二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

妊娠するために必要なこと~その土台~

2017年02月08日 | 不妊症

少し寒さが厳しくなっているこの頃です。また久しぶりのブログ更新です

当院では、妊娠しやすいカラダづくりのために、鍼灸治療で天使ちゃんをご希望されるご夫婦のカラダとココロをサポートさせていただいております。

さて、これまで多くのご夫婦を治療させていただいている中で、やはりこの土台が疎かになっているなと感じる場面と多く出くわします。

妊娠するために最も必要な土台・・・答えは、 愛  です。

そんなの当たり前やん

と思うかもしれませんが、その表現や確認が重要であり、それを心で体で精神で感じ合うことができること・・・それは、 セックス  なのだと思います。

結婚生活が長かったり、

お付き合い期間が長かったり、

旦那さんの仕事の帰りが遅かったり、

体外受精(人工授精)で、その治療に専念するあまりであったり、

お互いが日常生活の中で疲れていたり、

セックスが嫌いであったり、

いろんな状況下の中で夫婦に大切なコミュニケーション、愛情確認に重要な行為であるセックスの回数がほとんどなかったり、そのことさえ頭になかったりする場合もあります。

やはり重要なのは、「あなたの子どもが欲しいという愛に尽きると思います。

多くのご先祖様の繋がりの中で、男と女が出逢い、それも世界の人口約47億分の2の確率で出逢ったわけですから、結ばれるということは奇跡的なご縁なのだと思います。

だから、本能的に、理性的にも、「あなたと結ばれたい、子どもが欲しい」ということになるのだろうと私は思っています。そんなパターンばかりではないでしょうけど、違う場合でも、そこに大きな縁が働いているのだと思います。

今は、科学の発展とともに生殖医学、生殖技術が進み、金銭と努力は必要ですが、妊娠~出産に至るまでにいろんな選択肢をご夫婦が選べることができる時代になってきました。

しかし、そこに変わらないもの、変わってはいけないものもあるのだと思います。

生殖行動(子孫繁栄)だけであれば、それは他の動物と一緒となりますが、大脳や脳幹が発達し、いろんな想像と創造ができるようになったヒトだからこそ、愛を感じ、快楽を感じ、相手を想いやり、いたわり、温かいぬくもりを感じ、幸せを感じることができます。

その最たる愛情表現、夫婦の絆を繋ぐ大きな行動がセックスなのではないでしょうか。

        

子どもがなかなかできないご夫婦へ、病院での治療の前に(その状況により対応は違いますが)まずは1か月毎日セックスすること(そんな頑張りも必要ですよと)をアドバイスされている医師もおられます。それだけで妊娠される方も少なくないそうです。

そこには理由があり、

 セックスの回数が少なくなれば妊娠の機会が少なくなるのはご理解できるかと思います。2005年にイギリスで世界有数のコンドームメーカーDurex社が調査したデータによると、調査41カ国の年間セックス回数は、日本は45回で調査国中最低だったそうです。週1回もない計算になり、排卵日を狙って行うご夫婦は、その一点しか行わない傾向にあります(ちなみに第1位はギリシャで138回、クロアチアが134回で2位、以下、セルビア・モンテネグロ〈128〉、ブルガリア〈127〉、チェコ〈120〉フランス〈120〉と続きます)。

 タイミングの方法を間違っている方も多いようです。排卵日より排卵前日、前々日の妊娠の確率が高く(4倍)、排卵日しか狙ってない場合は失敗する確率が高くなります。

 基礎体温をつけていると、その体温の変化により排卵日が推測できます。分かりづらい方もおいでですが、基礎体温をつけることは目安になります。しかし、その月の排卵に選ばれし卵子は、その卵子によって成長度が違うようです。ということは、いくら予測しても排卵日は前後する可能性があるということです。生理不順の方も、閉経が近い方も、生理周期の長い方も、短い方も、通常であれば排卵は常にあります。その可能性のある卵子ちゃんを無駄にしないためにも、そこのポイントをおさえることが大切です。

 精子は毎日つくられます。精子は禁欲(ためる)しておいた方がいいという話もありますが、実は精子は毎日射精したほうが良好な精子がつくられるのです。また、精子数が少ない方は、禁欲期間を1日とした場合が精子運動率が良く、0~2日間とすると正常形態精子が最も多くなるそうです。老化して精巣に残っている精子は、若く元気な精子の活動スペースを妨害し、かつ、活性酸素を多く放出して精子形成細胞にダメージを与えると考えられています。

 排卵後のセックスは、受精には必要ありませんが、妊娠率を増加する可能性が示唆されています。妊娠するためには子宮内膜で「免疫寛容」という状態、いわゆる、「受精卵は排除の対象外ですよ」と認識される必要があります。排卵後のセックスで精子が子宮内膜に刺激を与えることにより調節性T細胞(Treg)が増加し免疫寛容という状態をつくり出し、着床が促進されるということが分かってきています。また、排卵期に限らずセックスしている夫婦の方が妊娠率が高いという報告もあるようで、人工授精や体外受精の途中であろうがセックスを行う意義はあるようです。

 子宮後屈のある方は、セックスで射精された後、うつ伏せで10~15分ほど横になっていることが大切なのだそうです。精子が子宮までたどり着くために必要な位置関係にあります。

 タイミングを取るときは「この日を狙い撃ち作戦」よりも排卵日は頭に入れつつ「あえて特定の日を狙わない作戦」で行く方が、男性も女性も精神的にリラックスして臨めるようです。「この日でお願いねセックス」や「人工授精」などもそうですが、精神的にプレッシャーになります。交感神経過緊張状態でしょうか。そうすると精子の状態も結構良くない状態になることも多いそうです。男性って、意外に・・・いや本来、プレッシャーに弱いのです。女性のほうもあまりこだわりが過ぎると、神経質になり、精神的に緊張した糸のようになってしまいますと、夫婦の関係にも影響してきますよね。

 夫婦の触れ合いやセックスは愛情ホルモンと言われる オキシトシン の分泌を促します。オキシトシンは幸福ホルモンと言われる、心の安定や調整にかかわるセロトニンとも密接に関係しています。オキシトシンの作用は出産の際の陣痛促進や赤ちゃんにおっぱいをあげる時の射乳に代表されますが、現在は、その他いろんな作用があることが分かっています。脳などの中枢レベルでは、信頼・絆の形成、子育て行動、生殖行動、自律神経系修飾、摂食抑制、ストレス緩和、自閉症症状改善、痛覚伝達修飾、アルコール摂取抑制などがあり、末梢レベルでは、陣痛促進、射乳、射精、精子輸送、ナトリウム利尿、骨形成、骨格筋維持、腸炎抑制、味蕾の修飾など全身に作用を及ぼしていることがわかっています。
 だから仕事などで疲れている時でも、セックスが最後まで至らなくても、肌と肌を触れ合うだけでもオキシトシンが分泌され、お互いの全身の細胞が愛情に溢れるのではないでしょうか。

は、ほぼ生殖医療専門医の松林秀彦先生のブログhttp://ameblo.jp/matsubooon/entry-11451322387.html を参考にさせていただきました。(ほとんどそのままかも

       

さて、妊娠するために必要なことで、その土台というか、原点となるべき事柄であるセックスについて述べてきました。

ある人曰く、セックスは人類に与えられたギフト(贈物)であると。

今から妊活をはじめるご夫婦も、不妊治療途中のご夫婦も、なかなか良い結果が得られないご夫婦も、「今さら・・・」なんて思わずに、そのあたりを見つめ直すと、妊活も、不妊治療の成果にも少し変化が出てくるかもしれません。

 

当院へご来院するご夫婦もすべて良い結果を得られ妊娠、出産されるわけではございません。少しでも確率を高めるために重要なことは今後もお知らせさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます 

 

そういえば、もうすぐバレンタインデーです

 素敵なバレンタインデーをご夫婦でお過ごしください

 

 

   二葉鍼灸療院 田中良和

コメント
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