心人-KOKOROBITO-

亡き先人と今を生きる人に想いを馳せて
慰霊活動や神社参拝で感じ取った事を書き綴った日記と日々の雑感コラム

軽く報じているが

2011年01月12日 | 雑感
今アニメの主人公の名前を使って、孤児施設や役場などにランドセルや現金の善意が寄せられている。ワイドショーもこぞって報じ、この現象を日本地図まで用い、分布図の如く説明している。


ここで、思う。

『人の善意の真意を伝えることが出来る人は、
人の善意を魂から理解している人である。』

善い話に対する軽さが際立ち、『アニメーションの名前を使って』という贈り主の情報が誇張されることによって、人はその情報をはじめに認識する。一番重く伝えるべき事は、『ランドセルを贈呈している』という行いの方だろう。

そして、その輪が広がっている事に対する賞賛をもっと、もっと、伝えるべきだ。少なくとも、番組に出演しているコメンテーターの人達の口から強く賞賛が出ない背景には、こうした善意に対し、特別に意識し、価値として関心を持っていないからだと推測している。

わたしは直感的に、一番最初にこの行為を行ったタイガーマスクの本名を名乗った人は、実際に幼少期の頃施設に育ち、そして現在自分のこころを還元出来る環境にいる人だろうと感じた。


この善意に便乗した人も、素晴らしい。

善意ある人の模倣は、簡単なようで、なかなか出来るものでもない。その事をもっと誇張し、マスコミ自身が人の善意を正しく報じて欲しい。特に、番組のコメンテーター。時間を特別に設け、情報を提供しているのだから、もっと考察した上で意見を述べ、善き行いを評価して頂きたい。仮にも立場上、人に影響を与えることが出来るのだから。

暗いニュースが多い中、とても小さな出来事かもしれないが、こうしたニュースこそ、正しく光を当てられるべきだ。日本人も、まだまだ捨てたものじゃない。ちゃんと、善とは何かを意識し、黙って行う事の意義を分かって行っている人の存在がある。こころの底から嬉しかった。

ニュースにならなくても、小さな善意の積み重ねは、社会をも真っ当に形成出来ると感じている。黙って、そっと。それが出来ない人は、恥ずかしい人であると思える社会になれば、日本は完全に変われるだろう。社会を変える簡単な方法は、善とは何か?まずは自分から変わることだ。その輪が確実に広がれば、人々の意識も変わり、社会システムをも変え、結果、国もおのずと変わる。



行いにおける価値。善に対する認識。その共有。
ここに重きを置いて生きる人が増える事を願う。
このニュースは、そのきっかけに出来るのではないだろうか。

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