新名眼科 院長日記

網膜色素変性症

今朝も清々しい大阪です。
日中は33℃まで上がる予報です。


先天性の目の難病に網膜色素変性症があります。
夜盲や視野の狭窄が特徴で、ゆっくり進行していきます。
国内では2~3万人の患者さんがいると推測されています。
進行を遅らせようと内服や点眼などが試されますが、なかなか有効な治療はありません。

ただ、研究は多方面からおこなわれ、近い将来は治療も可能になると思われます。

九州大学は来年の春から遺伝子治療の臨床研究を始めます。
視細胞を保護する遺伝子PEDFを組み込んだウイルスベクター(遺伝子の運び役)を網膜に注射。
視細胞を保護するタンパク質を目の中でつくって喪失を防ぎ、視力の低下を抑えます。

治療には、茨城県つくば市のベンチャー企業が開発した世界で初めてサル由来のウイルスベクターが使用されます。

低濃度のベクター溶液を患者5人に注射し、異常が1カ月間なければ、治療に有効な濃度の溶液を患者15人に投与する予定。
それぞれ2年間、問題がないか調べます。
患者の経過観察は生涯にわたって続けられます。


実際に人に治療できる段階になってきています。
他にもいろいろな施設が研究を進めています。
本当に今の進歩には驚きです。
早く有効な治療が確立してほしいと思います。


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