漢方処方と漢方の証の相違

漢方的病理の把握の仕方により漢方処方が違ってきます。

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57.手足厥逆・厥逆・四逆

2011年05月30日 | Weblog

「厥逆」には寒熱の軽重の類があります。「厥」の癒える場合その陰陽にかかわらず、手足の温、発熱をもって、その兆候といえます。                                 しかし、発熱した症候も注意しなければなりません。                           論に曰く「傷寒六七日不利、便ち発熱して利す、其の人、汗止まざる者は死す」         論に曰く「傷寒発熱、下利厥逆し、躁し、臥を得ざる者は死す」とあります。   

この「厥逆」の証を傷寒論・金匱要略より取り出してみますと

傷寒論の「辨少陰病脈證併治第十一」の第35条
●少陰病、下利脈微なる者、白通湯を与う。厥逆脈無く、乾嘔煩する者、白通加猪胆汁湯、之れを主る。湯を服して脈暴かに出づる者は死す、微に続く者は死す。

傷寒論の「辨少陰病脈證併治第十一」の第37条
●少陰病、下利清穀、裏寒外熱、手足厥逆、脈微絶えんと欲し、身反って悪寒せず、其の人、面色赤く、或いは腹痛或いは乾嘔、或いは胸痛、或いは利止み、脈出でざる者、通脈四逆湯之れを主る。

傷寒論の「辨少陰病脈證併治第十一」の第38条
●少陰病、四逆、其の人或いは欬し、或いは悸し、或いは小便不利、或いは腹中痛、或いは泄利下重する者、四逆散之れを主る。

傷寒論の「辨厥陰病脈證併治第十二」の第19条
傷寒発熱、下利厥逆し、躁し、臥を得ざる者は死す。

傷寒論の「辨厥陰病脈證併治第十二」の第24条
●傷寒脈促、手足厥逆する者は之れに灸すべし。
 

傷寒論の「辨厥陰病脈證併治第十二」の第28条
●大いに汗出で、熱去らず、内拘急、四肢疼み、又下利厥逆して悪寒する者、四逆湯之れを主る。

傷寒論の「辨厥陰病脈證併治第十二」の第32条
●傷寒六七日、大いに下りて後、寸脈沈にして遅、手足厥逆し下部の脈至らず、咽喉不利し膿血を唾し、泄利止まざる者は、難治と為す、麻黄升麻湯之れを主る。

金匱要略の「腹満寒疝宿食病脈證治第十」の第16条に
●寒氣、厥逆赤丸之れを主る。

金匱要略の「腹満寒疝宿食病脈證治第十」の第21条に
●外臺烏頭湯、寒疝腹中絞痛、賊風入りて、五臓を攻め、拘急轉側するを得ず、発作時有り、人をして陰縮まり、手足厥逆せしむるを治す。

金匱要略の「痰飲欬嗽病脈證併治第十二」の第38条に
●青龍湯下し已り、
唾多く口燥し、寸脈沈尺脈微、手足厥逆、氣小腹より上衝、胸咽手足痹、其の面翕然、酔状の如し。因りて復、下って陰股に流れ、小便難、時復冒する者、茯苓桂枝五味甘草湯を与へて、其の氣衝を治す。

「手足厥逆・厥逆・四逆」の証のある処方は 

Ⅰ.白通加猪胆汁湯・・・・・・・・・・・・・厥逆脈無く

Ⅱ.通脈四逆湯・・・・・・・・・・・・・・・・・手足厥逆

Ⅲ.麻黄升麻湯・・・・・・・・・・・・・・・・・手足厥逆

Ⅳ.赤丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・厥逆

Ⅴ.烏頭湯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・手足厥逆

陽厥の場合 

Ⅰ.四逆散・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下利厥逆・少陰裏熱

Ⅱ.茯苓桂枝五味甘草湯・・・・・・・・・・手足厥逆

                                                              


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