しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ボーン・レガシー

2012年09月30日 14時11分06秒 | 作品名(は行)
第281回「新たに現れたその男は、新たなシリーズと成り得るか?」

マット・デイモン主演で記憶を無くしたCIA工作員の戦いを描いたボーン3部作。テンポの良い展開と良く練りこまれた脚本で大ヒットしました。そんなシリーズのスピンオフ的作品「ボーン・レガシー」を観てきました。前シリーズにすっかり魅了されてしまった私としては、無闇に続編を作ってほしくないと思っていたので、期待半分不安半分という気持ちで劇場に足を運びました。

アメリカの平和の為に自らの存在を消し、殺人さえ厭わない暗殺者を育て上げる「トレッド・ストーン」と呼ばれたミッションによって生み出された男・ジェイソン・ボーン。彼が作戦中の事故で記憶をなくし、自らの存在を探す為に奔走していた頃と時を同じくして、同時進行させていた別の作戦「アウトカム」。ボーンの事件で他の作戦まで表沙汰になり、痛くもない懐を探られることを恐れたCIAは、世間が落ち着くまで作戦の中止を命じた。それはすでに育て上げた工作員を資料もろとも処分することだった。
雪山での訓練中だったアーロン・クロスも「アウトカム」の工作員だった。彼は常に2種類の薬を服用させられ、定期的に血液を製薬会社に送ることになっていた。いつものように山小屋での採血を済ませ、訓練に戻ろうとしたところへ突如、無人機によってミサイルが撃ち込まれる。間一髪でその攻撃を逃れたアーロンは自分の命を繋ぐ為に薬を手に入れようと山を下りる。ところが、その薬を作っている製薬会社でも事件は起きていた。

正直、続編というかスピンオフのこの作品の話を聞いた時は、前3部作があまりにも見事に出来上がっていたので、これ以上このシリーズをいじるのは世界観を壊すだけで良いことはないと悲観的な印象を持っていました。この映画を観るまでは・・・

で、観終わった今は、新たに作られたこの世界観にすっかり浸ってしまいました。とあるシーンやプロットなど、「あれ?どこかで見たことあるぞ」と思うところが、まったく無かったわけではありませんが、最初から最後まですっかり時間を忘れて楽しんでいました。

主演のジェレミー・レナーも見事にハマっていました。彼の持つ雰囲気が元軍人の工作員というキャラクターにピッタリでした。ほんの数年前まではちょっとヤンチャなイメージだったのに、ここ数年でグンと男っぷりを上げた感じがします。

そしてなにより評価すべきは脚本です。前3部作の脚本を手がけたトニー・ギルロイが脚本を担当し、今回は監督も務めています。「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」を監督したポール・グリーングラス監督が見事に2作品を仕上げただけに、ちょっと不安視していたのですが、ジェイソン・ボーン事件の裏側で起こっていた事件を、絶妙にリンクさせながら見事に描いてくれました。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。映画冒頭のストーリーが多少わかりにくい点と、目新しいプロットではなかった点はマイナスですが、十分に楽しめる作品になっていました。ただ前シリーズを鑑賞していないと何が事件となっているのかが、わからないと思いますので、是非前シリーズを鑑賞してから、映画館へ向かいましょう。

エンディングでいつもの音楽が流れたときは思わずニヤリとしてしまいました。そして下世話な考えですが、ジェイソン・ボーンとアーロン・クロスの共演を考えてしまう自分がいました。どうやら、こちらも続編が決定したようなので、今から楽しみです。

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