清水じょうしんぶろぐ

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この先もずっと持ち続けたいものです。

2022年03月07日 09時20分06秒 | 近況報告

皆さんおはようございます。

三徳山は、曇っています。

気をつけてお出かけ下さい。

 

さて、ウクライナの治安当局は6日、北東部ハリコフの核物質を扱う研究所を

ロシア軍がロケット弾で攻撃したと発表しました。被害状況の詳細は不明です。

 

 

今日は、先日より、私たちが幸せに暮らすことができる生き方、

「六波羅蜜」について紹介しました。

先日は、「布施」について、考えてみました。

 

今日は、「持戒」について、考えてみたいと思います。

 

もう一度「六波羅蜜」についておさらいです。

六波羅蜜とは、この世に生かされたまま、

仏様の境涯に到るための六つの修行をいいます。

波羅蜜とは彼岸(悟りの世界)に到ることです。


1. 布施
見返りを求めない応分の施しをさせていただく事をいいます。

貪欲の気持ちを抑えて、完全な恵みを施すことです。

布施行は物質だけではありません。


2.持戒
道徳・法律等は人が作り現在はますます複雑になっています。

私たちは高度な常識を持ち、瞬時瞬時に自らを戒める事が肝要です。


3.忍辱
如何なる辱めを受けても、

堪え忍ぶことが出来れば苦痛の多い現代社会において、

自らが他の存在に生かされていることがわかり、

全ての人の心を我が心とする仏様の慈悲に通じることとなります。


4.精進
不断の努力をいいます。我々人の生命は限りがあります。

ひとときも無駄にすることなく日々誠心誠意尽くすことです。


5.禅定
冷静に第三者の立場で自分自身を見つめることをいいます。


6.智慧
我々は本来仏様の智慧を頂戴してこの世に生をうけております。

しかし、貪りや怒り愚痴によってその大切な智慧を曇らせてしまいがちです。 

布施・持戒・忍辱・精進・禅定の修行を実践しどちらにもかたよらない中道を歩み、

此の岸から彼に岸へ・・・。

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六波羅蜜の「持戒」は簡単に言えば、

「自分自身を戒め、人に迷惑をかけない事」だと思います。

つまり、他人と生きていく上で、大切なルールを守るという生き方です。

「法律」もその分野でしょう。

 

では、具体的にどのようなものがあるのか・・・。

一般的に知られているのが「五戒」という5つの戒(いまし)めです、

 

1・不殺生(生きものを殺さない)

2・不偸盗(盗みをしない)

3・不邪淫(妻以外の女性、夫以外の男性と交わらない)

4・不妄語(嘘をつかない)

5・不飲酒(お酒を飲んで乱れたり、他に害を及ぼさない)

という五つになります。

 

この五戒は、一般の人や、出家した者も守らなければならないルールです。

しかし、出家した者は、年月を重ねるごとに、守らなければならない戒めが増えてきます。

男性出家者は二百五十戒、女性出家者は三百四十八戒とも数えられる戒を守っていきます。

 

しかし、これは、あまりにも細かく分かれすぎていて、

現実的ではないという事に、出家した人たちは気づいていきます。

おそらく、300近い戒めを覚えることは大変であり、時代とともに、

その内容に限界が来たと考えられます。

 

そこで、仏教の方向性が大きく変わってきます。

それは、三つの方向が重視されるようになっていきます。
 
1.止悪(悪を止める)

2.行善(善い行いをする)

3.利他(他に利する行いをする)

という3つです。

 

しかし、日本仏教はこの3つの戒めも、難しいと考えたのか、

ただ、一つの戒律さえ守れば良いという方向に向かっていきます。

例えば、日蓮宗は「法華経」を信じ持つことが持戒とされます。

これを「一乗戒」ともいいます。

 

この「持戒」つまり、「信じ持つこと」がすごく難しい事だとされています。

お経には、「信心」・「信解」・「信受」という言葉が出てまいります。

「信心」は、仏の教えを信じること。疑わないこと、です。

「信解」は、信じて理解すること、です。

「信受」は、信じて受けること、持ち続けることです。

 

つまり、少しでも理解しようと努めて、少しでも向上していこうとする気持ちがとても大事です。

規定されたことを守っていくこと、やってはならないことをやらないように生活していくことは、

初めは、つらいものかもしれません。

しかし一度慣れてしまえば普段の生活を続けていくことなので、

さほど苦しくなることはありません。

 

春のお彼岸、お盆・秋の彼岸などの行事もつつがなく行っていくことが大切です。

皆さんは、9月21日が何の日か、知っていますか。

以前は、「敬老の日」でありましたが、今はハッピーマンデーとなっています。

お寺では、この時期は、お彼岸の時期です。

 

実は、国連によって9月21日は、国際平和の日と定められています。

1981年に決議され、2001年に日付が9月21日に定められました。

 

この日、国連では鐘が打ち鳴らされます。「日本の平和の鐘」と言われています。

この鐘は、終戦まもない1951年の国連総会で日本国際連合協会からの

「平和の願いを込めて、世界の人々のコインで平和の鐘を造りたい」という提案に、

当時の国連加盟国の60ヶ国が賛同し、

各国の代表からその国の硬貨やメダルが集められて鋳造された鐘です。

 

 

鐘は、日本の平和の鐘と名付けられ、

1954年にニューヨークの国連本部に寄贈されました。

例年、9月21日の国際平和の日に、国際事務総長、国連幹部、

各国常任代表などの出席のもと、鐘打式が実施されます。

 

1994年、寄贈から40周年の式典において、

当時の国連事務総長のブトロス•ガーリ氏はこのようなスピーチをされています。
 
「日本の平和の鐘は鳴るたびに、明確なメッセージを送ってきました。

平和は尊いというメッセージをすべての人々に送り続けているのです。

平和を願うのにはこれで十分ということはありません。

平和には努力が必要です。それも長く、つらく、困難な努力です。」と。


日本人が、世界に対して誇りをもって持ち続ける戒め、

この先もずっと持ち続けたいものです。

 

では、明日も、あなたにとって良い日でありますように。

ツイテル。ツイテル。

ありがとう。感謝。感謝。

喜べば、喜び事が、喜んで、喜び連れて、喜びに来る。