山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

アラカシの冬芽

2010-01-11 11:27:19 | 植物(木本)

アラカシの冬芽が一番美しく見られるのが丁度今頃です。

艶のある美しい赤褐色の鱗片が特徴、冬芽の美しさではかなり上位にランクできます。


アラカシ<ブナ科 コナラ属> 常緑高木


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マキノ高原スノーハイキング

2010-01-10 23:15:20 | 登山記録
今年はまだ味わっていない雪の感触が懐かしくなり

朝からマキノ高原に向かいました。




高島市の沢インターで湖西道路を下り、マキノ高原へ

このあたり年末から年始にかけてはかなりの降雪があったようです。

新緑の頃には美しい景観を見せるメタセコイアの並木も

今は葉が落ちて寒々とした雰囲気が漂っています。



マキノ高原スキー場に到着、以前はこれだけ雪が降れば、スキー客で賑わったものですが

長年の雪不足から、スキーリフトが無くなった今は客足は疎ら、子供連れで雪遊びを楽しむ

人の姿が目立ちます。レンタル店では、スキーよりもスノーシューを借りる人が多かった様です


40分ほど登った所から見た安曇川方面の景色


道標が見られたのは此処まで、この先は新雪に埋もれていました。




ふわふわした新雪の感触はまた格別! スノーシューで快適に歩けます。


休憩所は新雪に埋もれて雪の下、しかし雪が風除けになっているので、中は快適です。




広い稜線の歩行は快適、しかし、この頃から視界は少しずつ悪くなってきました。


ここから赤坂山頂上へは20分程度で行けますが、下山してきた人の話では視界ゼロで吹雪いているとのこと。

登頂を諦めここから下山開始。まあ今日は新雪を堪能できたので好しとしましょう。
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ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)

2010-01-09 20:01:39 | 被子植物合弁花

ミヤマウグイスカグラが早くも花を付けています。

本格的に花が咲きだすのは、葉が出てからの3~4月になりますが、

キンモクセイに見られる様な2度咲きということではないようです。

この仲間には本種の他にウグイスカグラ、ヤマウグイスカグラの2種があります。

ウグイスカグラは無毛で、ヤマウグイスカグラは葉・茎・花の全体に毛があり、

このミヤマウグイスカグラには腺毛があるというのが、それぞれの特徴ですが、

実際には、中間種などもあって、それらの特徴だけで一概に同定できない難しい面もあります。


ミヤマウグイスカグラ<スイカズラ科 スイカズラ属>


恋人のように2輪が寄り沿って咲く姿は、何処となく微笑ましい




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静寂

2010-01-07 22:53:56 | 植物(木本)
藪椿には里山の静寂がよく似あう。

鮮やかな花の色とは対照的とも言える

この落ち着きと気品に満ちた姿は

厳しい自然に耐えた者たちの

研ぎ澄まされた美しさにほかならない。





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ヤシャブシ(夜叉五倍子)の仲間

2010-01-06 20:19:16 | 植物(木本)
ヤシャブシは平安時代には、喪服の色である鈍色(にびいろ)の染料「矢車」の原料として

タンニンを多く含む果穂が利用されてきました。

「五倍子」は本来ウルシ科のヌルデの葉にヌルデノミミフシムシが寄生してできる虫瘤のことで

黒色の染料を作る原料とされてきました。

夜叉五倍子はその代用品、鈍色とは今で言う灰色に近い色です。

また「夜叉」は染料名の「矢車」が変化したものと類推できます。


ヤシャブシ<カバノキ科 ハンノキ属>

俵のような形の雄花序は枝の先端に数個付き、その後ろに尖った雌花序が付きます。





オオバヤシャブシ<カバノキ科 ハンノキ属>

同じ仲間で、オオバヤシャブシがありますが、こちらは逆に雌花序が先端に付くので見分けられます。




ヒメヤシャブシ<カバノキ科 ハンノキ属>

他の2種類とは明らかに違う、細く長い形の雄花序です。

果穂は数個が連なって垂れ下ります。


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キミノソヨゴ(黄実の冬青)

2010-01-05 21:00:30 | 植物(木本)


ソヨゴにはごく普通に見られる、赤い実のソヨゴの他に、キミノソヨゴと呼ばれる

黄色の実を付けるものがあります。

赤い実のソヨゴは縁起が良いとされ、昔から庭木や公園樹としてよく使われてきましたが、

この淡黄色の地味な実を付ける、キミノソヨゴはあまり普及しなかったようです。

そのため現在、この木を見ようとすれば、山に行くしかありませんが、それでも絶対数が少ないのか

ほとんどの図鑑やwebサイトでも、この木に言及したものが見られません。



キミノソヨゴ<モチノキ科 モチノキ属>

果実の色を除いては、普通のソヨゴと特徴は同じ、これもモチノキ科なので、雌雄異株になります。




こちらは、普通に見られる赤い実のソヨゴです。
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冬の里山ある記(2)

2010-01-03 23:01:18 | Weblog
※お詫びと訂正
昨日の記事で植物名と画像の一部に誤りがありました。申し訳ございません。
シイモチ→タマミズキに訂正させて頂きます。



鴻の巣山は城陽市の東部にある里山で、水度神社の神域となっているために

山林はあまり人の手が加えられず、かなりの部分が自然林で残されています。


鴻ノ巣山の入り口、水度神社(みとじんじゃ)の参道左側には、かなり広いスタジイの自然林が広がっています。









その中には推定樹齢が300年を超える巨木も、何本か見られます。

こんな木をじっと見ていると、歳を重ねるという事が何故か素晴らしい事のように思えてなりません。

人もまた、歓びや悲しみの年輪を重ねながら、ひたすら伸びようとする一本の樹に他ならないからです。



巨木となった椎の木の根元には異常に発達した板根(ばんこん)が見られます。

これは風などで樹が倒れないように、側面から支える役割を担っています。樹木の知恵なのでしょうか?



この種子は鳥やリスなどに食べられますが、それは極一部にしか過ぎません。

多くの種子は林床に落ちて発芽し、新たな生命として育っていきます。

太古の昔から、森ではこんなドラマが繰り返されてきたに違いありません。





参道の緩い石段を登り切ると、水度神社の美しい社殿の前に出ます。



社殿の裏には八重咲きの椿が咲いていました。ヤブツバキの園芸品種のようです。





社殿を後に山道を頂上へと向かいます。



神域だけに榊の木があちこちに見られました。



コバノミツバツツジ、4月頃にはピンク色の可愛い花が楽しめます。






カナメモチ<バラ科 カナメモチ属>

名前は「モチ」でもモチノキ科ではありません。バラ科で雌雄同株。

若葉が美しい赤色をしていることから、アカメモチとも呼ばれます。



こちらは昨日と同様、ソヨゴ<モチノキ科 モチノキ属>です。



紅梅は既に開花し始めています。紅梅は白梅に先だって咲くので

特に早咲きということもないようです。





木々の間を飛び交う、エナガの可愛い仕草を楽しむことができました。






頂上からの展望です。ここからは南山城は勿論、京都の町や北摂方面の町、それに

愛宕山や西山連峰、遠く生駒山や六甲山系の山まで望むことができます。


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冬の里山ある記

2010-01-02 17:45:17 | Weblog
新春2日目の今日は、近くの井手町野外活動センター内にある里山を歩きました。

さすがに1月の里山では見る花もありません。

落葉樹は、すっかり葉を落とし、春に備えてエネルギーを蓄え、休眠に入っています。

この時期の里山歩きは下見が中心になりますが、この時期でしか見られない

木の実や、木々の冬芽などの観察にも興味深いものがあります。


里山探索の出発点はこのダム湖「大正池」、夏場は若者達で賑わっています。



マガモは管理センターで飼育されたもの、餌を求めて寄ってきます。通称「おねだりカモ」




夏場は暗かった山道も、すっかり葉が落ちて明るくなっていました。しかし花が咲いている気配は全くありません。



アリドオシ<アカネ科 アリドオシ属>
蟻でも刺し通すという細く鋭い棘が特徴です。
5月頃、葉腋に白い花が1~2個付きます。花冠は筒型で先端で4裂します。




ヒヨドリジョウゴ<ナス科 ナス属>
色が鮮やかで藪の中でも、良く目立っています。
ヒヨドリが好んで食べると言われていますが、実際はそれほど食べられていないようです。




イワナシ<ツツジ科 イワナシ属>
この時期は葉だけ、花が咲くのは4~5月頃で、ピンク色の釣鐘形をした可愛い花を咲かせます。
去年は花期を逃したので今年こそ!  実は梨のような味で食べられます。


ヒサカキ<ツバキ科 ヒサカキ属>
来月初めには白い花が開花します。雌雄異株、雌花には雌蕊が一個、雄花には雄蕊が10~15個あります。



ソヨゴ<モチノキ科 モチノキ属>
漢字で書くと「冬青」と書くそうです。雌雄異株



ニワトコ<スイカズラ科 ニワトコ属>  冬芽は姫だるまのような可愛い姿



カンアオイ<ウマノスズグサ科 カンアオイ属>
カンアオイは地方変種が多く、特定するのは困難、同じ種類の分布区域は意外と狭い。


根元に花芽が既にできていました。



タマミズキ<モチノキ科 モチノキ属> 落葉高木
非常に成長が早く、樹高は20㍍にも及びます。秋に結実して、落葉の後
この赤い実だけが残り、花が咲いたように見えます。




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迎春

2010-01-01 22:28:55 | 植物(木本)
皆さん明けましておめでとうございます

清々しい新年をお迎えのことと存じます


昨年中は私のつまらないブログに幾度となくご訪問を頂き

心より感謝いたしております

本年も昨年同様、このブログを通じて、山登りや植物、昆虫動物の事等々を皆様と共に楽しく

語り合い、学んでいきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。


最初の画像は、初詣の「水主神社」の横に咲いていた藪椿です。



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