詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(25)

2020-04-08 12:56:57 | 『嵯峨信之全詩集』を読む

言葉

そのことは誰にもしゃべらなかった
言葉とは人間からそんなにも遠いのだろう

 「人間」はだれを指しているのだろうか。
 「相手」だろうか。「自分」だろうか。
 相手にはとどかないとわかっているから、ことばを発しないのか。そしてその相手は、すべての人間なのか。

 むしろ、自分自身にとって遠い。遠くて、自分にもはっきり聞こえない。だから相手に伝えることなどできない。ことばにならない「気持ち」だけがある。





*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)

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