シムチョンは今・・

大阪大学演劇学研究室によるアカデミック・キャバレー『シムチョンは今・・』の制作過程から上演までをリアルにレポート。

平面図

2009年01月24日 15時52分44秒 | 準備段階
 いよいよ本番まで1週間をきりました。今日は土曜日ですが、昨日にひきつづき現場で稽古です。キャストのみなさんもずいぶん板についてきましたが、これからつめなければならないところもあります。上の画像は平面図です。客席配置をすこし修正しました。(MY)

教室を劇場に

2009年01月20日 23時10分14秒 | 準備段階
 いよいよ本番まであと10日になりましたが、ここですこし会場の様子をお伝えしたいと思います。会場は普段講義や演習が行われる「教室」で、12月25日の記事にもあるように、机や椅子が並んでいます。これをかたづけて、上の画像のように設営する予定です。右の茶色の部分が舞台です。この場所で芝居をするのは、おそらく私たちがはじめてではないでしょうか。ここでみなさんにお会いできるのを楽しみにしております。(MY)

キャバレー

2008年12月18日 22時00分29秒 | 準備段階

 

アカデミック・キャバレー・・。風俗営業のことではありません。キャバレーとは世紀転換期ヨーロッパの一種のサブカルチャーの重要なサイトでした。簡単な飲食をしながら、歌、詩の朗読、軽演劇、政治風刺、漫談、ダンスなどが楽しめました。そこは単なる娯楽ばかりではなく、中産階級を挑発しようとした未来派やダダなどアンチ芸術家や、また大戦中にはナチスから逃れて亡命した芸術家たちの溜まり場にもなりました。いずれにせよ、キャバレーでは、通俗的でしたが自由な実験、観客の趣味への平手打ちと裏腹の大衆への愛着がありました。さて、大学でキャバレーは可能でしょうか。哲学もカフェに回帰している昨今、演劇もキャバレーに居場所を求めることは、決してノスタルジア故ではないのですけど・・。(N)

写真はヨイド島の路地に見つけたプレハブ?


折り紙

2008年12月15日 23時06分19秒 | 準備段階

 

当初、折り紙をモチーフにし始めた時に、折り紙についての劇を探しました。いくつか見つけたものの一つが、私の知り合いで、札幌で劇団を主宰している村松幹男さんの『折り紙』でした。作品を送ってもらって読んだのですが、折り紙の折り方を間違えると別のものができるように、狂ってしまった人生についての深みのある人間劇でした。それも面白かったのですが、今回のテーマとは少し距離があったので、次の機会にということにしました。実はこの村松氏は、演劇学研究室の一代前の助手だったO君の現在勤務している札幌の北翔大学舞台芸術系コースでの上司、つまり教授でもあります。(N)

写真はその北翔大学の舞台芸術系コースの学内公演、『欲望という名の電車』の仕込み風景です。


伝統的結婚式

2008年12月11日 00時33分47秒 | 準備段階

 

今年の授業では、折り紙の他に、伝統を題材として扱い易いモチーフの一つとして結婚式を選びました。各国の伝統的結婚式の時代的推移や習慣の差異などを学生の一人がプレゼンテーションしてくれました。そうなると、今回の劇の主題から言えば、韓国の伝統的結婚式のパフォーマンスが欲しいところです。韓国の伝統的結婚式は、伝統芸能とともに、観光用としても、また各種の文化週間などでも、しばしばパフォーマンスとして演じられる程、演劇性に富んでいます。(N)http://www.lifeinkorea.com/culture/marriage/marriagej.cfm 

・・写真は、旧ソウル駅。1925年の建築です。今は隣に、モダン・デザインの粋を極めた新ソウル駅があります。

 

あの河を越えて 五月

2008年12月09日 23時42分42秒 | 準備段階

 

昨年の授業では、導入として数種類の百科事典の韓国現代演劇についての記事を拾ったり、日本で上演された韓国現代演劇について紹介しました。印象深い作品の一つは、平田オリザさんとキムミョンファさんの合作『あの河を越えて 5月』です。漢江の河岸にピクニックに来た日本人たちとソウル在住の韓国人たちの交流から日本と韓国の歴史や現在が浮き彫りにされて、情感豊かです。

キムミョンファさんには会ったことがあります。4年ほど前に、ソウルの漢陽大学であった学会の後の懇親会で、目の前に韓国人女性が坐ります。最初はそうとは分からなくて、でも『あの河を越えて 5月』の話になり、散々喋った後で、目の前の女性がご本人だということが分かりました。優しそうな眼差しが印象的でした。(N)

・・写真は、ソウルの繁華街ミョンドンを出た辺りです。


伝統 折り紙

2008年12月08日 22時40分17秒 | 準備段階

 

今年度の授業「演劇学演習」では、当初は伝統と現代をテーマに簡単な構成芝居かパフォーマンスのようなものを作るつもりでした。最初は「折り紙」について考え始めました。日本の伝統的な文化と思われている折り紙も、日本ばかりではなく、西欧にも起源があることや、それが近代日本の幼児教育に取り入れられた経緯もあることを知りました。また現代では台湾で「折り紙戦士」なるアニメーションになっていることも面白く思えました。つまり、「折り紙」を題材にして、伝統というものがいかに編制されていくのかをパフォーマンスにしようと考えました。(N)

・・写真は韓国のボンサン・タルチュムの一場面です。ちょっと手振れしてますけど・・。笑