かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

飯田線沿線散策~三河大野(愛知県新城市/旧鳳来町大野宿)

2014-05-05 | まち歩き

 寒さと雑事にかまけて冬の間ずっと休んでいた近代建築探訪でしたが、気がつくといつの間にか初夏になっていました。こうしてはいられぬと、5月の連休初日の憲法記念日、満を持して今年初の本格的遠征を敢行しました。今回の遠征先は、今までずっと気になりながら果たせなかった愛知県奥三河地方、豊川市~新城市です。連休初日、道路は大渋滞が予想されるので、JR飯田線を利用して最初の目的地新城市の三河大野に向かいました。


 ところで今回はJR東海が発売している青空フリーパス(フリー区間内一日乗り放題、土・休日、年末年始限定2,570円也)という切符を初めて利用しました。これがなかなかに使えるすぐれもので、わたしの地元犬山から三河大野まで往復しても通常運賃の半額、つまり片道運賃だけで済んでしまうのです。さらに車で出かけた際の渋滞のわずらわしさと駐車場の心配、かなりの回数の途中下車を考えると、これはもう金額以上の大変なお得感です。

 地元駅から東海道線で豊橋駅まで1時間30分、飯田線の天竜峡行に乗り換えさらに1時間、列車に揺られること合計2時間30分、やっと鳳来寺山の南麓、山間の小さな三河大野駅に9時30分に到着。このあとは次の目的地新城まで戻るのですが、10時の列車を逃すと12時20分まで豊橋方面の列車が無いため、大野には正味30分の滞在時間ということで、駆け足の探訪になりました。


■三河大野駅はログハウス風の小さな駅舎で、旧鳳来町の町の鳥にちなんでコノハズクの木彫レリーフがあしらわれている。



■ホームから飯田方面を望む



■新城市大野地区は江戸時代から秋葉街道と別所街道が交わる交通の要所として賑わった宿場町。
左手の洋風建築は旧大野銀行本店で、現在は鳳来館として再活用され大野宿のランドマーク的存在。
養蚕と林業による明治~大正期の経済的発展はめざましく、他にも多くの銀行がこぞって支店を開いた。



■旧大野宿の町並み~現在の道はほとんど直線だが、旧街道や昔の道は緩やかに曲がりながら町並をつくっている。





■明治~昭和期の和洋の建物が残る旧市街地。左手の洋風ファサードの昭和な文具屋さんがなかなか良い味だ。



■旧大野宿で見つけた琺瑯看板。子どもの頃フエキ糊には大変お世話になりました(ちょっと水っぽいので紙がシワシワになる)
 



■今回利用した東海地区限定の青空フリーパス~途中下車し放題なので、これからの遠征にも威力を発揮しそうです。