日々是愉快♪

笑いながら愉快に生きていけたらいいなぁ~

病院

2009年03月31日 | 親父
親父が死んでから初めていつもの病院に行った。
入院してた分の最後の支払いや保険の記入等があったから。
毎日通い慣れた道も、まだ半月ぐらいしか経っていないのに妙に懐かしく思えた。

外来で主治医の先生に今までのことを挨拶して書類を渡す。
先生は親父の意識がなくなる前に言われたことを今でもひきずっているようだった。
それは医者としてはどうしようもないことなんだろうけど、死にゆく者からの言葉は
重かったのだと思う。

我々家族はあの先生に出会えたことに感謝している。
それは親父もそうだった。
親父の人生の最後の“先生”だった。

いろんな人からセカンドオピニオンがどうとか、あっちの病院がどうとかいろいろ
言われたけれど、親父は頑として聞き入れなかった。
K先生と共に闘う意志を示していたのだ。

看護婦さんたちにもお礼の挨拶ということでいつも通りのエレベーターに乗り5階に
上がった。
おふくろは「お見舞いに来てる感じで、病室で待ってる感じがするね」と言って涙ぐ
んでいた。

婦長さんもいて、最後を看取ってくれた看護婦さんに会うこともできた。
おふくろは泣きながら挨拶していた。

親父がいた501号室は空いていた。
親父はここで闘い、ここで息を引き取ったのだ。

僕は病院では涙は出なかったけど、なんだか今これを書きながら泣けている。
たぶん病院とかでは気が張っていたのかも知れない。
頭の中であれこれ思い出し、文章にするといろんなことが蘇ってきて涙腺が緩む。

親父が死んでしまったことは紛れもない事実だけど、それは分かっているんだけど、
何だかひょっこり帰って来るんじゃないか、どこかでバッタリ会うんじゃないかと思っ
たりもする。

それはもう二度とないことなんだけれど・・・。