そこに映っていたのは緑の橋で、その橋に霊が出るということらしい。
「あっ、この橋・・」
その橋は、ぼくが休みのたびに歩いている貯水池の橋にそっくりなのだ。そういえば周りの風景も似ている。
番組はその後、誰もいないのに橋の欄干が「カンカン」鳴る音や、撮影者の後ろに変なモノ(生首か?)が映っていたり、恐ろしい内容になっていた。
その貯水池の紹介が終わったあと、さっそくネットで調べてみた。
「・・やっぱり」
そこは、ぼくがいつも歩いている貯水池だった。ちゃんとネットで心霊スポットとして紹介されていたのだ。
三週間ほど前だったか、この貯水池を歩き始めてから、いつも同じルートを歩いているので、たまには違ったルートを歩いてみようと、途中から本線をそれ、貯水池の奥の方を歩いてみることにした。車も通れる本線と比べると道は狭いが、人が歩くだけならちょうどいい広さだ。
ただ、ちょっと空気が淀んでいるような気がする。
その道を進んで行くと、広い道と交差しているところがあった。そこを右に行くと、本線に出られるようなのだが、「せっかくここまで来たのだから」と、ぼくはまっすぐ進んで行った。
しばらく歩いた時だった。池の中から、子供の叫び声のようなものが聞こえてきたのだ。見てみたのだが誰もいなかった。「水鳥の声かもしれん」とその時は気にならなかった。
その先さらに道は狭くなり、空気もさらに淀んできた。が、相変わらずぼくは、「せっかくだから」と進んで行く。
ところがその道、途中から通行止めになっていた。その時はそう思わなかったのだが、なんで通行止めになっていたのだろうか。特に危険な場所だとは思えなかったのに。
そこで道を引き返すことにした。もう一つ気になることがある。あの時、何かにつけられているような気がしたのだ。あれは気のせいだったのだろうか。
先の交差点に戻り、本線に向かった。その本線の手前にあったのが、テレビに映っていた緑の橋だった。もちろん、ぼくはその橋を渡ったのだが、その時も何かにつけられていたような気がしたのだった。
そうか、やっぱりあの辺はそういう場所だったのだ。そんなにやばい場所なら、歩きには行けない。もう人混みや無駄遣いなんてどうでもいい。雨の日だけではなく、晴れの日もイオンモールを歩くことにしよう。夏は涼しいし、冬は暖かいし。霊はいないし。
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