北澤美術館での個展に向けて泥釉七宝の工程を紹介します。
この釉薬は全て自分でつくる釉薬で市販されていません。
釉薬のことは載せませんので、工程だけ説明します。
銅のベースに表に白透と裏に黑の釉薬を同時に振りかけ焼成します。
銀線・真鍮線などを使い線をたてます。
絵付けの工程は6工程ぐらいです。この泥釉薬は細かくて一度に盛り上げることができません。
そのため、同じ色でも最低3回ぐらい重ねて厚みを出していきます。
これは焼成して艶がある状態です。
泥釉七宝の魅力は研ぎ仕上げのきれいさにあると思います。
仕上げは砥石で砥いだ後ダイヤモンド砥石の120番・200番・400番・800番と砥いでいきます。
これは帯留めなので裏に金具を接着し、表面に薄く蜜ろうを塗って完成します。
泥釉はかなり扱いが面倒なので時間と集中力が大切です。
自分にとっては面白い釉薬なので楽しんで制作しているところです。
これは泥釉を始めた時ぐらいの作品で、ヒラメを図案化した合子(蓋物)です。
部分的に太い銀の角線を使っています。
そのころはまだ今ほど猫の作品は少なかった時期です。