第108回「なぜガリレオではなく、容疑者Xの献身なのか?」
今夜の映画は「容疑者Xの献身」を観てきました。福山雅治主演のドラマ「ガリレオ」の映画版は、ドラマシリーズの時からのファンである私にとって映画化が決まってから、かなり楽しみにしていました。ガリレオこと天才物理学者「湯川学」がいかにして犯人のトリックを暴き、犯人逮捕に活躍するのかが楽しみでした。
ところが、映画の主役は彼ではなく、天才数学者「石神哲哉」と犯人である花岡靖子でした。もちろん湯川学は登場し活躍もするのですが、映画にガリレオ=天才物理学者「湯川学」が登場したのは冒頭5分の最初の事件を解決に導くシーンだけでした。
それからの彼は、天才物理学者ではなく、石神の友人としての湯川なのです。ですから、映画のタイトルに誰もが知っている「ガリレオ」ではなく、「容疑者Xの献身」とタイトルを聞いただけでは全ての人が理解できないタイトルが付いているのかと、納得してしまいました。
そして、そのことは決して映画の評価を下げるものではなく、むしろ評価を上げるものでした。石神のまさに献身と呼ぶに相応しい行動は、観る人の心に突き刺さるくらい、儚く辛い愛情でした。ドラマのコミカルなテイストも残してはいますが、全篇に渡って、辛く切ない内容でした。湯川が言います「この事件を解決しても、誰も幸せにはならない。」まさにその言葉の通り、事件は解決しますが、心に何か重たい物が残ったような感覚があります。テレビ版のガリレオを期待していくと、裏切られます。
映画の評価は★★★★★です。決して面白いと評価できる作品ではありませんが、観て損はないと思います。上映時間2時間8分なのですが、まったく時間を感じさせない作品でした。テンポがいいのではなく、まったく無駄がない作り方をしていました。
事件は解決しますが、結論(判決)は出ないまま終わります。その事はたいして重要ではないかも知れません。でも皆さんも裁判員になったつもりで、この2つの事件を審議してみてはいかがでしょうか。そのくらい考えさせられる事件です。
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今夜の映画は「容疑者Xの献身」を観てきました。福山雅治主演のドラマ「ガリレオ」の映画版は、ドラマシリーズの時からのファンである私にとって映画化が決まってから、かなり楽しみにしていました。ガリレオこと天才物理学者「湯川学」がいかにして犯人のトリックを暴き、犯人逮捕に活躍するのかが楽しみでした。
ところが、映画の主役は彼ではなく、天才数学者「石神哲哉」と犯人である花岡靖子でした。もちろん湯川学は登場し活躍もするのですが、映画にガリレオ=天才物理学者「湯川学」が登場したのは冒頭5分の最初の事件を解決に導くシーンだけでした。
それからの彼は、天才物理学者ではなく、石神の友人としての湯川なのです。ですから、映画のタイトルに誰もが知っている「ガリレオ」ではなく、「容疑者Xの献身」とタイトルを聞いただけでは全ての人が理解できないタイトルが付いているのかと、納得してしまいました。
そして、そのことは決して映画の評価を下げるものではなく、むしろ評価を上げるものでした。石神のまさに献身と呼ぶに相応しい行動は、観る人の心に突き刺さるくらい、儚く辛い愛情でした。ドラマのコミカルなテイストも残してはいますが、全篇に渡って、辛く切ない内容でした。湯川が言います「この事件を解決しても、誰も幸せにはならない。」まさにその言葉の通り、事件は解決しますが、心に何か重たい物が残ったような感覚があります。テレビ版のガリレオを期待していくと、裏切られます。
映画の評価は★★★★★です。決して面白いと評価できる作品ではありませんが、観て損はないと思います。上映時間2時間8分なのですが、まったく時間を感じさせない作品でした。テンポがいいのではなく、まったく無駄がない作り方をしていました。
事件は解決しますが、結論(判決)は出ないまま終わります。その事はたいして重要ではないかも知れません。でも皆さんも裁判員になったつもりで、この2つの事件を審議してみてはいかがでしょうか。そのくらい考えさせられる事件です。
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