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本栖湖と身延町の木喰上人

2013-10-05 | 富士山麓日記

「本栖湖」(5千円札の富士山は、本栖湖)
山梨県南部西端、上九一色村本栖、富士五湖で一番深い湖。
「水深138m・面積5.1km2・周囲10km・湖面の高さ900m・透明度17m。

864年噴火の際、青木ヶ原溶岩流に分断された。


「江岸寺」曹洞宗の寺。
織田信長は甲府を発って富士遊覧の旅に出た。供をするのは馬廻り衆一万余人で、重臣たちは信濃路を通ってそれぞれの所領に引き揚げることになった。案内役は、今度の武田攻めの功によって駿河国の大半を与えられた徳川家康である。旅程はおよそ十日。甲府から中道(なかみち)往還を通って富士の裾野を南に下り、東海道を上って安土に戻る。信長にとって生涯最初で最後の大旅行だった。

一行は、本栖湖に着き、湖畔の江岸寺を宿所とした。
江岸寺は古くから、甲斐と駿河の国境をわかつ軍事上の要衝として重視された寺で、武田信玄も寺内に武器弾薬を蓄え、非常の場合に備えていた。その構えに着目した家康が、信長の宿所とするために城と見まがうばかりの要塞に造りかえていた。
家康は、この機会に織田家と徳川家の好誼を深めておこうと考えているらしく、本堂には三十人ばかりの席が用意してあった。
本堂では三献目の盃が回っていた。信長から流れた盃を、列席した者たちが神妙な面もちで回している。徳川方の上座には家康と穴山梅雪が並んで座り、酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政らが居流れていた。
後に徳川四天王と称された者たちだけあって、面魂も居ずまいも見事であった。
しかも家康に心服している有り様がありありと見えて、はた目にも羨ましいほどだった。
「織田信忠(信長の嫡男)では家康には太刀打ちできぬ」 信長は、そのことがはっきりと見えていた。
万一自分が急逝したなら、織田家はたちまち家康の離間策によってばらばらにされ、徳川の軍門に下ることになろう。
そうならぬように、今のうちに盤石の体制を築いておかねばならなかった、、、、。

富士川の支流に放水している
  

「中央往還」
中世に甲府~駿河を結ぶ、物資輸送路で本栖湖を経由、身延、下部、富士川へ
    

300年続く「公家行列祭り」は、5月に。
  

本栖湖から見た富士山
  

上九一色村(山梨県西八千代郡・県南部)
  

御坂山地西端部の村で、木工品製作地の「工一色」で郷内に9村「九一色」があった。国道139・358号線沿い
  

国道300号は、山梨県富士吉田市から山梨県南巨摩郡身延町に至る一般国道で、「本栖みち」山道を下る。
  

下部農村文化公園「身延道の駅」常葉川が流れる


木喰上人は、 1718年- 1810年 江戸時代後期の仏教行者・仏像彫刻家。
全国に数の遺品が残り、「木喰仏」作者。
生涯に三度改名し、木喰五行上人、木喰明満上人などとも称し、特定の寺院や宗派に属さず、全国を遍歴して修業した仏教者を行者あるいは遊行僧などと称したが、木喰はこうした遊行僧の典型、
全国を旅し、訪れた先に一木造の仏像を刻んで奉納している。
木喰の作風は伝統的な仏像彫刻とは全く異なった様式を示し、ノミの跡も生々しい型破りなものであるが、無駄を省いた簡潔な造形の中に深い宗教的感情が表現されており、大胆なデフォルメには現代彫刻を思わせる斬新さがある。日本各地に仏像を残した遊行僧としては、木喰より1世紀ほど前の時代に活動した「円空」がよく知られるが、円空の荒削りで野性的な作風に比べると、木喰の仏像は微笑を浮かべた温和なものが多いのも特色。

木喰の里微笑館         厳しい山奥にある見学は予約をした方が良い
  

木喰は故郷に安住することなく、85歳にしてまたも放浪の旅に出、91歳の1808年まで、仏像を彫っていたことが遺品からわかっている。
91歳の時、甲府(甲府市金手町、の教安寺に七観音像(甲府空襲で焼失)を残し、甲斐善光寺において阿弥陀如来図を書き残してから
木喰は消息を絶った。故郷の遺族にもたらされた記録によれば、1810年、93歳でこの世を去ったことになっている。最期の地は、木喰戎を受けた水戸の羅漢寺ではなかったかと言われているが、確証はないと云う。

木喰の故郷である山梨県身延町には、彼を記念して木喰の里微笑館が建てられている
  

代表作品は、 五智如来(1800年)(山梨県身延町・永寿庵)・ 地蔵菩薩(1801年)(日本民藝館蔵)・ 七仏薬師、自刻像(1807年)(兵庫県猪名川町・毘沙門堂蔵)・ 勢至菩薩・聖観音、自刻像(1807年)(兵庫県猪名川町・天乳寺蔵)・ 十王尊・白鬼・葬頭河婆、自刻像、立木子安観音(1807年)(兵庫県猪名川町・東光寺蔵)等がある。
    

次回は、朝霧高原へ。

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