漢方処方と漢方の証の相違

漢方的病理の把握の仕方により漢方処方が違ってきます。

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45.煩熱

2008年10月03日 | Weblog

「煩熱」とは、熱の為に、苦煩することであります。

「煩熱」の症状の記載されている所を、傷寒論、金匱要略より取り出して見ますと

傷寒論の「辨太陽病脈證并治中第六」の50条に
●汗を発し、若しくは之れを下して、煩熱し胸中窒る者は、梔子豉湯之れを主どる。

傷寒論の「辨陽明脈證并治第八」の61条に
●病人煩熱、汗出でて則ち解す、又瘧状の如く、日晡所発熱する者は、陽明に属するなり、脈實なる者は、之れを下すに宜し、脈虚のの者は、汗を発するに宜し、之れを下すには、大承気湯を與う、汗を発するには、桂枝湯に宜し。

金匱要略の「中風歴節病脈證并治第五」の第18条に
●「千金」三黄湯、中風、手足拘急、百節疼痛、煩熱心乱、悪寒す、經日、飮食を欲せざるを治す。

金匱要略の「血痺虚労病脈證并治第六」の第13条に
●虚労、裏急、悸衄、腹中痛み、夢に失精し、四肢酸疼し、手足煩熱し、咽乾口燥す、小建中湯之れを主どる。

金匱要略の「婦人産後病脈證并治第二十一」の第11条に
●附方「千金」三物黄芩湯、婦人草蓐に在り、自ら発露し風を得て四肢煩熱を苦しみ、頭痛する者を治するに小柴胡湯を與う、頭、痛まず但だ煩する者は、此の湯之れを主どる。

金匱要略の「婦人雑病脈證并治第二十二」の第9条に
●問うて曰く、婦人年五十ばかり、下利を病み、数十日止まず、暮には即ち発熱し、少腹裏急、腹満、手掌煩熱し唇口乾燥するは、何ぞや、師の曰く、この病は帶下に属す、何を以ての故に、かって半産を経て、瘀血、少腹にありて去らず、何を以て此れを知る、その證、唇口乾燥するが故に此れを知る、當に温経湯を以て之れを主どるべし。


金匱要略の「婦人雑病脈證并治第二十二」の第19条に
●問うて曰く、婦人病、飮食故の如く、煩熱臥するを得ずして、反って倚息するは何ぞや、此れ轉胞と名づく、溺を得ざるなり、胞系了房するを以ての故に、この病をいたす、但小便を利すれば、則ち愈ゆ、宜しく腎気丸之を主どるべし。

煩熱の症状のある処方は

1.梔子豉湯・・・・・・・・・・・・・・煩熱し胸中窒る
2.大承気湯・・・・・・・・・・・・・・下す
3.桂枝湯・・・・・・・・・・・・・・・・汗を発する
4.三黄湯・・・・・・・・・・・・・・・・煩熱心乱
5.小建中湯・・・・・・・・・・・・・・手足煩熱
6.三物黄芩湯・・・・・・・・・・・・四肢煩熱を苦しむ
7.小柴胡湯・・・・・・・・・・・・・・頭痛する
8.温経湯・・・・・・・・・・・・・・・・手掌煩熱
9.腎気丸・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 煩熱臥するを得ず

病邪が )心胸のあたりにある時  梔子豉湯・三黄湯・腎気丸

      )血熱が四肢にある時     小建中湯・小柴胡湯・温経湯


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