かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

旧豆田郵便局/旧農商銀行(名古屋市瑞穂区)

2012-11-21 | 名古屋の近代建築

名古屋市立瑞穂ヶ丘中学の南側、旧郡道の千種街道沿いに明治末期に建てられた旧農商銀行の建物が現存しています。
農商銀行の建つ千種街道は当時の主要郡道で、呼続橋から北に向かい瑞穂区を南北に縦断、昭和区の滝子・荒畑を経て東海道と飯田街道を結んでいました。

明治40年頃になると、農商銀行のある北原町の北側には五中(現瑞穂ヶ丘中学)と八高(現名市大)が、西側には日本車両製造、砲兵工廠兵器製造所等の工場が建設されたため、千種街道の整備が進み、農商銀行もこの地域の開発の機運にのり、同じ頃に開設されたと思われます。
建物は明治期の銀行建築の定番ともいえる土蔵造で、郡道沿いの北側部分を銀行として、南側に居住部分が接続しています。

銀行として使用された後、昭和40年(1965)頃まで豆田郵便局として使用されましたが、現在は空き家になっているようです。
名古屋市内では貴重な現存する明治期の銀行建築で、これからの保存活用が望まれます。


■建物西側~旧郡道沿い西向きに玄関があります



■建物北側~1階部分に庇があるので2階建に見えますが、内部は吹き抜けになっています



◆旧豆田郵便局(旧農商銀行)/名古屋市瑞穂区北原町1-1-2
 竣工:明治末頃
 構造:土蔵造平屋建
 撮影:2012/11/03 



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