しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章

2014年04月06日 23時47分15秒 | 作品名(さ行)
第342回「新たなる伝説にむけてのプロローグ」
皆さんは「ゆうきまさみ」という漫画家をご存知だろうか?私は中学時代に彼のギャグマンガ「究極超人あ~る」に出会い、以来ずっと彼の作品を読み続けている。そんな彼の代表作とも言える「機動警察パトレイバー」。その作品が約25年の時を経て実写版として帰ってきました。監督はアニメ映画版を監督した押井守。となれば期待は膨らむばかりです。残念ながら長編映画は来年のGWに向けて鋭意製作中のようですが、それを前に全7章の短編映画が上映されることとなりました。今回の作品は「THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章」です。

20世紀末、ハイパーテクノロジーの急速な発達によって登場した汎用人型作業機械「レイバー」。しかし、それはレイバー犯罪と呼ばれる新たな脅威を巻き起こした。続発するレイバー犯罪に対抗すべく、警視庁は本庁警備部内に特殊機械化部隊を創設。通称「パトロール・レイバー中隊」・・・パトレイバーの誕生である。といわれたのも今は昔。導入より十数年が経過し、長期的な不況の影響により、手間と多額の費用がかかるレイバーは次々とお払い箱となり、防衛省内の部隊は解隊、警視庁内でも特車2課第1小隊は解散し、残されたのはレイバー運用経験の継続という名分だけの第2小隊のみとなっていた。旧式となりメーカーのサポートも交換部品もアテに出来なくなりつつある「98式AV」2体と無能と呼ばれる3代目隊員の日常が紡がれていく。

なにより心配していたのは時間軸をマンガやアニメと同じにするのではなく、舞台をレイバー産業が衰退した現代という設定にし、すでに主要キャラクター達は引退し、残っているのは整備班長として登場のシバシゲオのみという状況。果たして「パトレイバー」らしさを演出できるのかを心配していました。その心配は杞憂に終わりました。全てのキャラクターが初代であるキャラクターをどことなく引き継いでおり、かつてのマンガやアニメの雰囲気を残していました。そこには確かにあの「第2小隊」がありました。それでいて実写の良さも醸し出していたのです。まだエピソード0と1を観ただけなので、今後の展開はわかりませんが、来年に予定されている長編映画がとても楽しみになりました。
劇場版はとてもアニメ映画とは思えないくらいのクオリティーだったので。

さらには実写化にしたことによる弊害までもを映画に盛り込んでしまいました。エピソード0で語られる「二足歩行にこだわるから」という言葉。日本という国はマンガやアニメに多くの二足歩行ロボットが昔から描かれてきました。最近では実物も作られていますが、巨大な人間が中に入って操縦するものは完成には至っていません。つまり人間の姿をした巨大ロボットというのは機能的にもコストパフォーマンス的にも全く現実的ではないのです。(そんなことは解り切ったことなのですが。)それを劇中で面白く取り入れて描かれていました。そう考えてみれば、レイバー1台を事件現場へ向かわせるだけでも相当な時間が必要なんですよね。マンガでは描かれなかった矛盾を実写として描くことで、それを面白さとして表現してしまうところに監督の手腕を感じました。

点数としては★★★★★です。ファンとしての思いっきり甘目の点数です。通常の長編映画ではないので、このブログで点数付けするのを考えたのですが、一応劇場へ足を運び、鑑賞代金も払っての鑑賞だったので書きました。

今後の展開が楽しみで仕方ありません。アニメ映画で描いたような壮大な物語を来年の長編映画では期待しています。

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章 [Blu-ray]
真野恵里菜,福士誠治,太田莉菜,千葉繁,筧 利夫
Happinet(SB)(D)


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