学校を出る時には陽が傾きだしていた。雲ひとつない空から柔らかい西陽が街に影を作る。
家に向かい自転車を漕ぎ進めると、太陽も同じように地平線の向こうに進んでいく。
空は、麓から頂に向かって滑らかなグラデーションに彩られている。
そして、最後の光が地平の下に沈む直前、その裾野は一気に緋とも茜ともつかない色に染まる。
その後、すぐに陽が沈み、少しずつ夜の空に向かってゆく。
今日の夕空は今までにないほど綺麗だった。
僕には言葉でも、写真でも形容できない。
でも、自分の中にだけはしっかり残っている。
4月28日夕方6時30分、屯田から西の空
夕方、会議も終わって西の空。
少しまだ太陽が高いときに、久しぶりの素晴らしい夕陽だなぁと生徒会室のカメラで撮った写真があります。
それよりも、先輩が持って来ているカメラで撮った夕陽が素晴らしかった。
同じ日に、もう少し日が沈んだ時間に撮った、丁度君の撮った様な空の色。
記憶ではもう1分ぐらい日が沈んだぐらいの空の色だったかなぁ…。
久しぶりに、空に惚れた日でした。
今度データを貰ってこようかな。
そして、僕はこの場所に28~35分までいたのですが、日没からの10分でも全然空の雰囲気が違ってくるんですよね。
まだ太陽の光が感じられる赤。
夜の藍色に飲み込まれそうな赤。
そして、同じ夕陽でも、見る人によって違う赤に映ると思います。
その一瞬の赤を僕は忘れてはいけないと思うのです。
追:もしデータを貰いましたら、僕にも見せてくれたりしませんか?
それにしても、同じ空をどこかで誰かが見上げていると言うことに、僕はとても不思議な感覚を覚えます。