しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ジャンゴ 繋がれざる者

2013年03月10日 18時47分31秒 | 作品名(さ行)
第300回「もう少し彼らしさを爆発させても良かったかも」
気が付けば、このブログも300回を迎えました。100回目は傑作「ダークナイト」を紹介し、200回目は超駄作「インシテミル」を紹介したこのブログ。記念すべき300回目が個人的に思い入れの強い監督であるクエンティン・タランティーノが作った作品となったのも何かも巡り合わせなのかも知れません。今回の作品は「ジャンゴ 繋がれざる者」です。

1858年、アメリカ南部。奴隷ジャンゴは、賞金稼ぎで元歯科医のキング・シュルツの手によって解放され自由の身となる。シュルツは自分が追いかけている賞金首の顔を知っているジャンゴに協力を仰ぎ、偽名を使って逃げていた賞金首を見つけることに成功する。ジャンゴの銃の腕を見初めたシュルツは2人で協力して賞金稼ぎを続けないかと提案するが、彼には奴隷市場で離れ離れとなってしまったブルームヒルダという妻を捜す目的があった。そこでシュルツは冬の間に銃を練習し、賞金を稼いで、春になったら一緒に妻を探すことを提案する。ここに元歯科医と元奴隷というおかしなコンビが誕生する。やがて春となり、2人はブルームヒルダが残忍な農園の領主として名高いカルヴィン・キャンディのところにいることを突き止める。普通に返せと乗り込めば、弱みに付け込まれ莫大な金額を要求されると考えた2人は、身分を偽りキャンディに会うことにする。

クエンティン・タランティーノとの出会いは、まだ私が二十代前半の頃、「パルプ・フィクション」で衝撃を受け、「レザボア・ドッグス」、脚本を担当した「トゥルー・ロマンス」などを観た私はあっという間に、注目すべき監督の1人となりました。以降、彼が監督するすべての作品を観ていますが、決して万人受けする映画ではありませんが、魅力的な作品を作る監督だと思っています。

そして、今作の「ジャンゴ」では先日のアカデミー賞で最優秀助演男優賞と脚本賞を獲得しているとなれば、自然と期待も高まってしまいます。ところが、今作は彼らしさ爆発!とはいきませんでした。おそらく制作陣から指摘が入ったのでしょうか?(笑)

彼らしさとは、まずチャプター形式と時間軸の使い方。そして過激な暴力描写。暴力描写は健在でしたが、チャプター形式は採用されず、時間軸も多少の回想シーンは登場しますが、いつもほどではありませんでした。ファンとしてはとても残念ですが、これから彼の映画を観ようとする人にとっては、とても見やすい作品に仕上げられているという印象を受けました。

登場するキャラクター達もとても魅力的で、助演男優賞を受賞したクリストフ・ヴァルツはもちろんですが、ジャンゴを演じたジェイミー・フォックスも骨太な演技が素晴らしかったです。ストーリーも単純明快で、165分とちょっと長めの映画ですが、最後まで飽きることなく時間が過ぎていきました。(彼の監督する映画にしては短めですが・・・)

点数は★★★★☆です。マイナス点としては、レオナルド・ディカプリオが演じた極悪人のキャンディが、あまり極悪さが表現できていなかったところ。もう少し彼にスポットを当てた場面が多くあっても良かったのでは?と思います。あとはキング・シュルツが黒人奴隷が当たり前で人種差別の横行していた時代に、なぜ差別をしなかったのか?など深く掘り下げて欲しかった場面がいくつかあった点です。そう考えるとやはり彼の作品としては上映時間が短ったのかも知れませんね。

変に続編を意識せずに進められた展開には好感が持てました。今後もタランティーノ監督には自由に映画を撮ってほしいと思えた作品でした。

彼自身がチョイ役で出演するシーンもらしさが出ていたシーンだったかな?

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ジェイミー・フォックス,クリストフ・ヴァルツ,レオナルド・ディカプリオ,ケリー・ワシントン,サミュエル・L・ジャクソン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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