心人-KOKOROBITO-

亡き先人と今を生きる人に想いを馳せて
慰霊活動や神社参拝で感じ取った事を書き綴った日記と日々の雑感コラム

嘘と保身

2014年02月12日 | 雑感
佐村河内守さんの謝罪文(全文)2014年2月12日03時19分 朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASG2D10R1G2CUCVL010.html?iref=com_rnavi_srank


お詫び

今まで私の起こしたことについて深く謝罪したいと思いペンをとりました。
そして、すぐに説明が出来なくて申し訳ありませんでした。
弁護士さんにも本当のことが言えなくて、決断するのに時間がかかってしまったのです。
また、私のせいで、多くの方々に大変な迷惑をかけてしまったことも心からお詫びしたいと思っています。

私のCDを買った方々、応援して下さった方々、音楽関係の方々、私の噓によって番組を作った方々、本やインタビュー記事を出して下さった方々、大切な本番の直前に騒動に巻き込んでしまった高橋大輔選手、被爆者の人たち、被災者の人たち、障害者の人たち、広島市の関係者、友人、家族等、本当に多くの人たちを裏切り、傷つけてしまったことを、心から深くお詫びいたします。

私がついた噓は、新垣さんのことだけではありません。
もちろん、新垣さんとの関係については、新垣さんが話しておられるとおりです。他にも、私の音楽経歴についても、大体新垣さんが話されたとおりです。

今は、自分を偽って生きて来たことを深く恥じています。
そして、私の要求に18年もの間応じて来たことから、人生が狂ってしまった新垣さんに対しても、お詫びしたいと思います。
ただ、耳のことについては、新垣さんが、出会った初めころから聞こえていたはずだと言われていることは事実とちがいます。
耳が聞こえなくなって手話サークルに参加して、それから聴覚障害2級で手帳をもっていることはまちがいありません。

そして、耳が聞こえなくて、ひどい耳鳴りに悩まされ続けていたことは本当です。
しかし耳のことでは、最初弁護士さんにも正直にお話しできなかったので、そのことについて説明します。
実は最近になって、前よりは、少し耳が聞こえるようになっています。
三年前くらいから、耳元で、はっきり、ゆっくりしゃべってもらうと、こもってゆがむ感じはありますが言葉が聞き取れる時もあるまでに回復していました。但し、それはかなり体調に左右されるので、体調が悪い時は耳元ではっきりゆっくり話してもらっても聞き取れないこともあります。しかし2月4日に初めて弁護士さんに会った時は、今も全く聞こえないと言ってしまいました。

私としては、新垣さんに作曲してもらったことがバレることによって起きることで頭がいっぱいで、耳のことも聞かれたのですが、怖くて本当のことを言えませんでした。音楽的経歴のこともそうですが、他の噓のことを話すと、引き受けてもらえないと思ったのです。

もう、週刊文春が出る直前でしたから、すがる思いで相談していました。
新垣さんの会見自体は見ていませんでしたが、知人からも、耳のことが問題になっていると聞き、本当のことを言わなくてはと思い、2月7日に少し聞こえるようになっていると話しました。

ただ、この時は、人の言葉は聞き分けられないと説明したのですが、色々な情報が出ていると聞き、もうこれ以上は噓はつけないと思い、2月9日になって、耳のそばではっきり話してもらえば人の言葉も聞き分けられる時があることを告白しました。そうすると、弁護士さんからは、最初から聞こえていたのではないかとも質問されましたが、それだけはちがいます。

全然聞こえなくなって聴覚障害の認定を受けていたことと、3年前くらいまでは、聞こえていなかったことは、真実です。
もうこれ以上、噓に噓を重ねるのはやめると決めました。
ですので、今日は、ここに書いていることは、天地神明に誓って真実です。
耳のことについては、専門家によるきちんとした検査を受けてもいいです。その結果二級ではないと判定されたのなら手帳は必ずお返しいたします。

それと、いくつかご説明もさせて下さい。
もちろん、すべて真実をお話すると決めたので、この後に書くことに噓はありません。
まず、私と新垣さんとの関係は二人きりの秘密でした。
この噓がバレてしまうと、身の破滅になると恐れていたので、妻にも誰にも話していません。
妻も新垣さんのことは知っていますが、現代音楽の専門家なので作曲の仕方などを教えてもらっているとしか説明していませんでした。

また新垣さんへの指示書を書いたのは私です。
お義母さんに妻の筆跡だと言われていると聞いて驚きましたが、誤解です。
何かの一部を妻に書いてもらったことはあるかもしれませんが、そのくらいです。
私の実家にピアノがあったのは引っ越す前のことだったので、お義母さんの知らない時期のことです。
もちろん、お義母さんの言われるとおり、私のせいで、妻にも辛い思いをさせています。
妻が望むなら、離婚してもいいと思っています。
そのことは妻の判断に任せます。

それと私が被爆二世であることも真実です。
私の両親は共に広島で被爆しています。
二人とも被爆者手帳を持っておりますし、弁護士さんにも、写真で確認してもらっています。

私がやってきたことは売名行為と見られても仕方のないことです。
私自身、そういう気持ちが一方にあったことはまちがいありません。
しかし、ある時期からは被爆者や震災の被災者の人たち、障害を持った人たちの助けになればという気持ちもまちがいなくありました。

もちろん、今となってはそのような事を言っても信じてもらえないかもしれませんが、心の中には、いくつもの思いがあったことも確かなのです。
しかし、私の気持ちを信じてくださった方々に、もっと大きなショックを与えてしまったことになります。
本当に取り返しのつかないことをしてしまったと思っています。

もう一つ、弁護士さんにはじめにお願いしたことなのですが、私が新垣さんに作ってもらった楽曲は、私のことさえなければ、きっと後世に残るはずのものですし、今はこの楽曲が生かされ、少しでも周りの方々の被害が少なくなるようにしてもらいたいと思います。

最後になりますが、やっと気持ちが整理できましたので、近い内に必ず公の場で謝罪をさせていただきます。
本当に申し訳ありませんでした。

平成二六年 二月十一日

佐村河内 守





私は今日彼の独白を受け、電子政府の窓口であるイーガヴへ、短い嘆願である以下の内容をメールさせてもらった。



▼各府省への政策に関する意見・要望

現在ニュースに流れている作曲家の佐村河内守氏の聴覚障害の虚偽について、世間をにぎ合わせております。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140212-00000011-ykf-ent

彼は3年前から耳が聞こえるようになったと、医学的見地からも確率の極めて低い理由を述べ、自身の立場を弁明されました。

私には、彼と同じ聴覚障害2級の障害手帳を持った身内がおり、2級にもなれば全く聞こえないため、話す事も出来ませんでした。明らかに嘘であると見抜けるはずでしたが、それも、この一件の騒ぎがなければ、今でも、今現在聴覚が回復し聞こえていると、自発的に申出される事もなかったでしょう。

そこで、お願いがあります。聴覚障害認定において、抜け道があり、聞こえていても聞こえないふりが出来る事に尽きます。義務付されているのは聴覚検査のみであり、脳波検査まで義務付けられていません。

よってこのような詐欺行為が横行しないためにも、聴覚障害認定の必須項目として、脳波検査を義務付けて戴くよう伏してお願い申し上げます。

これは、詐欺行為を防ぐだけではなく、この騒動から、実際に耳がご不自由な方々に向けられた疑惑を払拭させることも併せ持っていると思います。実際にご不自由な方々への冒涜にも繋がるこの虚偽の詐欺行為を防ぐには、行政指導しかありません。何卒、積極的な取り組みによって、改善されますこと、強く希望致します。何卒、宜しくお願い致します。



電子政府の窓口 e-Gov 各府省への政策に関する意見・要望
https://www.e-gov.go.jp/policy/servlet/Propose







彼の言い分によると、3年前から耳が聞こえていたそうだ。

まぁ、いい。

最初からゴーストライターと言われる第三者が作曲し、その曲を自作だと世に出していたというニュースを見た時から、彼は耳が聞こえていると私は認識していたからだ。それは、亡くなった聴覚障害者2級の親族が、二人もいたせいもある。一人は生まれた時から聞こえず、もう一人は幼児期まで話せたが高熱で耳が聞こえなくなった。

生まれた時から聞こえない親族は、言葉が完全に発せられない。その理由に、体内で響く声が全く聞き取れないため、自身の発声が何を言っているか自身でも把握出来ないため、言葉が正しく発音出来ない。

そしてもう一人の幼児期から耳が聞こえなくなった親族は、幼児期までの経験値から言語の発音、また聞き取りが出来ていたため、記憶に基づく体内音の確認をわずかに出来る。そのため、生まれた時から聞こえない親族より、発声の際には言葉がまだ少しは聞き取れる。しかし、はっきりとは伝える事は出来ない。

これが、聴覚障害者2級の現状。

テレビで見る限り、雄弁に語り、しっかり言葉の発音も出来、また音量もどちらかと言えば、小さな声だった。これもありえないのだ。耳が聞こえない=外音が聞こえず、加えて体内の反響音が聞こえない故に、必然と声を大きく発してしまう特徴を、聴覚障害者は持っている。これも、彼は一切なかった。つまり、滑舌の良い言葉の発声、そして声の音量、この2つの状態からも、聴覚障害者がいるご家庭では即座に気付いたのではないだろうか。

また埋め込み式の補聴器などもあるが、これは聴覚障害者2級には全く無意味。わずかにしか聞こえない人に適した道具だが、これもハウリングなどがあり、高音でハウリングした場合、相当な不快感が伴うため、率先して使う人も現状は少ない。よって、彼がもし聴覚障害2級であれば、補聴器をしてもまず聞こえない、聞こえない故に、言葉も発せられないのだ。



そして、聴覚障害2級となれば、障害者手帳をもらえ、さまざまな行政の恩恵を受ける事が出来る。障害者手当から公共の乗り物の割引に至るまで、健常者にはない手当がある。これを彼はこれまで詐取していた。

ここまでは生活保護の不正受給の質と、それほど程度は変わらない。詐取した公的資金を返納し反省を促せば、行政側の判断によって、刑事罰を求め被害届を出さない限り、摘発されることもないだろう。

こうした公的資金の搾取の罪は、刑法で罰し償えば済むが、法で罰する事が出来ない彼がやってはいけない最大の行為があった。それは、被災地で開かれたコンサートにおける態度だった。



彼は、東日本大震災で亡くなられた方へのレクイエムとして、自身が作曲したと虚偽し、加えて、被災者遺族に対し、この曲の説明を雄弁に話していた。自分が耳が聞こえず、原爆被害者二世である立場を誇張し、自身が闇の中にいる悲劇の立場と訴えた。曲は光を求め生まれたものと、自己陶酔しながら、被災者遺族に対し、嘘の物語を作り偽善をもって慰めた。

音楽を作る端くれにいる立場として、不正に受け取った受給金額や障害者手帳よりも、法律が罰せられない、銭金ではない、外道極まりないコンサート会場での被災地住民への偽りの慰めこそが、こころの底から赦せずにいる。私は、今でもこの一点を猛烈に憤慨している。真実を語れぬ慰めは、被災者遺族の心情への、侮りの何物でもない。



彼の本質は、世の中を、この世の中に住んでいる全ての人を、軽視し、侮辱していたのだ。
それすらも未だ自覚出来ずにいる。だからこそ、弁解の余地があると願い、説明するから信じて欲しいと言えるのだ。
弁護士との調整はあったと思われるが、彼の手書きによるお詫び文書の言い訳には、反省が綴られながらも、こうした彼の本質的な人間性が背景として未だ残っているからこそ、3年前から聞こえていたと虚偽を再び生んだのだろう。 道義的責任を求めても、保身を未だ誇示し果たせないでいる。


このような人間を持ち上げた音楽業界やマスコミも、省みていただきたい。

このような人間に群がり、一瞬でも飯を食ったことを、恥じていただきたい。


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