「厥寒」とは、冷えているだけではなく特に冷たさを感じることです。この寒は冷たさが身にこたえるということです。冷えたるうえに寒を感ずるということです。
この「厥寒」の証を傷寒論の中から取り出してみますと
傷寒論の「辨少陰病脈證并治第十一」の第25条に
●少陰病、身体痛み手足寒、骨節痛み、脈沈の者は、附子湯之を主どる。
傷寒論の「辨厥陰病脈證并治第十二」の第26条に
●手足厥寒し脈細絶せんと欲する者は當帰四逆湯之を主どる。
傷寒論の「辨厥陰病脈證并治第十二」の第27条に
●若し其の人、内に久寒ある者は宜しく當帰四逆加呉茱萸生姜湯之れを主る。
★寒・厥寒とは厥冷より軽い証であります。萸
「厥寒」の証のある処方は
Ⅰ.附子湯・・・・・・・手足寒
Ⅱ.當帰四逆湯・・・手足厥寒
Ⅲ.當帰四逆加呉茱萸生姜湯・・・・・久寒