建築士会名古屋西支部ブログ

(公社)愛知建築士会名古屋西支部からのお知らせと活動報告

建築家 日比野万喜男氏 講演会 インタビュー

2017年11月03日 | Weblog
名西支部研修員会主催の平成29年度第1回研修勉強会“日本の「すまい」と「くらし」のなぜ”の講師をお願い致しました、建築家 日比野万喜男氏に講演前に『建築士会の会員減少など』についてのお考えをインタビューしましたので、ご報告させて頂きます。


日比野 万喜男様 インタビュー

〇建築士が減少している、設計を目指す人材が減っているということに対して

まず私が事務所に入ったころ(70年代)は日本も高度経済成長期であり、たくさんの建物が建築され設計という仕事に需要(すくなからず人気)があった。しかし、現在は新築物件が少なくなり好きな設計ができないリスクが大きく現役学生に人気がないように思う。
特に住宅はハウスメーカーが主流になり、設計をして造るのでなく買うという感覚になっていると思う。
子供のころに自分の家を建てるなど、身近な現場が少なくなっているので(ハウスメーカーは現場に入れてくれない・工期が早い)、自然と建築に接する機会も減ってきて、「建てる」ということに興味を持つ子が少なくなっているのではないか。

〇設計事務所勤務時代に思ったこと
基本的にはすべての技術者が「設計が好き」という組織だったが、有名私立や国公立大学卒が多かった為、いわゆる二流以下卒だと役職・仕事内容等が恵まれない仕組みとなっていた。
要は恵まれた人はほんの一握りで、これはいくら建築(設計)が好きでもどうしようもない現実である。
私は運よく設計の仕事をさせてもらったが、そうしてくれた上司が上司でなくなり、代わりに就いた上司とそりが合わないと仕事に恵まれない。
これを学生と教育者に置き換えると、学生の良いところを見つけて認めてくれる(褒めてくれる)先生がいることが重要ではないかと・・・学生に自信をつけさせる。

〇学校教育について
現在の教師は漢字の持つ意味や成り立ちを教えることができない。
歴史も何があったかは教えるが、なぜそうなったかは教えられない。
教師も教育するということにも問題があるのではないか。
又、教師自体も授業以外のことに追われ、自由に教える事が制限されている気がする。
建築を教える教師も自分の専門分野に秀でていても建築に対する知識が乏しくなっており、建築の存在性・重要性を興味深く教える「先生」が居なくなっているのではないか。

〇資格所得について
私の勤めていた事務所も大手ゼネコンも今、資格(一級建築士)に対して会社からの援助は無い。
実際、私の勤めていた事務所でも資格が無くても設計の仕事はできるので、働いている社員が必ずしも資格が必要な訳ではない。
組織ではトップが資格を持っていればよいという風潮がある。
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