思い付きブログ

虐殺器官 感想。ハードで、なかなか刺激的な考えなので、ご覧を

【ネタバレ】

◎「虐殺器官」(ぎゃくさつきかん)

総合評価3.5点(5点満点)

「殺戮本能を呼び覚ます この言葉に、君は抗えるか」
「地獄は、この頭の中にある。」


2017年2月3日公開、115分、R15+。

エンドロールで、マングローブ社が倒産したのを引き継いで制作した旨が書かれていて、笑いそうになった・・・
当時、前売りを買っていて、払い戻しが面倒でした。
伊藤計劃さん原作の映画、「屍者の帝国」(2015年10月公開)、「ハーモニー」(2015年11月公開)、「虐殺器官」の3作とも見ましたが、全体として、見ごたえがありましたし、概ね良かったです。

2015年10月公開予定だった映画が、11月に延び、マングローブ社の倒産でさらに延びた映画です。



で、2017年2月に公開。



アニメジャパン2015にて。

クラヴィス・シェパード(cv中村悠一)、ウィリアムズ(cv三上哲)、アレックス(cv梶裕貴)、リーランド(cv石川界人)、ルツィア・シュクロウポヴァ(cv小林沙苗)、院内総務(cv土師孝也)、ルーシャス(cv桐本拓哉)、ロックウェル(cv大塚明夫)、ジョン・ポール(cv櫻井孝宏)など。


○ 伊藤さんの原作小説が2007年、かなりの高評価だったそうで、それは理解できる内容でした(原作未読。)。
人の表情以外は、絵もよかったです。(専門用語がわかった方が理解しやすいので、映画を一度見て、次にパンフを見て、また映画を見るというのがお勧めです。とは言え、それはどの映画も同じですね。)


○ ただ、原因が脚本なのか原作なのかはわかりませんが、考えを語るキメのセリフに唐突感があって、少し違和感を感じました。例えるなら、ミュージカルで急に歌いだすところに感じる唐突感のようなものです。
なので、ミュージカルはそういうものですから、気にならない人は気にならないのでしょう。

キメのセリフは、当時はどうだったのかは分かりませんが、少なくとも私にとっては目新しい考えではないのにそれをとうとうと語ることに少し違和感を感じたのかもしれませんし、言い回しが少しこなれていない感じがするところに少し違和感を感じたのかもしれませんし、あるいは、説教に聞こえる感じが少し面倒と感じたのかもしれません。

戦闘シーンはリアリティを追求したらしいので、かなり長くとっていますし、リアリティも十分に感じられます。

それゆえ、この映画の一番の意図が、キメのセリフを言いたいのか、戦闘シーンを見せたいのか、少しぼやけたように感じました。いえ、もちろん、半分は、セリフが一番で、戦闘シーンはそれを補強するものなのでしょうし、半分は、両方なのでしょうけれど。これも、セリフの唐突感がなければ素直にそう思えたのでしょうけど。

CGなのでしょうけれど、CGなので仕方ないのでしょうけれど、今のCGとしては悪くはないのでしょうけれど、シリアス系でリアリティのある顔と恰好なのに表情が少し固くてリアリティが感じられないところも少しの違和感につながったのでしょう。

「化物語」などの物語シリーズのような大げさな言い回しができる映画ではなく、普通の会話の中での言い方なので、そういう面でも難しいことは分かりますが。


とかなんとか書きつつ、伊藤さんのデビュー作なので、若さゆえの思いが先走って、力み(りきみ)になってしまったという面が大きいのでは、と、原作を読んでもいないのにそういう気がしています。

でも、一般的に言えば、かなり刺激的な考えなので、一度ご覧を。



【shin】
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