6月17日(日)海南市民会館において、少年メッセージ2018海草地方大会が行われました。
本校からは、三年生の中西那々子さんが入賞し、発表しました。 彼女のメッセージを掲載します。
「選択をするということとは」
海南市立下津第一中学校 三年 中西那々子
私は、選択という言葉について考えてみた。選択という言葉を国語辞典で調べると、適当なものを選び取ることと書かれている。とても簡単なことと感じるかもしれない。しかし、私にとってはとても難しいと感じている。このように感じるきっかけがあった。
そのきっかけは、私が中学一年生になったばかりの頃でどの部活動に入部するかを迷っていた時だ。私の中学校の部活は、ソフトテニス部、バスケットボール部、バレーボール部、美術部、サッカー部、野球部、卓球部の七つだ。私ができそうな競技のうち、バスケットボール部とバレーボール部はボールが硬くて目に当たるといけないから、入部はできない。そうなると、入部できてやってみたい部活は美術部とソフトテニス部の二つになってしまった。ここで、選択をしなければならなくなった。私の気持ちは、美術部だと運動しなくてすむし、運動神経が悪いから美術部が自分にあっているのかなと思ったり、運動神経が悪くて下手でも、努力して同級生の子と頑張りたいからソフトテニス部に入ろうかなと思ったりした。私は、葛藤していた。その時、あることを思った。もし、自分の身体が健康でバレーボール部、バスケットボール部という選択があったらなと。
私は、幼稚園に通っていた頃、白内障という病気になった。そして、手術をした。それからは再び病気になることもなかった。しかし、小学生になると一年生の一ヶ月間は体育ができなかった。医師に「ボールなどが目に当たらないように」と言われた。それから、球技はほぼ避けてきた。中学生になって球技の授業もあった。その時は、やらないのではなく、気をつけてやった。自分の中では目に当たったらどうしようと考えたりした。
しかし、本当は自分で自分の選択肢を少なくしているのではないかなと、中学三年生になって気づいた。体育の球技は気をつけてすればできるのに、勝手に自分で「自分は白内障になって目にボールが当たったらいけないから、バレーボールとバスケットボールはできない」と思い込んでいた。しかし、このことには皆さんもお気づきのように矛盾している。
もちろん、ボールが目に当たってはいけないが、バレーボールやバスケットボールを絶対にやってはいけないということはないのだ。
私のこのような勝手な思い込みがなければ、部活を選択するということは簡単に思えたのかもしれない。結局、私は、ソフトテニス部に入部することを決めた。私は、今、その選択はまちがっていなかったと感じている。私は、中学三年生になった今、県大会に出場するという目標に向かってがんばっている。もし、美術部という選択をしても、他の目標ができて頑張っていたかもしれないけれど、私はそれよりも目標に向かってできる場所はソフトテニスという競技だと思っている。
このように、選択ということはとても難しいことである。しかし、その一回の選択で可能性が広がり、たくさんの目標が持てると思う。もし、自分が選択をまちがったと思っても、その選択によって生まれた目標や可能性を信じることが大切だ。
私は、これから人生の中でたくさんの選択をしなければいけないと思う。その時は、自分が選択したことを信じていきたい。