今日は、朝から死ぬほど蒸し暑く、冷房のない自宅の仕事部屋でやっとの思いで事前準備をすませ、慌しく沼隈まで仕事に出かけるつもりだった。しかし、ベチャベチャ湿気た空気は、仕事に赴く気力を殺いでしまうのだった。
そこで、仕事の合間に、因島保険センターに隣接するハートステーションなないろを訪れてきた。(「なないろ」については、以前にもブログで紹介しているので、知らない方は参照してください)
なないろに到着すると、いつものメンバーが入り口の溜まり場でタバコを吸っている。お盆休みには閉館していたので、メンバーとの再会は2週間ぶりだった。相変わらず、所在なげに、退屈そうな雰囲気をかもし出している。
活を入れてやる必要がありそうだった。
最近、なないろで流行らせているゲームは、「大富豪」というトランプだ。このゲームは、活を入れてやるには効果的なゲームだと思っている。上がりの順位で、大富豪、富豪、庶民、貧民、ド貧民と序列が変わり、なないろ・ルールでは、平民から下の序列ではゲーム中にタバコを吸うことを禁じている。
なないろに来るメンバーは、ほとんどが喫煙者なので、このルールは効果的だ。
喫煙したかったら序列をあげろ。
メンバーは、必死になって序列をあげようとする。中には、パソコンのインターネットまで使ってテクニックを磨いているものさえいる。勝って大富豪に君臨すると、喫煙とドリンクが許可される上、庶民を見下した発言まで許される。
頭を指して、憎憎しげにのたまわって見せる。
「ここの悪いもんは、このゲームにゃあ勝てんなー」
しかし、そこまで挑発しても、統合失調症にかかった人たちには限界がある。集中力が続かないのだ。結果的に、切のいいところでゲームを止めることになる。しかし、一度入れた活だけは、しばらく持続するようだ。くつろいでいるときにも、適度がテンションが保たれ、会話がスムーズになるからだ。
この日は、訪れた時間が遅く、メンバーのほとんどは早い昼食を摂っている最中だった。そのため、メンバーの一人とお好み焼きを食べに行き、その後、大富豪を楽しむ予定にせざるをえなかった。
ここからが、地獄の始まりだった。
お好み焼きから帰ってくると、メインルームのテーブルの上には、たくさんのお皿が並べられている。
「おいしいよ~。なないろで採れた野菜なんじゃけ、食べにゃあいけんじゃろー」
ボスが睨みを利かせてすごんでいる。
お皿には、キュウリ、ナス、ピーマン、プチトマトなどが盛られ、強烈な存在感をかもしだしている。
「野菜はね。食べたら元気モリモリになるんじゃけー」
女性スタッフは、威嚇するように微笑みかける。
万事休す。体が勝手に拒絶反応を示し、手にした箸までも言うことを聴かない。
「どうしたんかねー。丹精込めて作った野菜じゃのに」
恨めしそうに女性スタッフが溜息をつく。
覚悟を決めるしかなさそうだった。少しずつ口に運んで咀嚼する。口の中がグリーンに染まり、ヤギのように顎が動くたびに猛烈な衝動が増幅されていく。
正直に告白しよう。
生のピーマンほど苦手な食べ物はない。
やっと食べきった時には、体中を脱力感が襲ってきた。しかも、この脱力感には、副作用があった。
なないろに到着したときに決めていた大富豪ゲーム。このゲームには、多分にツキの要素があり、その日のツキ次第で勝てるゲームが勝てなかったり、逆に負けるゲームが一気に勝ちにつながったりするケースもある。
生のピーマンは、体を脱力させただけでなく、この日のツキまで脱力させていたのだった。大富豪になっても、一気にド貧民に落とされたり、庶民、貧民の序列からなかなか抜け出せなかったりと、散々の結果になってしまった。
今日の格言。
生ピーマンを見たら、勝負を避けるべし。
そこで、仕事の合間に、因島保険センターに隣接するハートステーションなないろを訪れてきた。(「なないろ」については、以前にもブログで紹介しているので、知らない方は参照してください)
なないろに到着すると、いつものメンバーが入り口の溜まり場でタバコを吸っている。お盆休みには閉館していたので、メンバーとの再会は2週間ぶりだった。相変わらず、所在なげに、退屈そうな雰囲気をかもし出している。
活を入れてやる必要がありそうだった。
最近、なないろで流行らせているゲームは、「大富豪」というトランプだ。このゲームは、活を入れてやるには効果的なゲームだと思っている。上がりの順位で、大富豪、富豪、庶民、貧民、ド貧民と序列が変わり、なないろ・ルールでは、平民から下の序列ではゲーム中にタバコを吸うことを禁じている。
なないろに来るメンバーは、ほとんどが喫煙者なので、このルールは効果的だ。
喫煙したかったら序列をあげろ。
メンバーは、必死になって序列をあげようとする。中には、パソコンのインターネットまで使ってテクニックを磨いているものさえいる。勝って大富豪に君臨すると、喫煙とドリンクが許可される上、庶民を見下した発言まで許される。
頭を指して、憎憎しげにのたまわって見せる。
「ここの悪いもんは、このゲームにゃあ勝てんなー」
しかし、そこまで挑発しても、統合失調症にかかった人たちには限界がある。集中力が続かないのだ。結果的に、切のいいところでゲームを止めることになる。しかし、一度入れた活だけは、しばらく持続するようだ。くつろいでいるときにも、適度がテンションが保たれ、会話がスムーズになるからだ。
この日は、訪れた時間が遅く、メンバーのほとんどは早い昼食を摂っている最中だった。そのため、メンバーの一人とお好み焼きを食べに行き、その後、大富豪を楽しむ予定にせざるをえなかった。
ここからが、地獄の始まりだった。
お好み焼きから帰ってくると、メインルームのテーブルの上には、たくさんのお皿が並べられている。
「おいしいよ~。なないろで採れた野菜なんじゃけ、食べにゃあいけんじゃろー」
ボスが睨みを利かせてすごんでいる。
お皿には、キュウリ、ナス、ピーマン、プチトマトなどが盛られ、強烈な存在感をかもしだしている。
「野菜はね。食べたら元気モリモリになるんじゃけー」
女性スタッフは、威嚇するように微笑みかける。
万事休す。体が勝手に拒絶反応を示し、手にした箸までも言うことを聴かない。
「どうしたんかねー。丹精込めて作った野菜じゃのに」
恨めしそうに女性スタッフが溜息をつく。
覚悟を決めるしかなさそうだった。少しずつ口に運んで咀嚼する。口の中がグリーンに染まり、ヤギのように顎が動くたびに猛烈な衝動が増幅されていく。
正直に告白しよう。
生のピーマンほど苦手な食べ物はない。
やっと食べきった時には、体中を脱力感が襲ってきた。しかも、この脱力感には、副作用があった。
なないろに到着したときに決めていた大富豪ゲーム。このゲームには、多分にツキの要素があり、その日のツキ次第で勝てるゲームが勝てなかったり、逆に負けるゲームが一気に勝ちにつながったりするケースもある。
生のピーマンは、体を脱力させただけでなく、この日のツキまで脱力させていたのだった。大富豪になっても、一気にド貧民に落とされたり、庶民、貧民の序列からなかなか抜け出せなかったりと、散々の結果になってしまった。
今日の格言。
生ピーマンを見たら、勝負を避けるべし。
好き嫌いせず、生ピーマンも食べなさいよっ!!
「大富豪」は、全国区のゲームなんですね。
「ど貧民」という呼び方は、西日本独特ですね。
私の郷里では、このゲームの名前そのものを
「ど貧民」といっていました。
東日本では、もう少し上品に、
「大貧民」というのだとか。
なないろでの活動、楽しそうですね。
こういう人たちと一緒に過ごすと、
時間の流れ方が、違って感じられるかもしれませんね。
いつか小説のネタに、というスケベ心を差し引いても、
感じ取るもの、たくさんあるのではないでしょうか。
また、そんなお話も聞かせてください。
お子ちゃまですとも。
ピーマンも焼いたのならOKですが…
ほー!
大貧民ですか。
語感から受ける印象としては、
凛として、そこはかとなく格調さえ感じさせられる
地位みたいですね。
大富豪の子息が御曹司なら、
大貧民の子息は、
汚雑子とでも書くのでしょうか。
なないろでの活動って、
病み付きになりますよ。
故郷の空気、水、土地の匂い、
温かさ、風に感謝できるし、
その上で5感を研ぎ澄ませば、
隅々まで見渡せる目を持てたように、
この時代を生き抜く意味が
見えてくるようです。
だから、
なないろでは、
いつも弾けられるんです。
ありのままでいられる場所が、
なないろだと思っています。
>大貧民の子息は、
>汚雑子とでも書くのでしょうか。
うまい! 座布団5枚!!
ド貧民は赤貧ですが、
大貧民は清貧ですね。
汚雑子にも、打たれ強さが感じられ、好感度大です。
>大貧民は清貧
やりますな~。
同級生にも
清貧がいますよ。
ただし、お大尽さまですが…。
瀬戸田で、うじゃうじゃ言うとる
K。
おまえのことじゃー。
おっと、
あまりに感情移入し過ぎちゃいました。