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5月から9月までは、「七星鍼法伝承セミナー」として、七星論による診断と治療法を伝授するセミナーを計画しています。
具体的には、『人体惑星試論奥義書』に書いた内容に沿うことになりますが、本と違うところは、その時の実技に則した手技療法が入ってくるところです。
たとえば、上の写真は、エネルギー療法で治療しているところですが、こんな感じで軽くタッチするだけで痛みを治めていくので、子どもさんや鍼を怖がる人にはいい治療法になりますが、手技療法や鍼灸治療が必要と思われた方には、鍼灸治療の方法もお話していくわけです。
私のところでは、このエネルギー療法で症状を軽くしてから、本質的な治療に入ることがあります。
たとえば、脈診で「肝虚」と出ていて、仮に肩などに症状が出ているとして、エネルギー療法で肩の痛みは楽になっても、脈診ではまだ肝虚が残っています。
その場合、根本的な原因となっている肝臓の治療を加えるわけです。
また、腰痛の患者さんは多いものですが、鍼灸だけよりも手技療法を加えると抜群の治療効果を現すことが少なくありません。
一言で「腰痛」と言っても、原因はいろいろあり、がんが原因の腰痛、脊柱管陜背苦笑、椎間板ヘルニア、すべり症、破裂症…etc。
がんが原因の腰痛などは、鍼灸治療で、その場は良くなっても、進行程度にもよりますが、せいぜい2~3時間の症状軽減程度なのです。
脊柱管狭窄症はかなり軽減できても、治るまではそれなりに時間がかかります。
たまたま、最近増えてきた脊柱管狭窄症の患者さん方々は、1回の治療でかなり良くなるのですが、全てがそのように改善されるとは言えません。
理由は、既往歴、他の疾患の有無、発病からの期間、年齢、現在の解剖学的所見などで個人差があるからです。
ですから、このような疾患は器質的な疾患になるので、エネルギー療法で、多少は軽くはなっても、エネルギー療法だけで治るのは難しいと考えるわけです。
エネルギー療法は、1~2年ごとに新しい手法が宣伝されていて、私もセミナーや説明会に参加した事があります。
その療法に共通しているのは、基礎が同じということです。
で、「セミナーで学んだ結果はどうだった?」と聞かれると、「面白いですよ」と答えるようにしています。
と言うのは、エネルギー療法を使うと、1~2分で治療が済んでしまいます。
患者さんが不満足のようなので、私の性に合いません。
つまり、エネルギー療法で診断しても、多少は物理的な治療法を加えたほうがいいと考えるわけです。
また、エネルギー療法で治療すると、治療効果の持続期間の問題もあります。
というのは、エネルギー療法では、機能的な疾患だと治しやすいのですが、器質的な疾患だと、その場は機能的な部分が解決されるので、良くなったように思いますが、時間と共に再発しやすいのです。
仮に内臓疾患のある方の治療をしたとしますと、表面にある症状等は取れても、内臓まで治るのにはそれなりに時間がかかります。
ですから、表面的な改善ではなく、奥にある病因を解決する事を考えるほうがいいと思うわけです。
5月からの「七星鍼法伝承セミナー」では、鍼灸治療と一緒に、エネルギー療法の訓練方法もお話していくつもりです。