今日は久々に札幌駅界隈まで出てきました。
帰りは折角なのでJRで。
地下鉄も良いけど、やはり毎日乗っていると今度は気車にも乗りたくなります。
ディーゼルの唸りが、レールの響きが心地いい。
それになんと言っても車窓が違います(当然ですが。笑)
まずい、テスト前なのに旅に出たくなってしまった。
その後、乗り換えたバスの中で小学生と思しき5人組が乗っていました。
1DAYカード(札幌市内交通一日乗車券)を握りしめたその様子、どうやらサタデーテーリングの帰り。
サタデーテーリング、と言うのは札幌市交通局が開催している、市内数十箇所のポイントを巡るスタンプラリーのようなもの。
確か、「余暇を有効活用しよう、充実させよう」と言うようなことが目的でした。
現在のことは詳しく知らないのですが、僕が小学生だった当時は学校でも奨励している、名の知れた企画でした。
こう言うのを提供することって、とても素敵な事だと思います。
小学生当時の事を思い出すと、自分の知ってる世界の範囲なんてものは、いいとこ校区内くらいのものでした。
どこかへ行くと言っても誰かに手を引いてもらって、と言うことが大半。
この環境では「自分達だけで知らない場所へ行こう」と言うのは十分に冒険旅行なり得るのです。
そんな旅のきっかけを与えてくれる街って、そんなに多くはないのではないでしょうか。
そして簡単に旅が出来るだけの交通システムが整っていると言うのも恵まれた環境です。
過疎過ぎず、過密すぎず。
交通過疎では行ける場所が限定されてしまいます。
一方、交通過密ならば逆に複雑すぎて慣れていないと大変です。
その点で札幌は丁度いい街ではないでしょうか。
都市域も広すぎず、複雑すぎず。
地下鉄の乗り換えが必要でも、それは大通駅ただ一つ。
迷っても、街の人に道を聞けばおそらく辿り着ける。
実体験としても、訊いたらちゃんと辿り着きました。
一方で、(僕がよく引き合いに出す)大阪と言う街で同じような事が出来ないのはよく考えれば当然のこと。
小学生だけでは、ほぼ間違いなく迷ってしまうのではないのでしょうか。数多の鉄道ひしめき合って、乗換駅は星の如く。道を訊いても迷いそうです。(笑
これでは疲れてしまいかねません。
札幌と言うのは、旅の初心者が、その楽しさを感じるのに丁度いい街なのかな、なんて思った帰り途でした。
宣言。
テスト明けたら降りつくします。
雪の降るような
鈍色の雲でさえ
その光は消し去ることは出来ない
西陽の耀
山の端まで染め上げて
2月11日夕方4時30分 自宅から西南の空
緋峰様の夕暮れ空へ
西陽 夕焼け 夕暮れ 薄明
刻一刻と変わりゆく
その輝きのせめぎあい
そう遠くない、ある夜のこと、不思議な夢を見ました。
ここ最近、僕はあまり夢を見ることが多くなかったのも関係しているかもしれないのですが、とても鮮烈な夢でした。言葉こそ曖昧ですが、見たものははっきりと憶えています。
どうにも意味深で、書きたくなってしまいました。
・
・
・
ボクはこの街にははじめてやってきたらしい。
でも、前からその場所や様子とかは知っていて、来たことが無いだけだった。
着いてみると聞こえた以上に結構な都会で、中心部の街並みには結構高いビルも多い、近未来的な街並み。
人も車も道路に溢れている。
活気に満ちた、海の見える街だった。
少し中心街を離れて、海岸へ向かうことにした。
前から一度見てみたかった場所がそこにある。
波の打ち寄せる渚。
渚と言うよりかは干潟らしい。
とても綺麗な場所で評判なのだそうである。
実際着いてみると、その綺麗さと不思議な光景に圧倒された。
まわをも見回してみると脇にはやや狭い草原と小さな木立が控えていて、そのすぐ向こうに高層ビルが見える。そこまできっと2、3㎞位しかなさそうだ。
これほど街の傍にこんな場所が、そう思った。
海の水は当然綺麗で、涼やかな音を立てながら何度も打ち寄せる。
ここは南国ではないけれど、海の色は南の島のように青い。
広がる砂も、白みがかった澱みのない砂だった。
その砂も不思議な砂で、打ち寄せる波に漂うくらい軽い。
浜辺を歩くと波に合わせて足元をさらさらと砂も一緒に流れてゆく。
そういえば、周りに誰も人は居なかったのだけれど、
街に着いてからはずっと誰かの「声」が色々話をしてくれていた。
この砂のことも教えてくれたのだけど、それはもう覚えていない。
それから、この干潟は段丘状なっているのがまた独特だった。
海岸から数メートル離れるごとに階段一段分くらいの段差がある。
そして何よりも不思議なのは、どの段にも波が打ち寄せること。
どこからどう来るのかはわからないけど、
どの段にも同じように、優しく穏やかに打ち寄せてくる。
しかも段ごとに様子は全然違うのもまた不思議だった。
二段目は黄龍の石灰華段丘によく似ていて、水の色もよく似ていた。
三段目は砂漠や砂丘の風紋のような模様が広がっていた。波が引いてゆく度に模様が変わってゆく。
四段目は草原のように碧い草が広がっている。波にあわせて緩やかに揺れる。風の吹く草原のようで、でももっと優しく靡いていた。
この場所一面に広がる、どこまでも不思議な光景にずっと心奪われていた。
空もとても青くて、白い雲が綺麗だった。
その間も、「声」は聞こえていて、ここにまつわるいろんな話をしてくれた。
五段目まで来た時ようやく人の姿が見えた。その上、何人もいる。
でもその人たちは皆しゃがみこんでいてずっと何かを拾っていた。
不思議に思った時、また「声」は説明してくれた。
それは彼の言葉で、唯一思い出せる内容。
「あれはね、ゴミを拾っているのさ」
こんなところになぜゴミがあるのか。こんなところを穢すような人が居るのか。
そう思っているところに、さらに声は続けた。
「もともとこの干潟は、いつ誰が棄てたか知れないゴミ山だった。でも、誰も気に留める人なんて居なかった。ずっと汚いままで、この場所の綺麗な姿なんて見たことも無かったからね。それに、ここはこういう汚い場所なんだ、っていう意識もあったらしい。
ところがある時、一人の人がゴミを拾い始めた。勿論はじめはそれを気にする人すら居なかった。
でも、しばらく経ったある時、この干潟が綺麗になりはじめているのに人々は気付きはじめた。
それから、こんなに綺麗なものが汚いゴミの下敷きになっていることに驚いた。悲しんだ。悔やんだ。
その頃から、ここに人の影が増えだした。ただ、黙々とゴミを拾うためだけにね。
少しした後には、ゴミ拾いをする人は沢山になっていた。
そして、大分経ったある時、遂に一段目からゴミが消えた。これは、もうずっと前の話。
その時人々はとても喜んだらしい。自分達でこんなに綺麗な渚を取り戻したんだ、ってね。
次に人々は二段目に目をやると、休む間の無くそこのゴミ拾いに取り掛かった。
それからまた長い時間をかけて綺麗にして、それから三段目、さらに四段目。
そして今はやっと五段目。
もうこの街では何十年、もしかしたらそれ以上と見られる光景なんだ。
勿論、あのゴミ山が消えない限りこれからも続く光景だね。
誰も言わないけど、やらない人は居ないし、やめる人だって居ないからね」
確かに今の足元にゴミが散らばっている。ゴミと言うより、錆びた鉄くず、瓦礫。
みんなこれを一つ一つ拾っている。
ふとして今来た後ろを振り返った。向こうにゴミなんてどこにも見えない。
もう一度波打ち際まで駆け戻った。
ここに一つでもゴミがあったようにはまるで思えない。
足が止まって、力が抜けた気がして…
・・・気がつくと涙が溢れていた。
ボクはあまり泣く事って無いのに、それでも。
よくわからないけど涙が止まらなくて。
でも、哀しくて、嬉しくて、いとおしくて、やるせなくて、くやしくて、
いろんな感情が綯い混ぜられて、どうしようもなくなって。
ずっと、ずっと泣いていた。
・
・
それから。
このあと、ボクがどうしたのか。
それはボク自身も記憶にない。
できるなら
もう一度訪れたい
夢の街である。
ここ最近、僕はあまり夢を見ることが多くなかったのも関係しているかもしれないのですが、とても鮮烈な夢でした。言葉こそ曖昧ですが、見たものははっきりと憶えています。
どうにも意味深で、書きたくなってしまいました。
・
・
・
ボクはこの街にははじめてやってきたらしい。
でも、前からその場所や様子とかは知っていて、来たことが無いだけだった。
着いてみると聞こえた以上に結構な都会で、中心部の街並みには結構高いビルも多い、近未来的な街並み。
人も車も道路に溢れている。
活気に満ちた、海の見える街だった。
少し中心街を離れて、海岸へ向かうことにした。
前から一度見てみたかった場所がそこにある。
波の打ち寄せる渚。
渚と言うよりかは干潟らしい。
とても綺麗な場所で評判なのだそうである。
実際着いてみると、その綺麗さと不思議な光景に圧倒された。
まわをも見回してみると脇にはやや狭い草原と小さな木立が控えていて、そのすぐ向こうに高層ビルが見える。そこまできっと2、3㎞位しかなさそうだ。
これほど街の傍にこんな場所が、そう思った。
海の水は当然綺麗で、涼やかな音を立てながら何度も打ち寄せる。
ここは南国ではないけれど、海の色は南の島のように青い。
広がる砂も、白みがかった澱みのない砂だった。
その砂も不思議な砂で、打ち寄せる波に漂うくらい軽い。
浜辺を歩くと波に合わせて足元をさらさらと砂も一緒に流れてゆく。
そういえば、周りに誰も人は居なかったのだけれど、
街に着いてからはずっと誰かの「声」が色々話をしてくれていた。
この砂のことも教えてくれたのだけど、それはもう覚えていない。
それから、この干潟は段丘状なっているのがまた独特だった。
海岸から数メートル離れるごとに階段一段分くらいの段差がある。
そして何よりも不思議なのは、どの段にも波が打ち寄せること。
どこからどう来るのかはわからないけど、
どの段にも同じように、優しく穏やかに打ち寄せてくる。
しかも段ごとに様子は全然違うのもまた不思議だった。
二段目は黄龍の石灰華段丘によく似ていて、水の色もよく似ていた。
三段目は砂漠や砂丘の風紋のような模様が広がっていた。波が引いてゆく度に模様が変わってゆく。
四段目は草原のように碧い草が広がっている。波にあわせて緩やかに揺れる。風の吹く草原のようで、でももっと優しく靡いていた。
この場所一面に広がる、どこまでも不思議な光景にずっと心奪われていた。
空もとても青くて、白い雲が綺麗だった。
その間も、「声」は聞こえていて、ここにまつわるいろんな話をしてくれた。
五段目まで来た時ようやく人の姿が見えた。その上、何人もいる。
でもその人たちは皆しゃがみこんでいてずっと何かを拾っていた。
不思議に思った時、また「声」は説明してくれた。
それは彼の言葉で、唯一思い出せる内容。
「あれはね、ゴミを拾っているのさ」
こんなところになぜゴミがあるのか。こんなところを穢すような人が居るのか。
そう思っているところに、さらに声は続けた。
「もともとこの干潟は、いつ誰が棄てたか知れないゴミ山だった。でも、誰も気に留める人なんて居なかった。ずっと汚いままで、この場所の綺麗な姿なんて見たことも無かったからね。それに、ここはこういう汚い場所なんだ、っていう意識もあったらしい。
ところがある時、一人の人がゴミを拾い始めた。勿論はじめはそれを気にする人すら居なかった。
でも、しばらく経ったある時、この干潟が綺麗になりはじめているのに人々は気付きはじめた。
それから、こんなに綺麗なものが汚いゴミの下敷きになっていることに驚いた。悲しんだ。悔やんだ。
その頃から、ここに人の影が増えだした。ただ、黙々とゴミを拾うためだけにね。
少しした後には、ゴミ拾いをする人は沢山になっていた。
そして、大分経ったある時、遂に一段目からゴミが消えた。これは、もうずっと前の話。
その時人々はとても喜んだらしい。自分達でこんなに綺麗な渚を取り戻したんだ、ってね。
次に人々は二段目に目をやると、休む間の無くそこのゴミ拾いに取り掛かった。
それからまた長い時間をかけて綺麗にして、それから三段目、さらに四段目。
そして今はやっと五段目。
もうこの街では何十年、もしかしたらそれ以上と見られる光景なんだ。
勿論、あのゴミ山が消えない限りこれからも続く光景だね。
誰も言わないけど、やらない人は居ないし、やめる人だって居ないからね」
確かに今の足元にゴミが散らばっている。ゴミと言うより、錆びた鉄くず、瓦礫。
みんなこれを一つ一つ拾っている。
ふとして今来た後ろを振り返った。向こうにゴミなんてどこにも見えない。
もう一度波打ち際まで駆け戻った。
ここに一つでもゴミがあったようにはまるで思えない。
足が止まって、力が抜けた気がして…
・・・気がつくと涙が溢れていた。
ボクはあまり泣く事って無いのに、それでも。
よくわからないけど涙が止まらなくて。
でも、哀しくて、嬉しくて、いとおしくて、やるせなくて、くやしくて、
いろんな感情が綯い混ぜられて、どうしようもなくなって。
ずっと、ずっと泣いていた。
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それから。
このあと、ボクがどうしたのか。
それはボク自身も記憶にない。
できるなら
もう一度訪れたい
夢の街である。