獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

新型アクセラ試乗記

2009年06月28日 | CARS&F1
 アクセラというクルマは、日本国内ではあまりみかけないが、グローバルな視点で見るとマツダにとって重要なクルマである。その新型を我々取材班は見に行ってきた。
   
 正面から見ると、そのニカッと笑ったフロントフェイスは、あの「笑ゥせぇるすまん」を思わせる。とはいえ、デミオ~アクセラ~アテンザと続く一連のマツダ車のデザインは、アイデンティティが確立しており、ブレの無い、素晴らしいものだと思う。
 
   
 インパネ周辺の赤と青のイルミネーションはやや派手な印象だが、質感は悪くない。
   
 空調コントロールは3連ダイヤル式で、操作パネル自体はセンタークラスターの下方だが、アテンザ同様に空調の動作状況の表示が上方に配されているのは、実用上も素晴らしい。
   
 やはり注目は、アイドリングストップ機構の「i-stop」だろう。これは、信号で止まった時等に、条件が合えば作動するのだが、ブレーキの踏力に応じて作動させたりさせなかったりすることをドライバーがコントロール出来るので、なかなか芸が細かいといえる。エンジンの再始動も瞬間的で、まったく違和感は無い。アイドリングストップ時には、まるでハイブリッドカーであるかのような、静寂の時間を味わうことが出来る。ただし、バッテリーへの負担はけっこう大きいらしく、実際にこのアクセラには、エンジン始動用と電装品用とを分けてバッテリーが2個積まれているのだそうだ。
   
 走り出すと、そのがっしりとしたフィールはやはりゲルマン的な感じである。そのスポーティーな感触に、マツダのDNAを色濃く感じる。

 サイズ的にも、価格的にも、スバルのインプレッサとはいい勝負だと思うが、この2車のキャラクターは結構異なっている。あくまでもしなやかに、フリクション無くスルスルと走るインプレッサに対して、アクセラはキビキビとしているが、クルマ全体が醸し出すフィールにややザラつき感というか、カドが感じられる。インテリアの質感はアクセラの圧勝だが、後席の乗降性やスペースはインプレッサが優位だ。スタイルについてはウエストラインが低めで、窓面積の大きなインプレッサも、基本的には悪くないと思う。フロントグリルやテールランプの処理をうまくやれば、インプはもっと輝いてみえるハズだ。
 なお、カタログ上において、FF仕様同士で比較するとアクセラの方が燃費がいいが、2.0のAWD同士であればスバルの方が好燃費であることを付け加えておこう。

 新型アクセラで残念な点は、ただひとつ。MTが「マツダスピードアクセラ」でしか選べなくなってしまったことである。ああ、やはり、日本国内において、MT車が絶滅してしまう日はそう遠くないのかもしれない・・・
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シビック・ハイブリッド試乗記

2009年06月28日 | CARS&F1
 プリウスやインサイトといった、ハイブリッド・カーたちが、販売台数のトップを競い合うこのご時世。そんな中で、ひっそりと月見草のようにたたずむ存在。それが、シビック・ハイブリッドかもしれない。試乗車を見つけてしまったので、スポットライトを当ててみよう。
   
 試乗させていただいたのは、メーカーオプションが装着された「スタイリッシュパッケージ」(CVT:税込車両本体価格250万9500円)だった。カタログ上の10・15モード燃費は、28.5km/L。インサイトの30.0km/Lと、ほとんど遜色のない数値である。
 このシビックというクルマ。今や街で出会うことは稀だが、そのスタイリング自体は、けっこうカッコいいと言えるかもしれない。
   
 メーターは、ホンダお得意の「マルチプレックス・メーター」だが、このシビックのインパネはインサイトのようにごちゃついた感じがないので、わりと好感が持てる。インテリアの色遣いや質感自体も、インサイトよりもはっきりと上だ。
   
 走っていてどうしても気になるのが、大きく傾斜したAピラーが視界の邪魔になることと、全く目視できないボンネットとの相乗効果で、前進方向の車両感覚が摑みづらいことである。この取り回し性の悪さは、今のシビックの大きな弱点だと思う。
   
 この鷹の目のようなヘッドライトは、あらためて冷静に見てみると、精悍で、悪くない。走りもしなやかで上質感がある。回生ブレーキの違和感も無く、ペダルストロークよりも踏力で効かせるタイプの、いい感じのブレーキだ。もしも私がハイブリッド・カーの中から選ぶならば、このシビックが第一候補となるだろう。

 シビックが売れないのは、やはりかつての取り回しよく、キビキビと走るシビックのイメージを、我々が捨てきれないからなのかも知れない。このクルマに「シビック」というブランドネームを与えたホンダの戦略は、いかがなモノだったのだろうか。「変えることで前に進む」のがホンダなのだと、分かってはいるのだけど・・・
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BMW、2つのツーリング。

2009年06月28日 | CARS&F1
 友人の尾車氏によると、札幌西BMW(モトーレン札幌西支店)の試乗コースは素晴らしいとのこと。クルマ好きの私たちは、いそいそとBMW試乗に出掛けた。

   
 まず、試乗させていただいたのは、320iツーリング(6AT:税込車両本体価格465万円)である。
   
 舗装の状況もあまりいいとはいえない手稲山の山道を、この320iはきわめて爽快に駆け巡る。205/55R16のランフラット・タイヤを履くにもかかわらず、路面の凹凸をいなし、しなやかに、俊敏に走る。4気筒とはいえ、スムーズに回る気持ちのいいエンジンの音以外には、余計な雑音はほとんど聴こえてこない。市街地では重めに感じるステアリングも、ワインティング・ロードではちょうどいい感じ。
   
 全長が4535mmと短いので、このクルマで4人でキャンプ等に行くのには、荷物の積み込みにかなりの工夫が必要と思われるし、開口部が掃きだしにならないのも難点だ。とはいえ、日常の使用には必要にして十分なスペースではある。このクルマは積載性よりも、セダンとはちょっと違うスポーティーなイメージを味わうクルマなのだろう。

   
 続いては、同じ試乗コースを525iツーリング(6AT:税込車両本体価格675万円)で駆け抜ける。
   
 インテリアの質感は、さすがにBMWといった感じの、きわめて上質かつスポーティーなモノである。
   
 ジョイスティックのように生えたシフトレバーの扱いには、若干の事前学習が必要である。また、ステアリング・ギヤ比を走行状況に応じて変化させる「アクティブ・ステアリング」は、街中ではやや切れすぎるような違和感を感じるが、自分のクルマにすれば、慣れてしまうのだろう。
 そして、ワインティング・ロードに持ち込むと、このクルマは、まさに水を得た魚のように、活き活きと走る。全長4855mm・全幅1845mmという、巨大なクルマであることをまったく感じさせない。さらに、その6気筒エンジンのシルキーかつスムーズな吹け上がり!いやあ、もう、参りました。
   

 このBMW2車。街中では、電磁スイッチ式のウインカーに気を遣ってしまうなど、操作系に違和感というか、慣れが必要な部分もある。だが、山道に持ち込むと、よけいなことに気を遣わずにその爽快な走りを愉しむことができた。また、ボディカラーとインテリアトリムの組み合わせが多彩で、カタログを眺めているだけで楽しい。さすがに、高価なことだけはあると、あらためて敬服いたしました。
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