第8代国連事務総長に就任した韓国外交官潘基文の伝記。
田舎の秀才だった潘基文が寸暇を惜しんで勉学に励み、特に英語の勉強を徹底し、外交官を目指して努力し続け、常に置かれた境遇に文句を言わずに努力を続けた結果、外務次官、外務大臣、国連事務総長と出世していったというお話。
外交官として華々しい成果は語られず、着実に寸暇を惜しんで努力し誰からもその能力を評価されたということが何度も繰り返されています。地道な努力を重ねた清廉な能吏、その印象だけが残ります。
何というか、子どものころに聞かされた二宮金次郎のイメージが重なります。う~ん、偉いんだろうけど、今ひとつ共感できないんですね。自分の睡眠時間や家族との団らんを犠牲にし、仕事を優先し、他人のために尽くすことを美徳として描いている点も、いまどきの日本ではむしろ家庭を顧みないワーカホリックの過労死予備軍と冷たい目で見られるかも知れませんし。潘基文自身はいい人なんでしょうけど、それを読ませる本としては、ちょっと、お決まりの褒め言葉ばかりで建前論が過ぎる上にセンスが古いよねと思ってしまいました。
辛雄鎭 ダイヤモンド社 2008年10月9日発行 (原書は2007年)
田舎の秀才だった潘基文が寸暇を惜しんで勉学に励み、特に英語の勉強を徹底し、外交官を目指して努力し続け、常に置かれた境遇に文句を言わずに努力を続けた結果、外務次官、外務大臣、国連事務総長と出世していったというお話。
外交官として華々しい成果は語られず、着実に寸暇を惜しんで努力し誰からもその能力を評価されたということが何度も繰り返されています。地道な努力を重ねた清廉な能吏、その印象だけが残ります。
何というか、子どものころに聞かされた二宮金次郎のイメージが重なります。う~ん、偉いんだろうけど、今ひとつ共感できないんですね。自分の睡眠時間や家族との団らんを犠牲にし、仕事を優先し、他人のために尽くすことを美徳として描いている点も、いまどきの日本ではむしろ家庭を顧みないワーカホリックの過労死予備軍と冷たい目で見られるかも知れませんし。潘基文自身はいい人なんでしょうけど、それを読ませる本としては、ちょっと、お決まりの褒め言葉ばかりで建前論が過ぎる上にセンスが古いよねと思ってしまいました。
辛雄鎭 ダイヤモンド社 2008年10月9日発行 (原書は2007年)