思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

理論をつくれば現実が変えられる?

2008-10-24 | 日記
理論が現実をつくる、
新しい理論をつくれば現実を変えられる、

社会思想関係の学者で、そう思っている人が少なからずいるようです。
それでは、どんどん観念的な思い込みの世界に入り、抜けられなくなります。

不可視の構造を解明し、
知らずに囚われている観念の元を明らかにし、
近代社会の原理を自覚し、・・・という作業が現実をよく変える条件であり、
理論が現実をつくったり、変えたりするのではありません。

それは、音楽の理論が曲をつくるのでないのと同じです。
作曲のためには、音楽の基礎理論は必要ですが、理論をつくっても曲ができるわけではありません。
言うまでもなく、作曲は、「主観性の知」の領域であり、「客観学」ではないのです。

よい社会のしくみを生むことや現実変革も、「客観学」ではなく「主観性の知」によります。
こういう基本的な認識に欠けると、理論信仰になって、言語遊戯が偉い!というバカげた話に陥ってしまうのです。


武田康弘
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