詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

名護市長選(保身と変身の違い)

2018-02-05 08:19:24 | 自民党憲法改正草案を読む


名護市長選(保身と変身の違い)
             自民党憲法改正草案を読む/番外175(情報の読み方)

 名護市長選で、稲嶺が渡具知に敗れた。出口調査では、若者(10代)が圧倒的に渡具知を支持している。
 10代では稲嶺33.3% 渡具知66.6%
 20代では稲嶺44.0% 渡具知56.0%     


16年の参院選のときは、報道の少なさが巨大政党の勝因につながると思っていたが、それだけではないようだ。

若者が与党(安倍)を支持するのは、与党を支持しないと就職もままならないと考えているからではないのか。
積極支持というより、消極支持。

最近、若い人と話していると、そういうことを強く感じる。
反与党の姿勢が知られたら、会社からにらまれる。
特に出世したいわけではないが、いまの仕事からホサれるのはつらい。
だから反与党的な会話はしない。態度もしない。
これが、蔓延している。

思えば、1970年安保までは、若者の行動はおとなから顰蹙をかったが、同時に支持もされた。支持とまではいかなくても、容認された。
でも、いまは、おとなが若者の「反体制」姿勢を容認しない。

あの時代、おとなたちは「終身雇用制」に守られていた。
若者の行動は行動として、自分の身分が安定していた。
子がどうであれ、親は失業する不安はなかった。
だから、どこかで「安心」して、子どもの行動を容認していた。
子どもの方も、就職すれば「終身雇用」と思っていた。
実際、そう思えばこそ、長い髪もばっさり切って、就職活動→就職ということもしていた。
「おとな」に変身した。

いまは、親の世代も「終身雇用」とはいかない。
若者は、「昔の若者」のように「変身」できない。
最初から「保身」で生きるしかない。
安倍は、アベノミクスは成功しているというが、大失敗している。
若者が「将来」に不安を感じ、いまを十分に生きることができない。
自分の欲望を正直に語れなくなっている。
不景気は、そこまで若者を追い込んでいる。

シールズが登場したときは、とても頼もしく感じたが、いまはどういう活動をしているのか、ほとんど報道されることもない。
おとなの不安(将来どうなるのか、身分の保証はどうなるのか)が、若者の政治行動を「おびえたもの」に追い込んでいる。
そう思う。


詩人が読み解く自民党憲法案の大事なポイント 日本国憲法/自民党憲法改正案 全文掲載
クリエーター情報なし
ポエムピース

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