弓
2005年/韓国
キム・ギトク監督独特の世界
shinakamさん
男性
総合 75点
ストーリー 75点
キャスト 80点
演出 80点
ビジュアル 75点
音楽 75点
「サマリア」「うつせみ」で一躍世界に名を知られた韓国の監督キム・ギトク12作目。
ここでも彼の共通テーマである<至上の愛>を老人(ハン・ヨンセン)と少女(ハン・ヨルム)で描いている。船で暮らす2人は会話なしで結びつきを表現しているのが不自然に感じないほど、2人の表情が豊かで特に目の演技で全てを物語っている。
もうひとつの象徴は老人が使う弓。ときには少女を守る武器になり、占いの道具にもなり、楽器にもなる。一人の青年が現れ少女が持つ当たり前の淡い恋心に嫉妬する老人が取った行動が、この映画のテーマ<至上の愛>なのだろう。終盤の展開に心情がついて行けるかでこの映画の好き嫌いがはっきりすると思うが、同世代としてはちょっと気後れがする。
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