毛玉でアイマスク

猫が大好きおばちゃんのありきたりな日常
猫に学ぶ『マンネリ』って平和&小さなしあわせ

ほんまモンのイケズ

2018年08月16日 | だって人間だもの
今、6段カラーボックスと飾り物棚の荷物を梱包し終えた。無いはずのゴミが、大袋二つになる…ほんと、引越しの不思議。

今朝の夢で約30年ぶりに再会した職場の1年先輩のU田さん。休憩がてら、彼女に再会して思った事。『イケズ』に適性ってあるのかな?って疑問。

U田さんは、私が就職した会社の1年先輩である。私は入社して3週間、同期達と東京本社で研修を受けて、大阪支社に出社した。事務方の女性の同期は3人だった。

この3人の配属先をどこにするか、1ヶ月~2か月かけて、3部署をぐるっと経験した。女性の上下関係が激しく厳しい順番に、事務方の一番多い総務課のあるフロア>その上階にある設計1課>別館にある設計2課。

嫌な予感はしていたが、一番女性が多くて上下関係が厳しいフロアに案の定、配属されたのだが!ここを起点に、配属が正式に決まるまでは優しかった1年上のU田さんが豹変したのである。

お茶出しなどの新入社員の教育は、それまで一番若手だった女性社員がするのが習わしだったらしい。よって私はU田さんから教育を受ける事になった。

正式に配属されたその日、お茶出しなどの給湯室に関係する事はU田さんに習うようにと総務課長に言われて、U田さんに「ご指導よろしくお願いします。」と挨拶したら、沢口靖子さん似の可愛い爽やかな笑顔で「何でも聞いてね。」と部署のデスクの前で言ってくれた。

そして来客があって、U田さんに「何からさせてもらったらいいですか?」と尋ねると、「給湯室で教えるから」と場所を移動した。給湯室について二人っきりになったら、突然の豹変に私は腰を抜かしそうになる。

口調、仕草、何から何までさっきまでとは別人だった。あまりの豹変ぶりに呆気にとられてメモすら取れずにいたら、沢口靖子さん似の可愛かったはずの容姿が形容しがたい怖い顔になって、想像も及ばないぐらいの罵詈雑言が飛んできた。

怖すぎて「すみません。」としか言えなかったのだけど、その言葉についても怒られた。「謝ったら済むと思ってんの?だいたい、本当に謝る時に、すみませんってありへんし」みたいな文言。しかし、こんな言葉ぐらいで凹んではいられない事がその後起こる。

暑い時期なので、お客様に冷えた麦茶と一緒に熱いおしぼりを出すのだと言う。そしてU田さんはヤカンでお湯を沸かすように指示をした。指示通りにヤカンを火にかけた。熱湯になるまで。

洗面器におしぼりを入れ、ヤカンで沸かした熱湯をそこに注ぐように言われ、指示通りにやった。その後「おしぼりしぼって」と言った。???熱湯って事、忘れてる???一瞬、ポカーンとしてしまった。そしたら「聞こえてる?さっさとおしぼりしぼって!」

思わず「できません」と言ったら、「何でできへんの?!」と怒鳴る。「熱湯だから…」と言いかけたら、遮るように「早く!」。ここから「できません」「さっさとして!」のやり取りが続く。実際には3分あるかないかの時間だったと思うけど、ものすごく長い時間に感じた。

思わず泣いてしまい涙声で「できません」と言ったら、やっとそのやり取りが終わった。「今年の新人は使い物にならへんな。私が泣かしたと思われるやん。裏から回ってトイレ行って顔洗って、泣き止んでから事務所もどり。お茶は私が出しとくし」

U田さんがどうやって「おしぼり」をしぼったのかわからないけど、まず熱湯に手を突っ込んだとは考えられない。その日の帰り道、同期の2人にその話をしたら絶句していた。まさかあのU田さんが?!その後も給湯室でU田さんはいつもとは別人になった。

約30年経過した今は私もすっかり図太くなっているから、U田さんに「ヤケドしたら労災でるんですよね」ぐらいの事は言えたなーなんて思うけど当時はとても言えなかった。「U田さん。子供の頃“自分がされたら嫌な事は他人にもしたらあかんよ”…って教わりませんでした?」とも言いたい、今は。

自分で自分の事が嫌にならないのだろうか?私は他人がどうこうと言う前に、そんな事をする自身が許せなくて無理だ。それは昔も今も変わらず同じだ。

U田さんは今頃どんなおばちゃんになっているのだろうか。お子さんがいたら、“自分がされたら嫌な事は他人にもしたらあかんよ”…ってしつけしてるのだろうか。彼女とは友達になれそうもないから、遠ーいところから見てみたい。