男はつらいよ 寅次郎心の旅路
1989年/日本
ウィーンの観光旅行でも変らない寅さん
shinakamさん
男性
総合 75点
ストーリー 75点
キャスト 80点
演出 80点
ビジュアル 75点
音楽 75点
初の海外ロケがウィーンという寅さん。相変わらず団体旅行が盛んな日本人をアテンダントするマドンナに竹下景子。
エリート・サラリーマンの柄本明が憧れのウィーンに舞い上がるのとは対照的に、お馴染みのスタイルでウィーンを歩く寅さんに、等身大の気取らない日本男児を投影描写していて面白い。バブル期の日本をこんな形で表現したこのシリーズが長続きする要因を再発見した。
山田監督好みの柄本明・イッセー尾形・笹野高史などが脇を固め、それぞれ見せ場を作っていたのも楽しい。「第三の男」の観覧車やオーソン・ウェルズの写真立て、影の挿入カットはファンならではの楽しみ。