津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

史料を読む「御大工棟梁・善藏より聞覺控」 その(四)

2012-11-01 14:35:28 | 地図散歩

                           それから毎年のなつには 川ひらきの
                           まつりをおやりになつてあびかたの
                           けいこを家中のしゅうにやらせになり
                           御自分もおよいで居んなはつた
                           太かおからだの御殿さまはあひかた
                           はなかなかたつしゃでござつた
                           ふげいでござれよみかき山海川
                           のことから下々のもののとせいのみちに
                           いたるまでくわしかつたあのかたの
                           おとくのほどはどうしてんわする々
                           こつあできんところなんというてん
                           御とうこくの神さまばい
                           熊本御城下のこういうふうにりつ
                           ぱになつたもとは御先々代さまのおじ
                           ひのおかげとおもわな朝な夕なにお
                           がまんわけにはゆくまい
                           おるかほつけしゅうになつたつのは
                           こうしたわけからたい 
                           三年ごしや五年ごしの川さらへ
                           は御先々代さまのときからでこるば
                           ふしょうなこつをやるとまさかの
                           ときにやじぶんじぶんにこまるけん
                           みんあこころをあわせてやりおつ
                           た
                           今のとんさんもよくやんなはるが何
                           うしても加藤家のときとはず
                           いぶんちがうごたる おいさき
                           みぢか々おどんないづれたかせさ
                           んひつこうで往生きわをよくする
                           やうにせにや ここで朝夕お城
                           をみつとなみだがで々やるせが
                           なか 
                           これくらひのおもひでにと々めさせて
                           くれ あんまりいろ/\とおもひ
                           にふけつてむかしばなしをすつ
                           と加藤の御家がむげっこっでなら
                           んからこれからさきはモいわ
                           せてくんな たのむ/\あとはなみ
                           であつた じぶんもききあるひはたずね
                           ながら しまひにともになみだ
                           にむせかへつてしまうたああ
                              くわんへい十年はる              
                                         善三郎 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする