津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「おしも覚書」(二)

2017-07-17 12:32:09 | 史料

                       方(彼)方より此人を頼ミ、内しようにて右之様子申こし、人
                        しちに御出候様にと度々ちやうこん申候へ共 三斎様御
                        為にあしく候まゝ、人質に御出候事ハいかやうの事候とも
                        中々御とうしんなきよし仰られ候、また其後まいり
                        申され候ハ、さ様に候ハゝうきた(宇喜田)の八良殿ハ与一郎様おく
                        さまニつき候て御一門中ニ而御座候間、八郎殿まて御出

                        候へハ、其分にてハ人質ニ御出候とハ世間にハ申ましく候
                        まゝ、さ様に被遊候へと申まいり候事   
                       一御上様御意被成候ハ、うき田の八郎殿ハ尤御一門にて
                        候へ共、是も治部少と一味のやふに被聞召候間、それまて
                        御出候ても同前に候まゝ、是も中々御同心なく候ゆへ、
                        内せうにての分にてハ明埒申不申候事   
                       一同十六日かの方よりおもてむきの使参候て、是非/\
                        御上様を人しちに御出し候へと、さなく候ハ押かけ候て
                        取候ハんよし申越候につき、少斎・石見申され候ハ、餘り申
                        度まゝの使にて候、此上ハ我々共是に切腹いたし候共
                        出し申ましき由申遺候、それゟ御屋敷中の者共覚悟
                        仕り居申候事

                         一御上様御意にハ誠押入候時は御自害可被遊候まゝ、其時
                        少斎奥へ参、御かいしやくいたし候様ふと被仰候、与一
                        郎様 御上様へも人しちに御出し有ましく候まゝ、是も
                        もろ共に御しかいなさるへきよし内々御やくそく御座候事

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