かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

服部記念館(愛知県岡崎市)

2012-05-06 | 西三河の近代建築

■岡崎の建築散歩~その1

GWを利用して6年ぶりに岡崎を訪れました。
まずは名鉄東岡崎駅の岡崎市観光案内所でレンタサイクル(無料)をゲット、自転車の機動力を生かして東岡崎→JR岡崎駅周辺→ 県立農業大学校(美合)→岡崎市中心街~北部と一日で近代建築ローラー作戦を敢行しました。
今回は6年前に訪れた建物の現存確認と画像の更新を中心に、若干ですが前回カバーできなかった物件も探訪できればと思い岡崎駅目指して自転車を走らせました。

岡崎駅前に到着して前回訪問時と風景が一変しているのに驚きました。
2006年に訪れた時は東岡崎駅周辺に比べいかにも寂れた雰囲気で、駅周辺には古い商店や工場が点在し、時代から取り残された地方の旧市街地といった風情でした。
あれから6年、駅前通りは再開発され、ここ数年で建てられたと思われる真新しいホテルや商業ビル、住宅などが整然と並び、以前のちょっと懐かしい昭和の駅前の町並みはすべてリセットされ、全く別の町に生まれ変わっていました。
駅前にあった古い飲食店や旅館などはすべて跡形もなく、以前訪問時に確認した昭和初期の洋館「犬頭館」や木造3階建ての清風軒も姿を消していました。



 
なんとかお目当ての服部工業の表札のかかった門を発見
敷地内の古い社屋や工場はきれいさっぱりなくなり「暮らしの学校」という
健康やスポーツ、料理、趣味などの講座が受けられる施設に変わっていました



2006年当時の服部工業の様子~古い木造の事務所奥に記念館の建物が見えます


 
現在の服部工業~新しい建物の奥に見覚えのある建物を発見
以前に比べると外観も塗りなおされリニューアルされている様子








◆服部記念館(旧服部工業株式会社事務所)/岡崎市羽根町字若宮30
 竣工:大正15年(1925)
 構造:RC造2階建
 撮影:2012/04/29

地方では比較的早い時期の鉄筋コンクリート造の事務所建築。
真四角の立方体形状の建物ですが、壁面の付け柱や軒下の装飾に簡略化された古典様式の意匠が見られます。