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【嗚呼!こんなハズでは…】建築当初とはまるで違う使われ方をしている建物 5選【どうして、そうなった?】

2017-07-16 01:20:20 | 雑学

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(担当S)



※本記事は2017/01/26に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。

 
 建物は普通、最初に建てられた目的とは違う用途で使われる事は殆どありません。
 それは後から違う用途で使おうとすると、大規模な改築・改修が必要になるので、コストの観点から不利だからです。
 しかし、そういう不利や不合理があっても、建てられた時とは全く違う用途で使われている建築物は決して少なくありません。
 そこで今回は、様々な事情により建てられた当時と現在とは全く違う使われ方をしている建物5選を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介してゆきたいと思います。
 
 
(1)セントルイスの大規模商業施設"ユニオン・ステーション"(アメリカ)
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 この商業施設は、19世紀末に世界最大の鉄道の駅として名前を轟かした「セントルイス・ユニオン駅」をリニューアルしたものです。
 同駅は1940年代には1日の利用者が10万人に達し、大恐慌の傷がまだ十分には癒えておらず鉄道での旅が特別なものだった時代背景を考慮に入れれば、かなりの利用者数だったといえるでしょう。
 しかし1950年代から1960年代にかけて、急速なモータリゼーションや旅客機による輸送網の発達により鉄道の斜陽化が進むと利用者が激減。
 その後も利用者の減少には歯止めが効かず、1978年10月31日を最後にして「セントルイス・ユニオン駅」に乗り入れていた全ての鉄道列車の運行が停止されてしまいます。
 それから数年間は廃墟になっていたのですが、大規模商業施設としてのリニューアル工事が実施されて1985年8月にオープンし現在に至ります。
 
 
(2)アウトバーンA115線に存在する謎の観客スタンド(ドイツ)
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 ドイツの首都、ベルリン内を通っているアウトバーン(※高速道路のドイツ名)A115線に、上の写真のような"謎の観客スタンド"が存在します。
 実はアウトバーンA115線の(上の写真に写っている)一部の区間は、かつて「アバス(※ドイツ語 AVUS)」と呼ばれていた自動車レース場を、そのまま高速道路として使っているのです。
 左の写真は、「アバス」がレース場として使われていた頃の写真ですが、当時はレースの観戦客で観客スタンドが埋め尽くされていました。
 F1のレースも開催された事もある由緒正しいレース場だったのですが、1998年を最後にレース場との役割を終え、2011年から2012年に改修工事が行われた後、アウトバーンA115線の区間の一部として組み込まれました、
 
 
(3)ジェノバのリオ・トルビド歩道橋(イタリア)
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 トレッキング・コースとしても使われる事がある、イタリアのジェノバのリオ・トルビド歩道橋ですが、人が通るだけにしては余りにも立派すぎる石造の建築物であり、使用目的を考えたら、ここまで立派に作るのは不可解です。
 実はこの歩道橋、作られた当時は水道橋として使われており、真水をジェノバの街へと供給していました。
 1623年に完成したこの水道橋は、その後3世紀以上もの間、水源から真水を供給し続けましたが、近代的な水道が整備された1957年に水道橋としての役割を終え、一度、放棄されてしまいます。
 それから半世紀の間、廃墟となっていたのですが、ジェノバ市が歴史的なこの遺構を再利用するために整備を行い、2005年にリオ・トルビド歩道橋として復活する事となります。
 
 
(4)シェーンブルン・アパート(オーストリア)
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 歴史と音楽とウィンナー・コーヒーの国、オーストリアから素敵なアパートのご案内です。
 まるで宮殿のようなこのアパートの賃貸料は、2LDKの間取りでなんと驚きの4万7千円!
 日本の都市部だと、1ルームでも5万円の賃貸料なんてザラですから、こんな格調高い建物の一室がそんな値段で借りれるのは驚異的な安さです。
 もちろん、こんな格調高い建築物が、最初から賃貸住宅として建てられたはずがありません。
 この建物の正体はなんと、かつてオーストリアを支配していたハプスブルグ王室が離宮として使っていた、シェーンブルン宮殿(※世界遺産)そのものなのです。
 思わず「えっ!?ホンマに?ウソやろ!!」と言葉が口を突いて出て来てしまいそうですが、まさか本物の宮殿を賃貸住宅にしていたとは、余りにも斜め上過ぎる展開に、愕然とする人も多いのではないでしょうか。
 日本の歴史的な建物に置き換えて例えてみると、京都の二条城(※明治を迎えるまでは皇室の離宮として使われていた)を一般市民に賃貸住宅として貸し出しているようなモノで、非常に特殊な事例である事が窺えます(別に例え話なんかをしなくても、十二分に特殊ですが…)。
 ちなみに、この"シェーンブルン・アパート"を借りれるのは公務員のみとなっており、水周りに色々と不備があるために、人気の方はイマイチだとか。
 
 
(5)エンパイア・ステート・ビルの電波塔(アメリカ)
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 1931年に竣工したニューヨークのエンパイア・ステート・ビルは、1972年までは世界で最も高いビルと知られ、その後もニューヨークのシンボル的な存在として抜群の知名度を誇っています。
 そんなエンパイア・ステート・ビルですが、建物の構造としては高さ320メートルのビル本体の天辺に、高さ61メートルの高さの尖塔がそびえ建つ造りになっており、更にこの尖塔の上には高さ67.7メートルの電波塔が1950年代に付け加えられています。
 尖塔と電波塔の部分の高さだけでも128.7メートルにもなり、エンパイア・ステート・ビルの高さ443.2メートルの、実に4分の1以上を占めています。
 今では電波塔と一体化しているように見える尖塔の部分ですが、なんと驚く事に、元々は飛行船の発着場として使うつもりで建築されたモノだったのです。
 左の写真は、エンパイア・ステート・ビルが建った頃に作られた合成写真です。
 ドイツ製のツェッペリン飛行船がエンパイア・ステート・ビルの尖塔に係留して、そこから乗客が乗り降りし、大西洋を跨ぐ国際線航路の空港として機能するはずでした。
 しかし、肝心要の旅客用のツェッペリン飛行船「ヒンデンブルグ号」の就航が1936年にズレ込み、その上「ヒンデンブルグ号」を運行するドイツ・ツェッペリン運行会社は、高度400メートル付近に位置していて常に強風が吹き荒れているエンパイア・ステート・ビルの尖塔に、飛行船を係留させるのには難色を示し、話がなかなか前へと進みませんでした。
 そうして話が進展しないまま迎えた翌1937年の5月6日に、「ヒンデンブグ号」は歴史に名を刻む「ヒンデンブルグ号爆発事故」によって失われてしまい、この事故を機に飛行船が旅客を乗せて空を飛ぶ事は無くなくなり、旅客用飛行船が大空を飛び交っていた時代は突如終わりを迎えてしまいます。
 結局、尖塔は本来の役割を1度も果たす事ができませんでしたが、当時、ニューヨークで一番高い建物だったことから電波塔として活路を見出す事になります。実はエンパイア・ステート・ビルが竣工した当初からラジオ局が尖塔にアンテナを設置して試験放送などを実施していたので、電波塔への転換はかなり容易に行われました。
 その後、テレビがラジオに変わって放送メディアの主流になると、前述の高さ67.7メートルの電波塔が新たに付け足されて、今日、多くの人が目にしているエンパイア・ステート・ビルの姿が、こうして出来上がったのです。
 
 その他にも「建設当初とはまるで違う使われ方をしている建築」として"ペルージャの水道橋(イタリア)"や"アヤソフィア(トルコ)"などがありますが、それらはまた別の機会に!!
 
 
 
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