墨象家 | 書家 | 木村松峯(峯子)のブログ shohokimura blog

伊豆の情報、世界の名画、ジオパーク、墨象、書道などの作品を日頃の日記とともに載せています。

自然災害サバイバルBOOK最終回 文・藤原尚雄ほか編集部 写真・山田しんほか編集部

2013年04月22日 18時57分01秒 | 自然災害サバイバルBOOK

覚えておきたい3つの原則

ならば私達は、どう考えればよいのか。参考までに、ICRPの提唱する3つの原則を示しておこう。

第一の原則は、「被曝に見合うだけのメリットがない限り、余分な放射線は浴びるべきではない」

ということ。例えば、胃のレントゲン検査による被曝線量は1回当たり約0.6ミリシーベルトであ

るが、これを受けることで、胃の病変が発見できる。そのメリットが被曝によるリスクを上回るか

ら受けるのであって、「レントゲンの被曝量なら安全」という考え方ではない。第二の原則は「合

理的に達成できうる限り低く」。例えば、東京からニューヨークまで飛行機で往復すると、約0.19

ミリシーベルトの被曝をする。しかし、これを嫌って船で行けば、約1ヶ月かかってしまう。経済

的時間的合理性を考えて飛行機を選択するのであって、「国際線の被爆線量なら安全」と考えるわ

けではない。三番目の原則は「ICRPの勧告する線量限度を上回ってはならない」ということ。これ

は説明する必要はないだろう。原発事故に起因する放射線を浴びることに、メリットは何もない。

だから政府が「安全」と言ったかどうかに関わらず、合理的に避けられる被曝ならば可能な限り避

けるべきである。


(出典:自然災害サバイバルBOOK エイムック2196 枻出版)






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自然災害サバイバルBOOK181 文・藤原尚雄ほか編集部 写真・山田しんほか編集部

2013年04月21日 15時44分18秒 | 自然災害サバイバルBOOK

「安全」と断定できる数値はあるのか? 続き

こうした考え方は”LNT(LINEAR NO THRESHOLD=直線しきい値なし)仮説”と呼ばれ、国際放射

線防護委員会(ICRP)が提唱するもの。”仮設”とついているが、各所で検証作業が進められいてい

る。例えば米国科学アカデミーは、約40万人の原発労働者を調査した結果、5年間に100ミリシー

ベルトの被曝量でも、ガンによる死亡率は約1%高まる可能性があることを2005年に発表。報告書

には「被曝によるリスクは、低線量に至るまで直線的に存在し続け、しきい値は存在しない」と記

述している。この考え方にまっこうから対立するのが”ホルミシス効果説”で、「低線量被曝はむしろ

発ガンリスクを抑制する」というもの。例えば病原体に対するワクチンが、生体に弱い毒素を与える

ことで免疫力を活性化させるように、低線量被曝は細胞の修復能力を活性化させ、むしろ発ガンリス

クを抑える方向に働く、とする考え方である。こうした低線量放射線を利用しているのが、ラジウム

温泉である。ラジウムが崩壊して発生するラドンはガス状の放射性物質で、主にアルファ線を出す。

これが免疫力を活性化させ、リウマチや関節炎、ガンなどの治療効果があるとされてきた。ところが、

ラドン温泉に効果があるとする医学的根拠は証明されておらず、さらに国際ガン研究機構は、ラドン

は微量でも肺ガンの要因になるとして発ガン性物質に認定されている。すなわちホルミシス効果につ

いても賛否両論があり、”被曝量はどこまでなら安全か”という持論は、今でも進行中なのである。た

だし確実に言えるのは、自然放射線でも人工放射線でも、アルファ線なら”ヘリウムの原子核”、ベー

タ線なら”高速の電子”であることに変わりはなく、人体に与える影響に違いはない、ということだ。


(出典:自然災害サバイバルBOOK エイムック2196 枻出版)






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自然災害サバイバルBOOK180 文・藤原尚雄ほか編集部 写真・山田しんほか編集部

2013年04月20日 19時13分40秒 | 自然災害サバイバルBOOK
セシウム137を経口摂取した際の、1ベクレルあたりの被曝線量係数


「安全」と断定できる数値はあるのか?

では、それ以下の被爆線量ではどうなるのだろうか。例えば、広島や長崎で被爆した人約10万人を

調査した結果、100ミリシーベルト以下の被爆線量ではガン発生率の明確な増加は確認できていな

い。これをみた限りでは「100ミリシーベルト以下の被爆線量なら安全」といえそうだが、現実で

はどうもそうではないらしい。まず、放射線が生体に与える物理的なメカニズムを振り返ってみて

みよう。放射線が体を通過すれば、原子はなんらかの損傷を受けている可能性を免れない。だから、

低線量だからといって「安全」とは断定できないことがわかる。一方で、細胞や遺伝子には自己修

復機能が備わっているから、後に放射線障害がでるかどうかは、細胞修復機能の強弱に左右される。

このことから、被曝による発ガンのリスクは個人差が大きいと考えられる。では、広島・長崎の調

査結果をどう考えればよいのか。ヒントとなるのは、「ガンの原因は人口放射線だけではない」と

いうことだ。人間は自然界からも放射線を受けているし、食品添加物などの合成化学物質、大気汚

染物質のなかにも発ガン性が認められるものがある。つまり、100ミリシーベルト以下の被爆線量

による発ガンリスクは、「それ以外」の発ガン要因のばらつきや、遺伝子修復機能の個人差に埋も

れてしまうレベルであり、疫学的調査が極めて困難であるだけで、リスクがなくなるわけではない、

ということだ。


(出典:自然災害サバイバルBOOK エイムック2196 枻出版)






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自然災害サバイバルBOOK179 文・藤原尚雄ほか編集部 写真・山田しんほか編集部

2013年04月19日 21時36分23秒 | 自然災害サバイバルBOOK
政府は「基準値内だから安全」「直ちに健康に影響はない」というが、放射線被曝量はどこまでなら安全なのだろうか?


確定的影響と確率的影響

放射線被曝による人体への影響は、「確定的影響」と「確率的影響」に大別できる。前者は「急性

放射線障害」、後者は「晩発性放射線障害」と、ほぼイコールである。確定的影響とは、放射線を

浴びた直後に、明らかにそれが原因とわかる身体変化が必ず生じること。放射線によって細胞その

ものが破壊され直ちに影響のでる水準である。数値と健康影響の関係についてはリンパ球が減少す

る500ミリシーベルト以下でも、100ミリシーベルトで男性の一時的な不妊、50ミリシーベルトで

胎児(2~8週)の奇形が発生するとされている。(線量は短時間で一度に浴びた場合の数値)こ

れらの数値は”しきい値”と呼ばれ、これ以下の被曝線量では、該当する障害は発生しないことを意

味する。臓器によって放射線に対する感受性は異なるため、しきい値は障害の種類別に存在する。

一方で確率的影響とは、被爆線量に比例して発生する確率が変化する影響のこと。対象となる障害

は、ガンや白血病など遺伝子の損傷に起因するもので100ミリシーベルト(時間に関わらず累積し

た線量)の被曝で、ガンの発生確率は0.5%増加し、それ以上になると、被爆線量とガン発生率の

相関は比例的になることが確認されている。


(出典:自然災害サバイバルBOOK エイムック2196 枻出版)






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自然災害サバイバルBOOK178 文・藤原尚雄ほか編集部 写真・山田しんほか編集部

2013年04月18日 17時56分50秒 | 自然災害サバイバルBOOK

体に付着させない吸い込まない 続き

マスクがなければ、タオルやハンカチ、ティッシュペーパーで口と鼻を押さえる。IAEA(国際原

子力委員会)によれば、木綿のハンカチやタオルでも、八ツ折りにすれば80%以上、ティッシュ

ペーパーも3枚重ねれば90%以上が除去できるそうだ。汚染地域から脱出する際には、車があれ

ば車を使用する。渋滞に巻き込まれる可能性はあるが、ここまで密封された服装をしてしまうと、

徒歩や自転車では暑くて長い距離は逃げられない。渋滞で動けなくなった段階で車を捨てたとし

ても、すべて徒歩で逃げるよりも距離が稼げるはずだ。電車での避難は、電車が止まっている可

能性があるのであてにしないほうがよい。車の窓は閉め、空調を"内気循環”モードに切り替える。

窓が曇ることが予想されるので、冬でもエアコンを使用した方がよい。(窓の曇りはエアコンを

作動させればたいてい取れる)。車に乗ってからも油断は禁物。靴の裏やドアグリップを握った

際に手に着いた放射性物質を車内に持ち込んでいる可能性があるので、マスクは外さない方がよ

い。風が弱ければ汚染物質の拡散速度は遅いし、風が強ければ風下を避けて避難すればよいから、

たとえ原発の隣に住んでいても、100kmも逃げれば、ある程度は安全な場所にたどり着けるはず。

ラジオの情報や避難指示などに従い、落ち着いて避難しよう。避難場所に着いたら、放射性物質

が着いているとみられる衣服や靴は脱ぎ、ビニール袋に入れて密閉する。


(出典:自然災害サバイバルBOOK エイムック2196 枻出版)






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