんにちは。
「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。

日常の片隅にある題材に詩情をみる「独樂吟」の良さが、表現された詠歌と思います。

なお、一首目は「跳ぶを」の表現が効いていると思います。芝生の上を跳ねる雀の
姿が鮮やかに目に浮かびます。二首目の「パシャパシャ」も、目白の大きさと水浴びの
様子から妥当な表現であったと思います。
いずれも千恵子奥様の観察眼と感性の光る詠歌と思います。

これからも宜しくお願い致します。
月下美人 (yoki)
2022-07-12 19:49:36
shouさん、こんばんは^^
今年も月下美人がつややかに気品を漂わせながら咲きましたね。

詩を頂き曲を付けさせていただいてから一年ですかぁ。この詩に神秘的な何かを感じ、いつかアカペラで歌わせて頂きたく思いながら月日が過ぎていきました。喉の調子がいい時に一番だけでも歌えたらと思っております。

この度もまた私のYouTubeを紹介いただき有難うございました。
Yokiさんへ (ポエット・M)
2022-07-12 20:25:17
Yokiさん こんばんは。
ご丁寧なコメント頂きありがとうございます。
おっしゃるように、コロナ禍、ロシアのウクライナ侵略、さらに安倍元総理の銃撃等々
世上の厳しい変転の中で、一年も瞬く間に過ぎて行ったとの感慨がありますね。

「月下美人の香り」をアカペラで歌って頂けるとのこと。Yokiさんの艶やかで温もりに
満ちたアカペラを想像するだけでワクワクします。
ただ、喉の調子は未だ万全でない中で、あまり無理をなさいませんように…、これは
私達Yokiさんフアンの全員の願いです。

歌って頂ける機会が到来しましたら、よろしくお願いいたします。
くれぐれも無理なさらずにと申し添えます。
伝統的短歌 (チョウキチ)
2022-07-13 13:35:46
源頼政も式子内親王情景を対照的に詠むのが上手ですね。どっか超越的な態度もいいですね。
チョウキチさん (ポエット・M)
2022-07-13 21:15:16
チョウキチさん こんばんは。
いつも、核心を突いたコメント頂きありがとうございます。

おっしゃる通りですね。
「夕立の空さりげなく澄める月」「かたぶく山に日ぐらしの声」と、情景を対照し、かつ、切り取りの妙を感じます。
また、自分の想いや、立ち位置から少し距離を置くことで、詠歌の清澄さをうまく引き出しているとも感じます。
正岡子規に、結構批判的に扱われた新古今集ですが、学び、味わいたい詠歌は多いと感じます。

これからも宜しくお願い致します。

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