今日出先でバスに乗りました。
若い母親が生後何ヶ月かの赤ちゃんを抱っこしていました。
赤ちゃんは黒目勝ちな眼差しで母親を見つめ、
一瞬舌を出したり、んーと声を出したりしています。
そう、生まれて間もない子はこんなふうに舌を出したりするんだよね。
忘れていた記憶がよみがえります。
何だかその子が無条件に可愛くて、暫く見つめていました。
隣の高齢の女性も、同じようにその子を見つめて微笑んでいました。
かつての私はこんな思いでよその子を見たりしませんでした。
私も高齢の女性も、枯れていく存在。
それにひきかえ、その子はこれから育っていく命。
新しく生まれ出た命が愛おしい。
以前私の母親も、小さい子が可愛い、と言っていました。
同じような気持ちだったのかも知れません。
そう言えば子育てしていた時、年配の女性がよく話しかけてきたっけ。
当時私はまだ若かったから、そういう人たちの気持ちがわからなかったけれど、
今ならわかる。
寂しいような、愛おしいような、何とも言えない気持ち。
人生、何事も順番。
あの若い母親も、あと20年もしたら、同じように新しい命に愛おしさを覚えるのかもしれません。
What a wonderful world